リードアラウド指導と欽ちゃん(萩本欽一さん)の芸

欽ちゃんこと萩本欽一さんは、「お笑い」の芸人としては恐らく過去の人だが、意外なことに、リードアラウド(RA)指導者に役に立ちそうな名言がたくさんある。

RAも欽ちゃんのお笑いも、相手を楽しませようとするところに共通点がありそうだ。

また、欽ちゃんという人は、「素人いじり」を始めたパイオニアでもある。
RAの相手は、英語のまだ未熟な子どもで、いわば「素人」だ。

だから、彼の「素人いじり」は、RA指導者の「英語初心者指導」と重なるところがあるのかも知れない。

お笑いでいうところの「ツッコミ」役がRA指導者なら、「ボケ」役は生徒。
すると、こんな欽ちゃんの名言が、指導者の心に沁みる。

● 「ツッコミ」の眼。
一つ、「ボケ」の小さなしくじりを見逃さない眼。
二つ、「ボケ」の「安心」を、「心配と不安」にさせる眼。
三つ、「ボケ」ができない時には、いつでも自分でやる体勢におく眼。
四つ、「ボケ」の力に応じて、次のネタに移るか、どうするかを決める心の  眼。

指導経験のある人なら、共通点が多いことに驚くのではないだろうか。

これを、指導者向けに言い換えてみる。

● 指導者の眼。
一つ、 生徒の小さなしくじりを見逃さない眼。
  そこを面白く指導する(ツッコミを入れる)。
  欽ちゃんの「素人いじり」に習って、優しく傷つかないようにいじる。

二つ、 生徒がぼーとしているのを見逃さず、「はっ」とさせたり、どきどきさせる眼。
  次に何をいうか、何をするか、どきどきさせたり刺激を与える。

三つ、 生徒が指導者の発問(フリ)に応えられない時は、いつでも指導者自身でやる体勢におく眼。
  指導者が反応できなかった生徒に代わって、間髪を入れずにボケる。

四つ、 生徒の理解の度合いに応じて、次のネタに移るか、どうするかを決める心の  眼。
  ひとりだけ当てるか、もう数人に当てて理解を深める必要があるかを判断する。
  どこで引き取るか、時間配分は「指導計画」どおりにはいかないのが当たり前で、判断をする心の眼を養わなければならない。

まだまだ、ある。

RA指導者向けへの「翻訳」は、各人におまかせすることにして、忘れないように、「名言」の引用だけしておくとしよう。

● 笑いの生じる理由。
意外性、誇張、飛躍、逆転の発想。

● 人を笑わすというのは、まず、人を愉快にさせる、いい気分にさせること。

● 「フリ」「オトシ」「ウケ」
振って、落とすまでは良く言われるが、それをウケる(フォローする)ことが大切。
(生徒の指導には、本当に大切なことだ。それが欠けたために傷つき、生徒が傷を一生引きずることにも!いつも肯定的なフォローに努める)

● コントの笑い。
動き(形)の笑い、声の調子(音程)による笑い、台詞(言葉)の笑い、そして、展開する芝居の筋による笑いなど。
(笑いの種類を指導者がちゃんと認識して、分かりやすく笑わせたい)