絵本リードアラウドで英語読解への橋渡し〜キッズブックス英語スクール

スクール独自の指導方法リードアラウドは、英語絵本を声に出して豊かな表現で読むよう指導する。表現豊かに音読できる力は、reading fluencyと呼ばれ、英語圏の小学校から高校までの英語授業では約15年ほど前から、重視されてきている。

リードアラウドの指導者としても経験的に知っていた、音読が流暢な読み手は読んでいる文の内容を理解しているということ。reading fluencyとreading comprehension (読解力)の正の相関が、今では科学的に裏付けられ広く認知された。

読解の程度は、声に出して読ませればほぼ分かる。

逆もありだ。つまり、読み方に表現をつけさせると、文の理解が深まる。

日本の中学高校では残念なことに、これまで「読めれば上出来」だった。decoding つまり文字を正確に読み下せるだけでいい。褒められることさえある。その「おかげ」で、ほとんどの大人で英語がかなりできるとされる人々も、「普通に」英語を棒読みするという事実が語る。スラスラの読みであっても棒読みということが多い。そしてそんな読み手に読後に「どんなことが書いてあったか」と尋ねても、きょとんとされることも。

せっかくの音読なのに、表現指導なしではもったいない。

表現豊かに声に出して読むリードアラウドは、読解への橋渡しになる。

絵本リードアラウド認定講師講座第六回報告:その2〜リードアラウド研究会

今回の課題書『How the Grinch Stole Christmas?』は、これまでのリードアラウド史上、一番か二番かに長い話だ。

語数が多い上、主人公のキャラクターが濃く、作者の筆致は押韻につぐ押韻で、執拗だ。こんな本のリードアラウドに必要なのは、stamina。

体調が悪いとstaminaが欠乏し、集中が切れる。体調がよくても、通し読みの練習が足りなければ集中が切れる。まあ、マラソンのようなものか。練習で走り込んでいないと完走できない。こんな大変な本なのに、認定講座参加のみなさんは、大善戦だった。ただ、まだポチポチ表現の取りこぼしが出ることもあり、それがstamina切れのサインだった。

Staminaをさらにつけるにはどうするか。

運動と同じで、負荷をつけて120%の力がでるよう練習するのだ。そうしておけば本番で、力が落ちても100%になる。

今回、本書を仕上げた実力者のみなさん。これを読み通し表現できるのだから、他の典型的な絵本ならstaminaは、かなり余裕シャクシャクになったと思っていいだろう。

今後、しばらくして力が落ちたかも、と心配になったら、この本を軽く2〜3度読んでみよう。みなさんなら、すぐに持ち直せはずだ。

今年のクリスマス、「Christmas is not coming from stores」のメッセージを掲げ、どこかで読む機会を自分で作ってみたらどうだろう。あ、その前に、10月の講座でもう一度、ご披露願います!

カルチャーセンター夏学期終了(その2)〜リードアラウド研究会

『Walter Was Worried』で頭をほぐしたあと、もう少し細やかな心情や変化のある『We’re Going on a Bear Hunt』に取り掛かったのは、三回目のレッスンから。

発音やフレージング、ピッチ、声の強弱などの演習を行い、ついに五回目にして最終調整。これまでの演習のおかげか、すでに露わになった感情を、今度は1.2倍ほど大きく出す。さらに緩急の差も1.2倍くらいに……。

そして『Walter Was Worried』ではひとりずつ、『We’re Going on a Bear Hunt』ではペアで発表をしてもらった。今期の始めのころとは、言葉の響きが全然違う。言葉が浮き彫りになっている。面白く聴ける、エンターテインメント性がでてきた。読む人も楽しそう。生き生きしている……。

いやはや、もう別人の朗読だ。講師としても、やりがいがあるってものです、これは。

Walter Was Worried

We're Going on a Bear Hunt: Anniversary Edition of a Modern Classic (Special)

カルチャーセンター夏学期終了(その1)〜リードアラウド研究会

新宿のカルチャーセンター「声に出して読む英語絵本」講座の秋学期が終わった。本はこの2冊。

全5回の講座だったが、全員が(指導者の)思い通り上達したので、とても気持ちが清々しい。今回のリードアラウドのテーマは、特に、感情を言葉に乗せること。

Walter Was Worriedは、感情そのものが本のテーマで、典型的な子どもの感情が天気の変化とともに表現される。単純だが物語の筋があってそれに沿って自然に生まれる感情が表されているので、朗読者として想像しやすく、絵でも表されて非常に具体的。課題書として優れものだ。

登場人物の描かれた表情が、ある感情たとえばworriedなどをよく表しているので、顔マネでもかなりいい線までいける。だが、一番効果的だったのは、演習として行ったemotion ballゲーム。ボールを持って、worriedなどと言いながら、反射的にその気持ちを込めて相手に投げる。感情をボールとともに、投げる、パスすることで、言葉と感情がいっしょになるのが不思議。気持ちをpuzzledとかupsetとかいろいろ変えて言いながら、ボールを投げる。次第に無意識に近く気持ちが言葉に乗るようになったら、次に、順々にその感情の幅を広げていく演習をする。

「暗い」のならどん底の暗さまで、「心配だ」なら狂いそうなくらい心配に。日常では表さない最大級の感情まで表出させる。このあたりから、頭のなかにアドレナリンか何か興奮物質が流れるのか、楽しくなりより表現が解放されてくる。(つづく)




絵本リードアラウド認定講師講座第六回報告:その1〜リードアラウド研究会

リードアラウド史上、一番二番を争う「多弁」な本が課題だった。

まずは、出席者の予習での努力に敬意を表したい。みなさんは、間違いなく今、一段階上のステージに立っている。素晴らしい!

みなさんは、読み間違え、読み落としはほぼゼロ、せいぜい、つっかかりが少々残るだけの仕上がりに仕上げてあって、まあ期待通りではあるが、その期待値が高かったのにクリアしていたのは見事。

さて、プロはここから、磨くのである。

比較的簡単に朗読に深みや立体感を与えられるvocal variableは、pitch。声の高低だ。自習していると声域が狭くなる傾向がある。

そこでhighはhigherに、lowはlowerに少しでも広げること。そして高中低のブレンドをもうすこし変化に飛んだものにすること。

目標は文意や解釈に即した高、中、低音が心地よくまじった文だ。そのときの低音は、あくび卵発声を思い出し、深く響かせるようにする。

それからもう一つ。

ナレーションとthe Grinchの区別が全般的に物足りない。もっとくりっと両者に差を出すためにも、pitchを変える、volumeを変える、台詞の直前に短い間を入れるなどの、工夫が欲しい。

ナレーターがいる空間と、the Grinchがいる空間は別物だ。違う空気感とでもいうものを、息、発声を駆使して表現して欲しい。

次回までの課題は、グリンチの台詞の際立たせ方か。(つづく)