一般的な「小学生英語」のテキストを見た〜その1

一般的な塾で使っていそうな日本人小学生用英語のテキストを、よく見てみた。

「このテキストを使って教えて下さいと言われたら、どう教えますか」
と、(多分テキストに対して)立腹気味の先生が、挑戦的な質問をわたしに向けたからだ。

何だろ、この違和感は。
先日のブログにも書いた「教本」と似た「口調」の、このテキスト。

会話体が使われているのだが、ぶっきらぼうで、とてもrudeな感じ。
先日のブログで取り上げたのは、「What do you have?」「I have two eyes」という、人間らしからぬ(?)会話だった。

今回のは、「What do you like?」「I like〜. I hate〜」と、hateという強い言葉を使って、行儀が悪い会話だ。

共通するのは、唐突感。ぶっきらぼう感。浅薄感。
急に「あんた、何もってんの」「ぺん。わたし赤ペんは好きだが、青ペンのことは憎んでいる」。そして話は、これでチョンと切れる。
(なんでhateかな。don’t like じゃいけない理由があるらしい。)

また、ミッケごっこのようなことをするのだが、見つけた子が「これだ!」というのに、相手は「OK」。
とても、depressingなうけこたえ。
「それはそれでも、いいでしょう」みたいな。隔靴掻痒感がする。
「You(’ve) got it(あたり)!」といって欲しいところだ。

これらテキストはどれもこれも、教える語彙や文法に、いらぬ線引きをして、自然な会話を殺してまでも、それに合わせているからなのではないか?

どれを教えて、どれを教えないという約束事の方が、自然な文や会話よりも優先順位が高いらしい。

「こんな小さい子に読む本なのに、現在完了型が使われていていいのですか」と、多分遠回しに、わたしがリードアラウドに選んだ絵本が「不適」と言われたこともある(もちろん、こちらは動じない)。

例えば「Have you seen my hat?」(リードアラウドの「鉄板」絵本、『I Want My Hat Back』に多用される文)。
こう尋ねるクマの個性が、この本を面白くしているし、実際、なくしたものは、こう尋ねるほうが、相手を犯人っぽく言う「Did you see my hat?」より丁寧だ。
子どもには、こっちを使って欲しい。

こういうテキストだけで育つと、会話が唐突で、ぶっきらぼう、浅薄な、インチキ「英語ペラペラ」人間の出来上がり、かも?

では「テキスト」に、何が欠けているのか。
(つづく)