パンクのライブに見つけた指導のヒント〜英語絵本リードアラウド

アメリカPacific Northwestの街は、音楽や芸術が身近かにあって、無料のものも多く親しみやすい。

ある日、行きつけの本屋の前の道が2ブロックほど交通止めになって、パンクグループのコンサート会場兼ビール祭り会場になっていた。

すぐ目の前で4人のミュージシャンたちが、ベースが響く元気な音楽を演奏していた。
1時間ほど楽しんだが、途中からあることに気づいた。

双方向的だ!

一方的に歌うだけではなく、リードボーカルがうまく盛り上げて観客にも歌わせたり、叫ばせたり。

観客も叫ぶうちに熱くなる。

また舞台に上げて一緒に歌ったり、舞台を自分が下りて観客に混じって歌うことも。

歌詞を知っている観客がいるか、と尋ね手を挙げさせる。
その何人かを当ててマイクを持たせ、リードさせて、自分たちは他の観客とハモッたり。

手拍子、指サインを指示して観客に出させる。

いろんな、ハンドサインを彼らの方からも送ってくる。
日本の手招きとは反対の向きに掌を上に向けて、4本の指で空をかくようにを動かすのは、「come on(もっと、その調子)」とか。

観客の歌声が小さいと、掌を下に向けてヒラヒラさせて、「まあまあ」。
よければ親指up。

歌詞に「oh~oh~」があれば、両腕で大きく「o」の字を作り揺らす。

「you」の語があれば、観衆をひとりひとり指で指す。

ミック・ジャガーばりに、歌いながらジャンプしたり走ったり、会場を広く使う。
大きく足踏みや、足を踏み出すような動作も、ボーカルを目立たせ、視線を集める。

やっている音楽はガンガンのロックなので、おなじみ「エアギター」(想像上のエレキギターをかき鳴らす)ももちろんあり。

伴奏からボーカルに移るときに、予めマイクを持ってゆっくり歌い出したり、スタンドに立てておいて、唐突にまたはわざと乱暴に取って歌い出したり、緩急、強弱があって見飽きない。

言うまでもなく、ベース、ボーカル、リードギターの3人の視線はレーダーのように周囲270度くらいをカバーして、観客みんなと視線が合う感じだ。

MCをするボーカリストの声は、七変化。
歌うときはもちろんだが、話すときも高かったり低かったり、幅がある飽きないいい声だ。

途中で、勢いあまって、かけていた眼鏡が吹っ飛んだ。
そしたら、「ど近眼」のふりして目を細め、手探りで探すギャグ。

いやはやお見事。

50年以上、第1線でステージに立っているミック・ジャガーが上手いのは分かるが、この若者、長くて10年、もしかしたら5年程度しかやっていないだろうに、この自然さ、自分も楽しんでいる(ように見える)天性のもののような上手さだ。

ステージを教壇に移しても、きっと上手いだろうなあ。