先生は頑張っています〜指導者向けリードアラウド・ワークショップ

いかに子どもたちに英語の絵本リードアラウドを楽しませるか、ワークショップで研修している先生方は、いつも頭を悩ませている。

先日は、ふたりの先生が書店でリードアラウド(リーダーズ・シアター)。

ふたりが頭を悩ませたことは、ほかのリードアラウドをやろうという先生の役に立ちそうだ。
その「指導記録」から抜粋し、対処を考えてみよう。

●説明がくどくなったり、長くなる。
→参加者の年など見極めて(3~5歳には難しいこと多し)、無理な説明ははしょる。
抽象的な、概念的なことは具体的、実際的に。

たとえば、「感じを出して読もう」とリードアラウドの読み方を説明したいなら、それを言うのではなく聞かせる。

感じが出ている読み方と、感じが出ていない読み方を聞かせて、「どっちがおもしろい?」ときいて、「感じ」がどういうことなのかを分からせる。

当てっこや、自分たちがやることなら、子どもは長いと感じない。

説明が冗漫。簡潔な、多少いい切りも。(自分の説明を録音してみるとよくわかる。文でいうと句読点のないダラダラ文かもしれない。

苦しまぎれに不必要に笑ったりしているのも発見するかも。

リードアラウドの約束3つまたは4つは、「デモンストレーション」する。説明ではない。

●開始から子どもをのせるまで、導入部分が難しい
→聞かせるばかりでなく、どんどん何かをやらせる。自分も楽しいし、子どもも楽しい。
緊張も解ける。

●テンポが悪い
→子どもを飽きさせる要因#1。
不安そうな顔を見たらゆっくり。
出来そうだったら、思い切って速く。「そんな速いのできないよ〜」の声が聞こえるくらいにして、「あれ、そんなに速かったかな?」などととぼけて、息抜きを作る。

差を大きくつける。

●想定していた答えが出ず、立ち往生
→何通りかの質問の仕方を用意しておく。
多方向から問いかけ、内容理解のキーとなる事項を「発見」させる。

その時でなければ、「もうちょっと読んだらわかるかも」「後でまた聞くかね」と宣言して、保留にする余裕を持つ。

●のってこないで、読みが平坦になる
→「のらない」のではなく、読めないから乗れない。
対処としては、時間があるときとないときの二通りある。
書店の場合は時間がないことが多い。
ない場合は、リードアラウドの約束「わからないうちは、ムニャムニャでもOK」を活用。
また、「読める字探し」させて、そこだけは読めるように。残りはムニャムニャで。
ただし、リズムには乗せる。

●のってこない。アクションを勧めても嫌がる。
→羞恥心には個人差、年齢的なものがあるので、拒絶を予期しておく。
だれもやらないときは、先生が自分で。
「どう、上手だった?」など評価させると、緊張が取れる。

逆に喜んでやりたがる子もいる。
そんな子がやることで、他もやり始めることもあるので、時間が許す限り大いにやらせる。

●文や台詞を対比させたいが、年少なので無理
→「ミッケ」や違い探しにすれば、3歳くらいから参加可能。
文字でもアルファベットが分かるようなら「同じ文字探し」などの形にして、「対比」のような解釈の触りの部分を共有できる。

●発問し発言を得たはいいが、それを活用できない
→聞かないより、聞いて子どもの発言を引き出す方がいいが、何のための質問だったか、すっぽりぬけおちて「あ、そう」で終わってはもったいない。
先生の問題意識、知識、好奇心、そして子どもへのrespectをわすれないことで対応。
子どもの発言をよく聞く。

「そういう意味じゃないよ」と悲しませないよう、意味を汲む努力を。

●打ち合わせ時のこだわり(先生が準備した「教えたいこと」)を、臨機応変に、また取捨選択できるようになりたい
→きっちり組み立て、それを頭に入れることは必須。
しかしそれを、いったん捨てる。
惜しんではいけない。それはどこかで必ず生きるので。

それから先生が、ちょっと前を子どもに行かせ、後ろで支えたり、予め組み立てた指導予定にそって「あっちはどうかな」など方向付けする感じか。