朗読について:ある日の夕刊から

 朗読に関する記事を、ある日の夕刊で読んだ。鴨下信一さんという演出家が演出する朗読の会「朗読21」というのがあるらしい。その演出家がこう話したそうだ。
 「朗読に必要なのは繊細さ」「デリケートに、厳密に作品に向き合うこと。テキストを正確に解釈すること以外に朗読が上達するコツはない」

 そして、けいこ場でのようすがこう描写される。
「けいこ場では、テキスト一行一行を細かく解釈する。ちょっとした一行に潜む心の動きをとらえ、それを間や声の高低などで、正確に伝える。」

 出演者のひとりはこう話す。
「鴨下さんの耳の良さに驚いています。15年近く朗読をしていても、厳密なテキスト解釈によってこんなにも表現を深められるとは思いませんでした」。

 またここ最近、『おじいさんの旅』を読み直し、この作品のリードアラウドというか朗読の練習を再開した。今まで気付かなかった心の動きに気付き、表現を変えたところもある。ああ、そしてまだ、他人事のように「ぶった」読みのところも散見(聞)される。でも、少なくともわたしの耳も、前よりはよくなったらしい。絵本とはいえ、ハードルの高さにまいる。
おじいさんの旅『おじいさんの旅』Grandfather's Journey『Grandfather’s Journey』