2016 Olympics招致のプレゼン、reader-aloudの目と耳で拝見

 2016年のオリンピックはブラジル、リオデジャネイロに決まった。その瞬間のリオの人々の様子を映像で見たが、なんだか涙が出た。「ここのほうが、いいよね」「よかったね」と思えた。1964年のが東京に決まった時も、そう思ってくれた人がきっと多かったのだろうな。アジア初だったわたしたちの東京オリンピック、今のリオの人々みたいに熱かった。それから50年近くがたち、なんだかわたしたちはもう熱くならない。

 IOCでの日本のプレゼン、このYoutube(後半から)で見るとそらぞらしい。少女は優等生ですごいがんばりやなのだろう、「しっかりおけいこした感」いっぱいすぎで少々こちらは引く。そして我が総理は「おけいこ足りない感」いっぱいで、リードアラウドのレッスンを受けた方がよさそうだ。

 訴える内容と表現、どちらも弱かった。「東京にオリンピックを」とプロモーションするビデオは、滝川クリステルさんの部分だけはフランス語だからなのか、ちょっとステキとだまされるが、あとはなんだかなあ。元ミスユニバースの森理世さんも「お上手にできました」けど、夜の六本木などアピールしてもずんと心に響かない。ここで、ガーンとPrincess Masakoの、結婚当初のような自分をしっかり表現し、生き生きした感じのスピーチがあったら違っていたかもなあ。

 ブラジルの大統領のプレゼンが見たいところだが、すぐ見つかったのはオバマ大統領夫妻のもの。ミッシェルさんのスピーチを初めて聴いた。自分のスピーチになっていて、リラックスした空気まで漂って素晴らしいと思った。reallyとか強調するところは、bottom of her heartと思えて、お手本になる。弁護士としてのプレゼンの訓練が生きているのだろう。また、スポーツと自分、シカゴと自分という庶民的、個人的要素も出して好感が持てた。

 オバマ大統領のスピーチはそつなくまとめている。声、視線、表情など、もういつでもお手本になるほど身に付いていて、安心して聴けるが、今回は感動までいかないのは仕様がないか。

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