「マジメ文化」vs. リードアラウド

わたしが鈍いので、ぼんやりとしか感じないが、英語教育関係者から否定的らしい視線を送られることがある。

リードアラウドは英語絵本を手に子どもたちと「不真面目」に「大騒ぎ」している「だけ」だと。

先日の新聞の教育のページ『遊びながら学ぶ授業』を読んで、ハハーンと思った。
遊びを通して授業をしている先生たちの楽しそうな授業が紹介されているのだが、記者がこう書いていた;

「遊ぶ授業」は学校でなかなか広がらない。最大の壁は学校の「マジメ文化」だ。

ああ、そうなんだ……。
なにやら腑に落ちた。

明治時代以来、授業というもの「教師が一方的にしゃべり、子どもに静寂と集中を要求してきた」。
そして教師は「『これはテストに出すぞ』と脅し」て勉強をさせてきたという。
「マジメ」を求める文化だ。

記事に取り上げられていた「遊ぶ授業」を試みる現役教師たちは、
「授業ではないと否定された」とか、
「同僚に白い目で見られ、浮いてしまう」
と発言していた。

リードアラウドを、書店でやっていれば「授業」ではないから、英語教育界の「マジメ派」も大目に見てくれる。
だが、それが塾や学校の授業となると話が違うのだろう。
「マジメ文化破壊者」として、厳しく見られるのかもしれない。

この「マジメ文化」、担い手には教師ばかりではなく親もいる。
その親たちが支持するのは、もちろん「マジメな授業」。

でも、子どもは違う。
「2010年のベネッセの調査では、中学生教師の73.2%が、生徒の学習意欲が低いことで悩んでいる」ともある。
やる気がしないことが多いのだろう。

そこで、子どもに支持されやる気にする「遊ぶ授業」を試みる教師たちに、エールを送りたい。
ここ、英語教育の片隅のリードアラウド指導者たちも仲間だ。
記事にある「遊ぶ授業」の楽しさと有効さ、わたしたちも知っているよ〜。

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