『My Many Colored Days』の朗読で力試し〜リードアラウド・ワークショップ

ゴールデンウィークが始まった。
それとともに、次回のワークショップの予習を始めて欲しい。
My Many Colored Days
Dr. Seuss作だが、彼のユーモアよりも詩心が前面に出た1冊。

朗読する声に、色とそれが表す感情を感じさせるように練習する。

まず、色をイメージして、声に載せる練習。
登場する色それぞれの声を工夫する。

上手く載るようになるまでは、色の名前を読むだけでもいい。
いっぺんに頑張って、全部が上っ面になってしまわないように。

声のpitch(高低), 読むrate(速さ)などvocal variablesを吟味して。

色の次は、気持ちなどを表す形容詞だ。
brown, purple, blackのシーンの形容詞は特に難しい。

個々のシーンがそこそこ出来るようになったら、今度はページとページのつなぎ。

どの位、間を空けるのか、空けないのか。
そしてシーンが移って雰囲気をすっぱり変える練習。
ずるずる引きずらない。
前回のpitchの練習も、こういう場で役立つ。

間を偶然にまかせず、自分でコントロールする。
それをできるようにするのは、練習の量だろう。

朗読、リードアラウドを始めて日が浅いひとは、まずは愚直に何度も読んでみよう。
毎日1回は読むつもりで。

同時に声を響かせることを意識するのも、忘れないこと。

手本を読み聞かせ「どういう気持ちだと思う?」と子どもに尋ねたときに、子どもを困らせないような朗読力をつけよう。
(どういう気持ちか、分からないような読み方の場合が往々にしてある)。

『Yo! Yes?』の復習もよろしく!
ひとり二役で、みなさんにやっていただくのを楽しみにしています。

幼児とリードアラウド〜幼稚園児を踊らせるDJに学ぶ

面白いことをやっている人がいる。
幼稚園児にいわゆるクラブ音楽を聞かせ、踊らせる。
アボ カズヒロさんというまだ20代のお兄さんだ。

知る人ぞ知る存在だったようだが、不勉強なわたしは、今日、発見。

実際の模様(動画を見て下さい)と

アボさんのインタビュー記事
には、驚くほどリードアラウドのヒントが詰まっている。

初めて会う子どもたちを、すばやく解放(リラックス)させる呼びかけ方。
・呼びかける
・「返事が小さい」と言って、何度か大きな声を出させる
・跳びはねる機会を作る

インタビュー中にあるが、「上手なフロアコントロールについて」。
これはRAのセッション中のコントロールとまったく同じ。

「子どもは一度テンションが上がるとリミッターがない。だからすぐに疲れないようにこういう“知ってる曲”を間に挟むと、上手にフロアコントロールできる」(知っている曲ー「アンパンマンの歌」などーがかかると足が止まる傾向を踏まえて)

「ただ、“知ってる曲”で一度休んだのをまた上げていくのは結構難しくて、知ってる曲に上手にダンスミュージックを合わせていくロングミックス(長い小節を使って徐々に繋げていくこと)しながら踊る気持ちに戻していく技術が必要になってくるんです。」

「BPMは120~130くらいが子どもたちが乗りやすいですね。それ以上早くなると、“踊る”というのを超えてしまい、単に“騒ぐ”だけの感情の発露になっちゃうんですよ」
(→RAもやりすぎると、騒ぐだけになってしまうことも、実際に経験した。度合いを知ることが大切)

「できるだけ解像度の高い音を体感させてあげたい。」

アボさんは、この催しをどういうふうに広げて行ったか。
「それでもこうした活動を受け入れてくれる幼稚園や保育園はなかなか少ない。2004年に初めて幼稚園でDJをした際には、僕が自主的に色々な幼稚園に電話をかけて20件目くらいでようやくOKを頂けた。その後は、噂を聞いた保護者の方が呼んでくれそうになっても保護者会で反対されたり。それでも地道に続けてたら次第に受け入れてくれるところも増えたんです」

どうしてこういうことを、しているのか。
「僕がこういう場所でDJをすることで、子供のころにダンスミュージックを体感して、音や音楽を純粋に楽しむことを知ると、クラブという場所が特別な場所でもなんでもなくなると思うんです。そして、サウンドシステムから発せられる音に包まれることによって、体を動かす気持ちよさ、それは必ずストリートダンス的なメソッドでのダンスになっていなくてもいいんです。思い思いの動きで、もっというと踊らなくても、そういう音を体験することによってイマジネーションが刺激されるということを体験してくれると良い。いろいろな意味で、子供たちが明日から何かしらの形で人生が豊かになってくれればと思っています」

「ダンスミュージック」→リードアラウドに、「音楽」「ダンス」→英語に、「クラブ」→外国に置き換えても、違和感がない話だ。

硬直気味の一般的な英語教育より、リードアラウドは、こんな若者が考える世界観、人生観に近いかも。

リードアラウド「二足の草鞋」をはくために〜第2回ワークショップを終えて(その1)

英語指導であると同時に、エンターテーメントであろうとするのが、リードアラウド。
リードアラウド・ワークショップは、このいわば「二足の草鞋」をはきこなすためのものとも言える。

その本年度2回目が終わった。

終えてみてつくづく思うのは、リードアラウドのエンターテイメント的な部分(草鞋#1)にエネルギーが欠かせない、ということ。
迫力または、いい意味での高いテンションとも言える。
それがあるとないとでは、子どもを惹く力に差が出る。
プロの仕事としては、通用しにくい。

そこでワークショップを見渡してみれば、まだまだおとなしめの人もいる。

とはいえ、自信を持っていいのは、今はおとなしいが、このワークショップに参加したということは、殻を破りたいという、秘めたるエネルギーがあるということに違いない。

その秘めたるエネルギーを外に出すには、きっかけが必要だ。

経験的に言えば、いくつかの小さなきっかけがたまって、ある日、突然のように突破口が開ける。
そして、それが連鎖していって、どんどん大きな、そして洗練された携帯になっていく。

「きっかけ」は、ワークショップでのわたしや仲間の講評やパフォーマンスにある。
「きっかけ」にするもしないも、自身の感度にもかかっているところもある。
感度を磨いて、たくさんの「きっかけ」を拾っていこう。

そして、エネルギーについて。

今回、爆発的なエネルギーを感じさせてくれたAさん。

もともとの個性もあるだろうが、練習の濃さが結晶したのだと思う。
とても嬉しい。Hurray!
ここまで仕上げての参加が、きっとみなさんの刺激になるだろう。

もし、エネルギー不足の自覚があるなら、まずは、本年度から取入れた、variable controlの練習を。

1回目の、punctuationを変えた読み方。
大きめの芸(これまでの2倍くらい)に仕上げてみよう。
ベテランMさんのメリハリは、きっとみなさんの刺激になっただろう。
表情、声ともに、いいお手本のひとつだ。

また、2回目でやった練習、pitchを変える読み方。
瞬間的に高・中・低の音で声を出せるように、何度も読み上げてみよう。
出だしから、きっちり高音なり低音なりを出す練習だ。
そして、音程の幅も出来るだけ大きく。

どちらの練習も、メリハリと変化に富んだ、飽きさせない朗読、つまりエネルギッシュな印象、ときに「カリスマ性」と呼ばれる印象に繋がる。

『Orange Pear Apple Bear』は、以上のような練習が積み上がってこそ、面白いものになる。
この本で、子どもの気をひき、かつ大人の笑いを引き出せるようになりたい。

『Yo! Yes?』は、ふたりの個性の違う子どもの会話だということが、一目瞭然に(一耳?)なるようキャラを固めて、次回までに仕上げること。

録音したものを、自分で聞いて、キャラの分離が出来ているか確認すると、完成度が高くなる。

声、口調(pitch, rateなど)も、きっちりそれぞれのものを決める。

一方の役ずつ練習する。(半パンの子なら半パンの子の台詞を通しで読む)
一人二役できて、完成とする。

期待しています!!!

『Yo! Yes?』作者についてのトリビア〜リードアラウド・ワークショップ

本年度のリードアラウド・ワークショップは、絵本とその作家に関する「トリビア」も蓄えることも目標にしている。

とはいえ指導法を学ぶための模擬指導もするので、13:30から4:40(10分休憩)の正味3時間でも、時間が足りなくなってしまいそうだ。

そこで、トリビアには、このブログも利用しようと思う。
おすすめリンクなどを張り付けておくので、そちらも見て欲しい。

5月の絵本『Yo! Yes?』の作者、Chris Raschkaについて、重宝する作者紹介ページを見つけた。
Yo! Yes?

このページの右下のビデオの窓に注目。
何本かビデオが入っているが、作品展覧会のビデオは、原画の魅力をかなり伝えてくれる。
ぜひ、見て欲しい。
子どもを指導するときの、指導者の「熱」になるはず。

2012年には権威ある国際アンデルセン賞にノミネートもされた本作者。
『Yo! Yes?』はコルディコット賞のオナー章(銀賞)だが、大賞は2回も受賞している。

2006年『Hello, Goodbye Window』
2012年『A Ball for Daisy』この2作。
The Hello, Goodbye Window (Caldecott Medal)

これとは別に、文字がほとんどないのでリードアラウドには使えないが、個人的に好きなのはこれ。
Mysterious Thelonious
色調を音調に置き換えた、オリジナリティ溢れる初期の本だ。
ジャズが絵から聞こえてくる。

まだ本物の赤ちゃんに試したことはないが、やはり作者の初期のジャズ絵本
Charlie Parker Played Be Bop
これも、絵がbe bopし始める。
「音」を感じる絵本だ。
中級用ではこれ。
John Coltrane's Giant Steps (Richard Jackson Books)

さあ、この現代を代表する絵本作家の本を、リードアラウドではどう料理しますか。