『Big Red Barn』今更ですが、いいね!〜絵本リードアラウド認定講師講座第7回報告(その1)

10月の課題書は、1957年刊のクラッシック『Big Red Barn』。なぜか今まで一度も、リードアラウドしたことがない一冊だ。このたび、選書してよかった。

同一作者(文)のMargaret Wise Brownの他の一冊、『Goodnight Moon』がgreat green roomへの愛をうたった本なら、これはgreat green fieldへの、そしてそこに立つbig red barnへの愛をうたった本だ。

リードアラウドしてみたら、帰る田園などない自分なのに、一気に田園へ「帰りたい」という気持ちが募った、不思議な力がある本だった。

 

「人の心を動かす本=いい本」だとしたら、本書は少なくともわたしにとって、いい本だ。

 

そして、ワークショップ。

みなさんのリードアラウド、まず聞かせてもらった。

どうも、(演習以前の)before版はそっけない。

感情を入れてみても、どこか表面的というか、型にはまった調子を感じる。

 

この日の表現演習は、本書に特徴的な形容詞の二度重ねから。

 

例えば、great green fieldのようなもの。

気にして見ると、あるある。a great big horseやa very little horse……。ここまで多いと、作者はこれを使おう、と意識していたということだろう。

 

この演習は、「あたり」(効果が大だった)だった。

二人組になって密度濃く(social distanceはとりつつ)行ったのもよかったかもしれない。

本書からひっぱってきたかなりの数の「二度重ね」した語句を、目の前のパートナーに、言い聞かせるつもりで読んでもらった。

意識すればできるみなさんだ。ここで、たっぷりの感情を言葉に乗せてくれた。

本文では、注意散漫になって平坦になる語句も出てきがちだが、こうして抜き出して感情移入を練習しておくと、体にくせがつくものだ。

 

もうひとつのこの日の「ヒット」は、「音をイメージさせる言葉」の演習だった。

 

mooやmeowなどの擬声語だけでなく、pigはsquealし、donkeyはbrayをする、というところのsquealやbrayからも音がイメージされるべき言葉だろう。

これらは、それらしくする。すると文字通り動物的本能で、子どもは「音」にはっと耳を傾けてくれるものだ。

 

擬声語で賑やかになったついでというわけでもないが、農場が舞台の本書にピッタリのアクティビティ、「動物の鳴き声オーケストラ」を紹介した。

これは、大人でも楽しく、子どもなら必ずや楽しんでくれるだろう。

 

方法は、各動物にみんなを振り分けて(ブタとかイヌとか)、指導者の指揮にあわせて、それぞれの鳴き声(oink-oinkとかbow-wowとか)で鳴いてもらう。

 

リズム、声の高低、緩急、大小に変化をつけて、うまく指揮すると、それなりの「曲」ができあがる。

これで動物名、鳴き声にも慣れ、warm-upにもなり、楽しい。

もう動物の鳴き声なんて知っている、という学習者、たとえ大人でも、エネルギー不足の場合に、このようなアクティビティが力をくれる。

(続く)

『Swimmy』を読んでいたらイワシ雲が!〜キッズブックス英語スクール

先日の『キッズブックス英語スクール』小学生クラスでは、久しぶりに対面レッスンをする(しばらくオンラインだった)生徒も交えて、『Swimmy』を読んだ。

以下は、海がどんなにmarvelに満ちているかを表す、作者の並ではない描写のひとつ。

strange fish, pulled by an invisible thread…

この表現、絵を見ただけでは、小学生にはなかなかぴんとこないようだった。「ふっ」どうしようかと、教室の水族館のような大きな窓の外に目をやると……。

みごとな、イワシ雲が! ずらっと並んでいた。

「そうそう、このイワシ雲見て! この『イワシ』たち、みんな並んで、まるで見えない糸に引かれているみたいじゃない?」

すると、普段から静かであまり喜怒哀楽が見えないひとりの生徒が、「うんうん」と外を見て深く頷いた。幼い生徒たちは「ほんとだ、ほんとだ」と歓声をあげている。

いやあ、good timing! 説明に困ったとき、雲で絵を描いて見せてくれた、宇宙かどこかのだれか様、どうもありがとうございました。

Swimmy

キッズブックス英語スクール 絵本リードアラウドコース(体験レッスン)

『Blueberries for Sal』をリードアラウド指導〜絵本リードアラウド認定講座第6回

リードアラウドを始めて約20年、世の中の「子ども英語」の進化はめざましい。

東京都内に住んでいると「英語保育園」「プレスクール」のマイクロバスが何台も行き交い、新聞ちらしも目につく。園によって程度の差はあるだろうが、一応「英語で保育」をうたっているそのようなところを卒園した小学生もそう珍しくなくなった。

「英語で保育」された子どもたちが、そのまま普通の日本の小学校へあがった場合、親御さんは「英語を忘れてしまう」と残念に思うかもしれないが、意外に「音」は残る。

 

リードアラウドでは、こうした英語の音が幼少時にインプットされている子どもにも対応もしている。

今回の課題書『Blueberries for Sal』は文字数が多く、大人が読み聞かせることを前提とした絵本の指導を考えた。ちなみに文の難易度を示すLexile指数は600L、readersならLevel 4以上と思われる、なかなかの難しさだ。

 

さてこのような絵本の場合でも、リードアラウドの認定講師として指導する必要条件は、もちろん

Reading fluency!

 

指導者がきちんと論理的にも、文を読解できていないと読みがfluentでなくなり、生徒に最低限の意味さえ伝わらない。

リードアラウドの指導で取り入れているシャドーイングだが、それをする際にも、手本となる読み手(わたしたち)に大まかな文意を伝えられるほどのfluencyがないと、後に続けて文を復唱する生徒はうまくできない。

 

生徒をよく学ばせるには、指導者のレベルアップが不可欠だ。

 

今回の課題書は、センテンスに長いものがあるだけでなく、物語も長い。

そこで、長い物語を退屈させないための二つの方策、Fluencyを高めることと、指導者が物語の構造をあらかじめ考えて、生徒にそれを大づかみさせること、を演習した。

 

ヒトの親子(サリーと母)とクマの親子が、ひとつの丘を挟んで、ほぼ対称的な行動をとり、頂上で親子が入れ替わり、それを知ってびっくり。それから、何事もなかったように、もとの組み合わせに戻ってめでたしめでたし、という構造だ。

 

構造を掴めば、物語が見えやすくなる。簡単に感じると、話が短いと認識する。

子どもの絵本に「繰り返し」のパターンが多用されるのも、長いものを短く感じさせる効果。

同様に「対称性」も、もうひとつ知恵が進んだ子ども向け、そして大人向けにも、同様の効果が望める。

 

今回は、こうした物語の構造の認識と、それを生徒に意識させた模擬指導、また、生徒に意味を取りやすくする指導者自身のreading fluencyの練習で、3時間が飛んで行った……。

 

次回の絵本リードアラウド認定講師講座(二子玉川)は10月16日『The Big Red Barn』。

オンライン認定講師講座は10月12日『Hop on Pop』

語彙の勉強にfatigueしたら~キッズブックス英語スクール

英語圏でmiddle schoolになると、どんどん語彙が難しく、よってreadingも高度になっていく。

いくら小学生のときからインターナショナルスクールに通っていても、日本に住んでいて、両親ともに日本人で、家庭内の第一言語が日本語の場合、語彙がなかなか増えていかない。

わがプライベートレッスン生徒もmiddle school生になって、当スクールで一緒に学ぶ語彙は、日本の大学受験生レベルかもしれない。

 

ひととおりのことでは覚えられないし、ただ丸暗記ではなかなかreadingやwritingで使えるまでにならない。

そこで、ワークブックやPCプログラムなどで、記憶するのにより多くの「ひっかかり」(エピソード)をつけて指導するようにしている。

 

 

そしたら先日、fatigue(疲労、be 〜ed 疲れ切る)を知らなかった彼は、「fatty 牛」と言い出した。

「疲れた時は、fatty 牛を食べよう」とか言う。

 

違う違う、ギュウじゃない。発音は「ファティーグ」だってば。あわてるわたし。

 

それでもその時間、fatigueが出てくるたびに「fatty牛」、するとそれに被せて、わたしが「ファティーグ」と発音する。

 

何度繰り返したかな。笑った笑った。そして、ああ、疲れた。

TOEFL primary(小学生)受験準備:基本〜キッズブックス英語スクール

世の中は動いている。

小学生もTOEFL primaryを受けられるご時世となったようだ。

そこで、あるのならチャレンジもいいかと、そのために直前にどんな準備ができるだろうかと考えてみた。

 

  1. 過去問題をひととおり12月が第2回目というから、過去問題を集めた問題集などはまだないようで、Sample Test   を2回、たとえば10月に1回と11月末に1回と期間をあけてやって、スコアを比べてみよう。
  2. 読み物をシャドーイング(本文を見ながら)これは、今日からでもいい。だまされたと思って始めてほしい。例えばこのくらいの本『Room on the Broom』と、これをある程度の速さで読んでいるビデオの音声についてシャドーイングする。1日1回、きりのよいところまで、3〜4分でいい。 もう一冊。『Frog and Toad Are Friends』英語を聞き慣れるには、3分でも4分でも頭の中をシャドーイングで英語漬けにするとよい。音声、イントネーション、速さに慣れてくる。英語の「波」に乗る回路を脳内に、試験日まで作っておく。本を聞き読んでいるうちに、かつて聞いたことがある表現や単語に出くわすこともある。英語を習って3年以上たっていれば、それなりに1度や2度なら聞いた単語も多くなっているので、本をシャドーイングしながら、その記憶が掘り起こされる。1回に5分以上もすると疲れてしまうので、短くする。休憩をいれれば、また続けてもよい。 また、CD付きの『Good Night Owl』の部分はシャドーイングに使える。

    Room on the Broom  Frog and Toad Are Friends (I Can Read Book 2)  The Watermelon Seed and Good Night Owl 2-In-1 Listen-Along Reader: 2 Funny Tales [With Audio CD]