リードアラウドと「顔芸」~ワークショップのベテランからの報告(画像付!)

リードアラウド研究会のベテラン、M.Y.さんからの楽しい報告が入った。
以下、サプライズ画像付き。どうぞお楽しみ下さい。
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いやー、奥が深いRA。

(会場が)自由ヶ丘(だった時代)からの参加ですので
もう丸五年、六年目にはいりましたが、じつに実り多い年月でした。

私は日本語の朗読からRAに、ちょっと覗き見する程度の興味で学び始めましたが、こちらのワークショップで学んだことが役に立ち、相乗効果ありだったと最近しみじみ感じています。

その効果の一番は「顔芸」でしょう。

明日で生後三ヶ月の孫相手にこんな読み聞かせをしています。
私の顔芸が凄いとか。うけてます(笑)

           
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        顔芸『安寿と厨子王丸(山椒大夫より)』!
むつみ顔芸

即興(インプロ)力を高める〜リードアラウド講師認定講座第2回報告その2

座って聞く時間を最小限にして、参加者自身のワークが多いワークショップへと歩を進めた第2回目。

リードアラウドの指導の特徴といえば、双方向型指導もある。

そして、双方向型指導上達のためにはシアターゲーム、or 即興(インプロ)
力演習だ。

この日はその演習として、話を他者と協調して作って行く、Build a Storyゲームを行った。

素材に使ったのはこれ。
thinkets-teacher-edition160
ひとり、これらから2つずつアイテムをとって、それを取り込んだ話で、ふられた話を繋いで行く。

いかに自分の前の人の話をYESで肯定し、ANDで新たなアイテムを加えて話をふくらませるか。

プレイヤーは自分の前のプレイヤーの物語を聞いて、瞬時に「何か新しいこと」を付け加える。

計画をしてはいけない。
瞬時に物語を、積み上げていくのだ。

集中することを学ぶ演習でもある。

手始めは、二人組になって、2つずつ持ったアイテムを題材に交互に話を作って行く。

展開が浅かったり、展開しない話だったり、「瞬時」がまるで悠久の時のようなのろい展開だったり。

かなり、散々な結果だった…。

今度は、全員を1グループにして、みんなでひとつの話を展開させた。
うーん。

展開がつまらない。
予定調和より以前に、話が滞る。

サイドコーチとして、同じ言葉を繰り返させない、無駄な言葉を発せさせない、思考の飛躍を追求するように、思いついたことから話す、という注意が足りなかったかもしれない。

繰り返さず、積み上げる。
そして、物語は瞬時に展開し続けさせる。
(急にふられたわたしも、詰まった。不覚であった)

ちょっと、どうコーチをしようかと、頭をかかえる。
そして、3度目…。

おお!
奇跡的?
話がかなり滑らかに展開を始めたではないか。
進まなかった物語が進み出したのである。

何をすべきか、身体が分かりだしたようだ。

この、みなさんが感じた、かすかな「これかも」という感覚を、これからはっきり共有し、大きくしていくーという目標が見えた第2回目であった。

リードアラウド、コンビで指導!〜突っ込みが難しい

先日、大島とコンビを組んでM.Y.さんの指導記録の一部を以下に転載する。([]内は、大島の述懐、主に反省……)
示唆に富んだ記録で、わたしにも新たな目標ができた。
どうもありがとう、M.Y.さん。

Bear & Hare Go Fishing

師匠大島&M.Y.のペアでの二度目の体験。

前回のDark dark tale.ではM.Y.がリードするところへ大島先生が突っ込みを入れる形だったのでテンポ良く進んだ。

今回は先生のリードに私が突っ込みを入れる役になったので私としてはちょっと引き気味だった。というか完璧に進めているところへ突っ込みを入れるのはとても難しかった。

この経験をしたことで、過去に組んだYさんやHさんの気持ちがようやく理解できた。

おとなしい性格だとかそんなことじゃないのだ。二人で進める場合の突っ込み役はとても難しいのだと実感。

[突っ込まれ役が「先輩格」の場合、高度な技術だが、突っ込まれる
「意識的スキ」を作る!

全部持っていってしまう勢いではなく、協調を測ること。
シアターゲームでいうところの、give & take。takeばかりではだ
め。突っ込みが引いている場合は、give する]

漫才コンビの芸を研究するか、とにかくそのペアで場数を踏まねば、突っ込み役は慣れていかない。また新たな課題が見えたかのような体験だった。

唯一、魚の絵を24匹数えさせたところは子どもの発言を受けての咄嗟の思いつきとアドリブだったが、先生もパッとそれを取り入れてうまくできたと思う。結果、数を言わせたり、fishは複数になってもfishだと24回も言わせて身につけさせ、実は教育的なRA!らしくできた。こんな突っ込みがもっともっとできるようになりたいと思う。

[「でかした!good job!」大島の賞賛の声]

客観的に眺めたら、大島先生が「動」・私は「静」という感じだったろう。実際私はずっと同じ場所に立ったまま、先生は右へ左へとくりくり動き回っていた。

録音を聴くと声はそれなりに落ち着いていて、ポイントポイントでは通る声で読めていた。この落ち着きぶりが後ろで参加の大人には「研修生」かはたまた私の方が「先生」?に思われたのか。。。

[そうそう、つかつかと進みでたその質問者は、まっすぐM.Y.大
先生のほうへ質問。「研修生 大島」は楽ができました。面白い
象…]

面白い体験でした。M. Y.記

指導者として声、声の要素を鍛える~リードアラウド講師認定講座第2回報告その1

久しぶりに参加した遠方のMさん。
ブランクを感じさせない、はつらつとし滑らかに伸びる声だ。

「姿勢を正し、深い呼吸をして、声を出すだけで、本当に気持ちがよくなります」

つくづくと、本人が言う。

そして
「自分だけ気持ちよくなっていいでしょうか」
とも。

答えは、「いいでしょう」だ。

これで、またまた確認した。
リードアラウドの、姿勢をふくめた「声作り」は、聞いてくれる観客や生徒へのプロとしての準備として、必要不可欠なだけでなく、「役得」があるということ。

そう、深い呼吸のせいか、自分も気持ちよくなること。

また、声や身体は変えられるということを、Mさんの存在が証明してくれた。

5年くらい前だろうか、リードアラウドを始めたMさん。
その頃のか細い声を、わたしはよく覚えている。
頑張って大きくすると、喉を痛めそうになる。

…喉の奥からころがすように滑らかに出す今の声との差は、歴然としている。

さて、第2回目。
初回のワークショップは、導入だったのでどうしても概論が多くなり、みなさんが身体を実際に使うワークは控え目になった。
その分、今回は、身体を使う演習を心して多く盛り込んだ。

発声。
chest-middle-head それぞれのvoiceを、声帯の開きを意識して、いらないところ(胃の上部など)を緊張させないよう、顎を上げないよう、演習。

丸く開いた喉の奥からの声、通る声が部屋に響き渡った。

今回の声に関するトピックスは、高ー中ー低音というpitchという要素がひとつ。
声域を広げるという課題だ。

音域の違う声を出せるようになることで、課題書『Shh! We have a plan』だったら、登場者たちの声を読み分けやすくなる。Shh! We Have a Plan

声のpitch表現が豊かになり読み分けがはっきりすると、どういう効果があるのか?

それは、てきめんに聞いている子どもたちにとって、話がつかみやすくなる、ということ。

いわゆるキャラ立ちもするので、物語が急に立体的に聞こえてくる(「見えてくる」)ようになる、とても大切な要素だ。

行ったいくつかの演習は、朗読の直前にwarm-upとしてやっても、ある程度の即効力があるので、これからも覚えていて欲しい。

もうひとつの、声にかかわる今回のトピックは、聞こえる「小さな声」ーstage whisperを出すこと。

囁き声を、ほんとうに囁いても、聴衆には聞こえない。
囁き声だと分からせながら、大きな場所でも聴衆に聞こえるようする演習だ。

部屋を歩き回りながら、アイコンタクトで相手を定めて「Shh」または「Go」と呼びかける(読む)。

それを次々、他の相手に繋げて行く。

よく聞こえるwhisperとともに、広がっていったのは、みなさんの笑顔。

見ていても楽しい時間だったが、それだけでなく、課題だった力強いwhisperにだいぶ近づいたようだった。

英語えほん千夜一夜〜第4夜Shh! We Have a Plan

Shh! We Have a Plan 文・絵 Chris Haughton 9780763672935
9780763672935目安のレベル:入門
 小さな子どもと、捕虫網のようなものを持った怪しい3人からなる4人組。あたりが青色に包まれた丑三つ時(?)、この4人が鮮やかなフューシャ色(fuchsia pink/purple、鮮やかな赤紫色)の鳥を発見するところから始まる物語。「hello, birdie(鳥さんこんにちは)」と無邪気に声をかける子どもを、「Shh!」「we have a plan(作戦があるんだから)」と3人が制する台詞がそのままタイトルになった。
 tiptoe slowly(抜き足差し足)で鳥に近づいた3人。「ready one」「ready two」「ready three…」(いいか、1, 2, 3)、「GO!」と鳥に網をかけようとするが、この作戦は失敗し、とり逃がす。次に、梢に止まっているところを見つけるが、ふたたび同様な失敗を繰り返す。上に下にと追うが、そのたびに鳥は澄まして逃げていく。そんな鳥に、子どもがパンくずをone, two, three。次々とまくと、他の鳥もどんどん集まって来た。「LOOK!(見ろよ)」と目をむいて、網を持つ手に力が入る3人。「いいか、1, 2, 3…」と声を掛け合うが、その頃までに大集合していた鳥たちは…。わー大変だ!「RUN AWAY(走れ)!」、鳥たちの迫力に、子どもの手を引いて一目散で逃げる3人。再びあたりは青色に包まれるが、4人の前にはまたまたフィーシャ色の…。
 青の色調にフューシャ色というコントラストの鮮やかさ、おきあがりこぼしのような4人組の造形の可愛らしさなど、大人にもとても魅力的だ。本文は短く簡単なうえ、繰り返しも多く初級者に優しい。
 幸せの象徴を「青い鳥」としたのは、メーテルリンクの『青い鳥』だった。本書は、青い世界にいる「フューシャ色の鳥」探し。色の意味は?その鳥に近づけるのは子どもだけって?子どもと一緒に読みながら、大人は深読みも大いに楽しめる。
 
音読のヒント 1. 英語が初めての子どもには「Shh!」だけでも、文字を指差して読ませよう。
2. 子どもの声と他の3人の声は、はっきり分かるように分けて。子どもは無垢に、大人は俗な感じに読めれば最高!