生徒がこんなことを言い出したら:乱暴な発言の応対法〜悩ましきリードアラウド

十数人の子どもとディスカッションしながら絵本の内容理解を深めていくのが、学校でのリードアラウドのよくあるスタイルだ。

例えば、リードアラウド入門の定番『No, David!』で、どろどろの姿のDavidが部屋に入ってくる場面。
こう発問をする。
「これをお母さんが見たら、なんて言いそう?」

すると普通は、「だめ、デビット」「ちょ、ちょっと待ちなさい、デビット」などが、子どもたちから出てくる。
本文も「No, David no.」となっている。

だが、「てめー、殺すぞ」というような乱暴な言葉が、いかにもよい子風情の生徒の口から出たら?
指導者はどう反応したらいいのか。
「そんなこと言ったらいけません」と、ただ叱るのか。
多分、ダメなことを分かっていて言っているはずだ。
もしかしたら、当たり前すぎる質問を馬鹿らしく感じているのかもしれない。
そして、もったいぶって偉そうに質問する指導者に対して、「つまらないことを聞くな」と言いたいのかもしれない。

時間と余裕があれば(できたなかったこともあったという反省を踏まえて)、こう返したい。
「お母さんの言葉遣いとして不自然ねえ」
そして、ほかの生徒に賛同を求める。
わかりやすい多数決で、多数が不自然と感じることを示そう。
「自分の子どもを『てめー』と呼ぶお母さんを知っている人、いますか。手を挙げて」
こういう場合、女子が半分以上いてくれると(悪ノリすることが少ないので)心強い。
こうして、多くのクラスメートが自分の発言に共感していないことを知った生徒は、思い直すことになる。
これが、これまでの経験からのお勧めの応対法。

さらに、指導者として注意したいのは、こういう生徒を不愉快に思わないこと。
間違った方法だが、実は指導者の注意を引きたかったのかもしれない。
そんな可能性も考え、「あら〜?」と余裕綽々で作戦を遂行してほしい。

No, David!