復習ポイント〜リードアラウド・ワークショップ#3報告2

『My Many Colored Days』は、朗読力養成に「鉄板教則本」かも知れない。
My Many Colored Days

一度で終わらせるには、もったいな過ぎる。
いつもより、復習に比重をかけたいと思う。

ということで、第3回の復習すべきポイントを挙げる。

●朗読
1. 色ごとの声のvariables確認
高低(明暗)、緩急。
色が変わるとともに、variablesを変えることで声を変える。

2. ぼんやり声を変えない。出だしから100%、低いなら低く、高いなら高く始める

3. 擬音語、howlやgrowlなどだが、それらの言葉が作られる元になっている実際の音を出すつもりで発音する。
音を確認する。

4. 一人称で語られているので、その「ぼく」のプロファイルをしっかり肉付けし、その子になって読む。

●指導
色別にページが進むが、各色を同じ時間(例えば6分ずつなど)で指導しない。
4色くらいゆっくり指導したあとは、メリハリをつけるために、残りの色全部を俯瞰的に見せ、さらっと先の展開を見せる。

指導のパターン化は飽きさせる。
まとめて捉えさせる時間を設けることで、頭を切り替えさせる。
指導者としては、そこで、てきぱき、大まかに、特に面白そうなところをかいつまみ、興味を繋ぐ。

要点は、以上。

朗読力をつけたいひとは、特に、この本を使って練習すると全般的な練習になる。

『Frozen』人気映画から英語に親しむ

Frozen: Music from the Motion Picture Soundtrack
これは凄い。
Piano/vocal/guitar用の楽譜集『Frozen』だ。
最初の数ページには、カラーの映画の場面写真もついている。

もちろん、音楽は人気の映画のサウンドトラックからのオリジナル楽譜で歌詞付き。
これがミソ。

楽器がひけて、英語がちょっと読め、『Frozen』好きの子どもをお持ちの親御さん。

こんな「本」で、英語とさらに仲良しにできるかも。

上記の条件マイナス「楽器がひける」の場合は、絵本。
Disney Frozen (2)
全編カラーで映画と同じ図版だ。

「ちょっと読め」るだけでなく、もう少し読める場合なら、チャプターブック。
Frozen: Anna's Icy Adventure(4)
エンピツデッサン調のイラストがチャプター(章)ごとに入っているので、どうにか読めるかも!

『Bob Books set 1』が終わった程度なら、readerのStep 1で。(1)
Big Snowman, Little Snowman (Disney Frozen) (Step Into Reading - Level 1)

もう少し読めるならStep 2などこれらを。
A Tale of Two Sisters (Disney Frozen) (Step Into Reading Step 2) (2)
Anna's Best Friends (Disney Frozen) (Step Into Reading - Level 2)(2)
Frozen ( Little Golden Book ) (3)

男子もこれなら。
A Day in the Sun ( Frozen ) [With Over 30 Stickers! ] (2)

(番号は、英語難易度の順。1が一番簡単)

リーダーズシアター、講評しあう〜私立小3、4年生クラス

小3、4年生合同クラス(20人)では、英語絵本リードアラウドでも台本に使えそうな本を選んで、リーダーズシアターをしている。

先日は定番のMo Willems、Piggie & Elephant(Gerald)シリーズから、『Can I Play Too?』を使った。Can I Play Too? ( Elephant & Piggie)

リーダーズシアター指導で、何が一番難しいかといえば…
出来るだけ機会均等に役や台詞を分担させること。

登場する3役に20人を分け、全体練習をする。
後に3人又は2人(割り切れないため)グループにして、グループ練習をさせる。
そして、発表練習。

1冊を4つに分け、それぞれに3役を当てた。
3人X4組=12人。当然8人は残ってしまう。

ここで、だ。
初めての試みとして、この8人に予め「あとで、どこがよかったか、またどこをどうしたら、もっとよくなるか、講評をしてもらいます」と伝えた。

みんなの前で演じる番がない生徒は、当然のことかもしれないが、だれる。
当事者意識がないと、そんなものだ。

でも、これは授業である。
全員に同時に学びの場を提供しなければならない。

そこで、無理かとも思ったが、大人たちのワークショップでの方法を取入れてみた。
講評させること、である。

そしたらどうだ。
なかなか、しっかりしているのである。
立派な講評を述べるではないか!

具体的に「どこどこの部分」と指摘し、たとえば「字が大きくなっているところを、それらしく、大きくハッキリ読んで感じが出ていた」とか、
登場する子ヘビが「自信をなくした場面で、まるでそんな感じで読んだ」とか、どう読んだからどうよかったか、が言えるのだ。

「どこが」と指摘できるところが、本当に素晴らしい。

みんな表現というものを分かって、それを注意して聞いていなければ、出てこない講評ばかり。

うーむ、なかなかやるもんだ…。

その場でそれらの素晴らしい講評に対して、賞賛のコメントはしたのだが、今、ひとつひとつがちゃんと思い出せない。
予想外に素晴らしすぎて、興奮してしまったらしい。

教訓:
3,4年生であれば、しっかり仲間の発表を聞いて講評できる。
講評の機会は、いい指導チャンスになる。

英語絵本の朗読をコーチする〜リードアラウド・ワークショップ#3報告1

リードアラウドの指導者向けワークショップには、ふたつの柱がある。
朗読力アップとリードアラウドの指導法習得。

先日は第3回、『My Many Colored Days』(by Dr.Seuss)を取り上げた。

朗読力が特別に求められる絵本だ。

そこで、朗読力アップのための練習を、少々重めにした。

自己流で練習してきた上記の課題書を、ひとりずつ読むのが「朗読#1」。

Variable Controlのうち、声の高低のコントロールと、抑揚のコントロールの練習で、声を出したり表現をつける基礎練習後、本の解釈を始める。

テーマ、構成、主人公のプロファイリングなどディスカッションして、予め考えてきた解釈を固めたり、修正したり。

ディスカッションすることで、解釈が意識下にしみ込ませる。

それから、本書のテーマである「色」と「感情」を、高低、緩急、明暗などで表現し声に乗せる練習だ。

こうしているうちに、少しだけではあるが、新しい言葉に出会った子どものような瑞々しい心が、みんなの表現上に垣間見えてくる。

模擬授業を経て、最後の最後に「朗読#2」。
最初の「朗読#1」と比較して、講評し合う。

「朗読#1」では、以下のようだったみなさん。

すらすら読み下していても、聴衆に中身がよく見えてこないひと。
主人公の姿が表面的にしか表現できてないひと。
その姿に違和感が感じられるひと。
「やっつけ仕事」のような、「これでもか!」という起伏や抑揚はついていても、超然とした読み方のひと。
声のvariablesをつけていても、方向違いのところがあるひと。
主人公が定まっていないひと、
変化に乏しく、聞いていて面白みに欠けるひと、
など。

それぞれ、よくなる余地を残した朗読#1だった。
それが、最後の最後「朗読#2」では…

おお化けだ!
それぞれの講評にも、その目覚ましい変化を指摘する声が溢れた。

ただ心配なのは、その進歩が各自、自覚できたか、ということ。
褒められても、どこがよくなったのか、自信がもてないひとがいるかもしれない。

そういうひとは、今度、ぜひ、録音して比較してみることだ。
「To listen is to believe」。

英語の丁寧語はいつ教える?〜今、でしょう…

英語を絵本で教えていると、いいことがたくさんある。
先日、Mo Willemsの『That Is Not a Good Idea!』That Is Not a Good Idea!
をスクールの小中クラスで読んでいたときのこと。

「このオオカミ、いつもWould you care から話すんだね」
と、英語指導者小おどりものの嬉しい「発見」を生徒がしてくれた。

この本、アヒルを食べる下心を持ったオオカミが、紳士をきどってアヒルを「ナンパ」するという(!)展開の本だ。

「下心を持ったオオカミだから、どういう態度に出る?」
ときくだけで、生徒はもう「はは〜ん!」である。

こうして、なかなか日本の小学生「英会話」では教えられない、へりくだるような丁寧な言い方、「Would you care〜?」を、絵本内の自然な文脈で、しっかり認識させることができる。

絵本はやっぱり優れものだなあ、と思った数日後…。

私立小学校2年生のリードアラウドの教室でのことである。
わたしが、何か言うたびに
「What?!」
と「rude」に返す生徒がいた。

「はあっ?」「なんだっ?」という、そういう意味では大変上手な合いの手だ。
仲間内や、ニュアンスの違う「なーに?」の「what?」はありだが、生徒から先生へはなあ。

そりゃ、やはり、ないでしょう…。
英語の文化圏で、生徒がそのニュアンスで「what?」と先生に言っては、お叱りをうけるだろう。
英語にも丁寧、敬語または、そういう言い方はあるのである。

この生徒、どうやらニュアンスまで分かっていない。
これまで、どこからも注意を受けなかったのだろう。

ちょっと「英語を話している」という感じがするから、面白くて連発しているのだろうが、指導者として二つのことを、ここでしなければならないだろう。

1. 黙らせる
2. 「何ていいましたか」など、少しだけだがwhat?より丁寧な言い方を教える

発言するのに手を挙げること、そして先生の英語が聞き取れなかったのなら「What did you say?」(whatを生かした、最短、簡単な文)で尋ねることを伝え、クラス全員で練習もしたのであった。

子どもが「英語を使う」だけで褒めてしまう傾向が、こんなrudeな言い方を平気で増長させてしまうのかもしれない。

より多くの文脈を提示することで、状況にあったより多くの英語を、指導者は教えていきたいものだ。