リードアラウド成功の法則、または失敗の法則

リードアラウドを長年やっていると、終わった後にだんだん後悔が大きくなる、失敗のこともある。

そんなとき、あれこれ原因を考えるが、なかなか啓示のようなものは答えは降りて来ない。
心が負に向っているときは、どうもだめだ。

ところがそのあとに、大変上手くいったりして自信が戻ると、先だっての失敗のわけがふっとわかることがある。

今日がそんな日だった。
クレヨンハウスでの『Green』のリードアラウドが、非常に気持ちよく終えられた。

それで、啓示が降りてきた…。

リードアラウドの成功の法則、あるいは失敗の法則がわかった!

それは表現指導。

リードアラウドでは、約束のひとつである「感じを出して読む」の指導をするのだが、始めの時間(全体の1/6位のうち)に、ひとりでもいいのだが、子どもからいい表現を引き出す。

そして、それをうまく「料理」して、他に波及させる。
すると、あとはおおよそ成功の波に乗れるのだ。
(失敗はこの反対)

いい加減なところで、「いいね!」「上手だね!」とOKを出したら、立ち行かなくなる。ダメ!

こだわること。
そして、わかりやすい手本を示すこと。

こだわりが足りない場合、
また、指導者自身の表現が、飛び抜けて上手いでもなく、印象的でもないと、子どもからいい表現を引き出すことは難しくなる。

この2点、心しよう。
そして、指導者も自分の表現を、必死になって磨くこと。

とても気になっているのが、以下の点。
指導者の特徴として、リードアラウドの指導のかなりのベテランになっても、子どもを前にして「手本」として読むと、ただ声を張り上げ、意味のあっていない強調や抑揚をつけて読みがちなこと。

リードアラウドの一番の成功のコツは、表現豊かな読み(朗読/表現よみ)の提供と、それを生徒からも引き出す指導である。

リードアラウドが追求しているのは、日本語の朗読界で「表現よみ」というものらしい

日本語の朗読について、英語との共通項を求めて読んでみた。
「表現よみ」については、興味深かった。

ちょっと読んだ感じでは、リードアラウドが目指していることは完全に「表現よみ」じゃないかと思う。

日本の朗読界、そして表現よみではよく名前が挙がる、渡辺知明さん。
彼によれば、朗読と表現よみの違いは、以下のようだ。

例えば、「よみの目的」。
朗読は、テキストの伝達、これが目的。
表現よみは、テキストの理解

「よみの声」。
これはときどきわたしが、「白々しい声」と言ったり「NHKの声」といったりするあれだ。
朗読は、客観的(遠い声)。つまりこれが、「白々しい声」に近い。
表現よみは、主観的(近い声)。親身の声とでもいおうか。

「調子」はどうだろう。
朗読は、よみ手の読み調子。
表現よみは、作品の要求する調子
リードアラウドで、いつも語り手のプロフィールを考えるが、それが作品の要求する調子ということだ。

「文章の理解」については、
朗読は、文章の文法的な構造。
表現よみは、語り手と人物の対話構造
そう、リードアラウドでは内容を分析するが、文法ではない。

面白いのが「読み手の態度」。
朗読なら、自己放棄。
表現よみなら、自己表現
リードアラウドそのものでは?

そして「よみの目標」は?
朗読なら、文章の伝達。
表現よみもリードアラウドも、作品理解と表現だ。

もう少し、この渡辺知明さんの著書『朗読の教科書』を読み進め、「表現よみ」について学んでから、「リードアラウド」が、日本語で言うところの「表現よみ」、かどうかの判断をしたいと思う。

ビッグ・ファット・キャットのイベント風景~2015.5.24

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こんな感じで、イラストをふんだんに使ったオリジナル映像とともに、向山貴彦氏(『ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語』など著者)により軽妙に、印象深く進められた「教室」。
90分後に、後ろの扉が開けられて出現したのが…

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みなさんの英語に、また英語指導に、何か刺激が与えられたら嬉しい限り。

ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の教室~2015おすすめブックス その2

おすすめ本のつづき。
読みやすさ4レベルに分けたうちの、易しい方から3番目のグループ★★★
Love That Dog
Love That Dog
学校の英語の時間に、詩を書かなければいけなくなった少年が、いやいや始めた詩修行。彼の詩がどんどん上手くなる過程を、実際に彼の詩を読みながらたどります。知らず知らずに英語の詩のことがわかり始める。

The Van Gogh Cafe
フランスの画家ゴッホは、英語で言う時は「ヴァンゴー」。大違いで、ちょっとビックリしませんか。これはそのヴァンゴーの「夜のカフェテラス」で描かれたような、でも米国のカンサス州の片田舎のカフェを舞台に起こる「奇跡」の数々を、オムニバス形式で綴った物語。平易でかつ詩的な美しい文章が魅力的。

A Monster Calls: Inspired by an Idea from Siobhan Dowd
A Monster Calls
なぜか真夜中12:07に、悪夢で目覚める主人公。そのあとに現れるモンスターー恐るべき真実を求めて。少しずつ明かされる、主人公の少年の心の闇…。ラストは、衝撃的。

Stargirl (Readers Circle)
Stargirl
主人公の少年の通うプレップな高校にやってきた、不思議ちゃん、名をStargirlと言う。Stargirlが学校の常識を覆していくと同時に、少年と恋に落ちる。あることをきっかけに、それまでの絶大なる人気が地に落ち、「普通」になろうとする少女が痛々しい…。恋の行方は?

Holes (Yearling Newbery)
Holes
アメリカでは発売以来、150週以上ベストセラーを続けた人気。大人にも大人気になったユーモア小説。無実の罪で少年矯正キャンプに送られ、ひたすら穴を掘らされる少年スタンリー。小さなパズルのピースが徐々に巨大な絵に。謎とどんでん返しの物語。

(つづく)

ビッグファットキャットのオリジナル解説(猫の巻)が、キッズブックスで購入分に今ならついてくる。

ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の教室~2015おすすめブックス その1

BFC(スタジオET Cetera)とキッズブックスが厳選した英語児童書はこちら。

★(楽勝?)中学程度の英語で読める。絵も多くて想像しやすい。
Mr. Putter & Tabby Pour the Tea
Mr. Putter とネコのTabbyシリーズの第1巻。
一人ぽっちのおじいさんパターは、シェルターでちょっと年取ったネコ、タビーと出会い一緒に暮らすことに。
Mr. Putter & Tabby Pour the Tea ( Mr. Putter & Tabby )

Ottoline and the Yellow Cat
Ottoline and the Yellow Cat
得体の知れない生き物、Mr.モンローと共に難事件を解決するお嬢様オットリーンの活躍を描く。絵本、コミックより文字が多く、小説にしては絵が多い、新しい形の本。

★★短いか、絵が多いか、読みやすい文
Catwings
Catwings (Catwings)
村上春樹さんの翻訳『空飛び猫』でも読めるが、英語も短いので挑戦してみたらいかが。
挿し絵も魅力的。気に入ったら、続編が3編ほどあるのでおたのしみ。

Smile
Smile
矯正を経験した女子には、よくわかる。大人の女性には、年頃の女子の心が懐かしく、女子を理解したい男子も必読。お父さんにも読んで欲しい。フルカラーコミック。英語圏では中学から高校生向けで、語彙は意外と高尚なものも。

The One and Only Ivan
The One and Only Ivan
ショッピングモールのミニサーカスで飼われているゴリラのイヴァンの一人称で書かれた物語。狭いオリのなかの日常から、次第に大きな物語に。実在したゴリラをモデルにしたもの。

(つづく)

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