Summer Watch:ドラマで色々な英語に慣れる〜キッズブックス英語スクール

夏休み!
読書の他に、英語圏のTVドラマもいかが。
英語にもいろいろある。日本で耳にするのは教科書的なもの、そしてわたしたちにわかりやすい速度で話しているものが多い。
夏休みには、ぜひ時間をとって、想像力を発揮してドラマを楽しみながら、「生」の英語に浸ってみたい。
わたしが今夏、見たもの、見ているものをさしあたり二つ紹介する。

1.『The Tunnel season 3』

人気の北欧ドラマ『THE BRIDGE/ブリッジ』のリメイク版。イギリスとフランスを結ぶユーロトンネル内のちょうど国境線で起きた猟奇殺人事件からドラマシリーズが始まる。
人情派で正義感の強いイギリス人の男性刑事と、一匹オオカミ的で感情を表に出さないフランス人の女性刑事のコンビが、両国にまたがる事件を綿密に解決していく。
フランス語部分は英語の字幕が出る。速読の練習(?)にもなる。
「Season 1」は、とてもドラマチックで引き込まれた。なぜか「Season 2」は未視聴。
「Season 3」は、両国の現代の社会問題を取り上げ、サスペンスだけではない興味で、これまたどんどん先を見たくなる秀逸な作り。最後に、悲鳴をあげてしまうほどの衝撃がある。
主人公のフランス人刑事の英語にはほとんどアクセントがない。フランス側の役者の英語はフランス訛り。耳の肥やしに。

2.『Top of the Lake: Season 2 China Girl』

「Season 1」はニュージランド、「Season 2」はオーストラリアが舞台。イギリス、オーストラリア、ニュージランド、アメリカ合作の犯罪ドラマ。
性犯罪を専門とする30代の女性刑事が、男性中心の警察内で悩みながら事件を解決していく。
冷たい湖や空気を感じる絵画的な映像も魅力的だ。
また、オセアニア地域でもアジア女性の人身売買や子どもを食い物にする性犯罪が、社会問題となっていることが伺え、興味深い。
主人公の女性刑事はニュージランド出身という設定だが、アメリカ人が演じているため、英語は分かりやすい。
特に傾聴すべきは、他の登場人物の英語。聞きなれないのは、オセアニア系だから? これも耳の肥やし。

パパ・ママが英語絵本を楽しむ〜キッズブックス英語スクール

I Went Walking (Board Book)

7月8日の『パパ・ママのための英語えほん講座』のテキストは、英語絵本の入門にぴったりなため何度も使っている『I Went Walking』だった。

パパ・ママと英語絵本を読むときに、心がけていることがある。
それは、
「絵だけを見て、話を作る」
という時間を作ること。
大人は、絵をよく見ないで文字だけを追って絵本を読む傾向がある。
「絵だけを見て、話を作る」ことは、子どもの絵本の楽しみ方を思い出すための大切な過程だと、近頃では強く思う。

「この場面、どんなお話でしょう?」と尋ねながら進む。
そう言われてあらためて絵を見たパパやママから、
「このネコ、カモを狙っていたんだ」
「あ、この子、だんだん暑くなって服や靴を脱いでいる」
と次々と発見の声が聞こえてくる。
「ああ、そうだったのか」
「へえ」
という驚きもある。

読む人が、絵本の場面場面で起きていることをちゃんと見ていれば、子どもとの会話が進む。
驚きや発見があると、「この本、面白いね」というポジティブな感情が、読むときの言葉に入ってくる。
驚きや発見のあるなしで、朗読が、全然、本当に全く違ってくる。
平坦で感情があまり伝わらない「普通」の読み方が、「その場面らしい」「喜怒哀楽のある」読み方、つまりリードアラウド式に見事に変わる。
あとは、ちょっとした調整とコツの伝授で、子どもに「また読んで!」とリクエストされる読み方のいっちょあがり。

パパ・ママのための英語えほん講座
『パパ・ママのための英語えほん講座』

「読書が嫌いな10の理由」

あるアメリカの教師用サイトに載ったLouAnne Johnsonの記事
10 Reasons Nonreaders Don’t Read-and How to Change Their Minds
を興味深く読んだ。

英語圏で、Reading でつまずく子は少なくない。
英語は、「あいうえお」が読めれば読める日本語と違って、アルファベットが読めても単語も読めない、音素文字を使った言語だからということもあるだろう。

ここでは読書の意味でのreading、それが嫌いになった理由とその対処法がまとめられている。

1.目や脳の状態からくる場合
これは発見と治療が大切。

2.読むのが遅い
ペースを合わせる。

3.音読して笑われるのが嫌
無理矢理、教室では読ませない。

4.テストされている気がする
指導者が態度を改める。

5.必ず読了しなければならないとの強迫観念
途中でやめてもいいとする。

6.読後のopinionが違ったら怖い
どんな意見も受け入れる。

7.「読むのが遅いグループ」にされると、「頭が悪い」と感じる
読むのが遅くとも、他の部分の良さを褒める。

8. 追いつくのは無理と思い込んでいる
思うより簡単に追いつけることを伝え、助ける。

9.興味がないものは読みたくない
興味あるものを知り、それに関わる本を与える。

10. 筋を追えない
読解を助ける。

実際の記事は長いが、アメリカでどんなに先生が、readingを教えるのに苦労しているかがうかがえて、興味深い。

readingの入り口に位置するリードアラウド、日本の子たちの英語読書も助けたいものだ。

センス for リードアラウド

デザイナー、狂言師、役者など、表現に関わっている人たちや、意外にも運動選手が言ったり書いたりしていることに、「リードアラウド士」として共感することが多い。

今日は、ある有名日本人デザイナーの言葉が目に止まった。

「センスとは、今まで積み重ねた経験と訓練によって状況判断が出来ること」だと言う。
センスが含む意味は、
「感覚的
 経験がある
 知識を持っている
 状況判断が出来る」
この4つだそうだ。

そうそう!
子どもたちをリードアラウドで楽しませるには、この「センス」が欲しい。

「知識」は、授業計画を頭に入れるなど予習や、これまでの知見から。
「経験」も、たとえ先生経験がなくとも、ボランティアや研修で徐々に。

「感覚」は?
これは、気をつけないとずっと曇ったままだ。
一番の方法は、子どもに学ぶこと。
子どもの打てば響く感性に学ぶ。
一度は子どもだった自分を思い出す。
子どもが言っていることを受け流さない。
その言葉は詩的だったり、鋭い直感力からの「達見」であることも多いので、よく耳を傾ける。
街で電車で遭遇する子どもからも学べる。
ついでに、その話し方や声の出し方も学べる。

そして「状況判断力」は?
これはデザイナーと同様、リードアラウドの「センス」の重要要素。
子どもの「ご機嫌」の察知と制御や、その英語経験の差の把握や、指導のタイミングなど状況判断力は大切だ。

今更ですがReading Aloudの良い点

ELT Jornalという英語を母語としない生徒に教える分野(Teaching English as a second or foreign language)の専門誌の、2008年の記事(”Reading aloud:a useful learning tool?“)が、たまたま目にとまった。

今更ながら、RAの効用が説かれている。
曰く、
reinforce graphemic-phonemic conrrespondences
つまり、
書き言葉の最小単位(書記素)とある言葉において区別される音の最小単位(音素)を結びつける力を養う。
〈リードアラウドでは、文字を指でなぞらせながら読ませる〉

曰く、
aid the acquisition of prosodic features of English
つまり、
英語の韻律的な特徴を身につける助けになる。〈リードアラウドでは、何度も「感じを出して」読ませる。読めない時も、鼻歌のように「むにゃむにゃ」をまぜて感じをつかませる〉

曰く、
help to develop writing skills by using it as oral proofreading
書いた英文を声に出して読み直すことで、文章力の発育を助ける
〈リードアラウドのアクティビティとして行うリーダーズ・シアター(朗読劇)などで常に読んでいる〉

これだけではない。
use as a technique for autonomous learning
自発的に学ばせる方法としても使える
〈リードアラウドでは、「感じを出して読もう」と読みたくさせ、「家族などに読んであげる」環境を作る工夫をしている〉