リードアラウドの指導者向けワークショップでも、盛んに練習している擬声語(onomatopoeic words)。
それは、子どもが大よろこびし、のってくるから。
リードアラウドを成功させるコツのひとつでもある。
大人にとっては「発音」だが、子どもには「発声」で、遊びみたいに感じてくれる。
朝日ウィークリーのコラムでも紹介の『The Watermelon Seed』は、擬声語のオンパレードの楽しい本だ。
みずみずしいスイカを子ワニが食べる。
Chomp! Chomp! Chomp!
「むしゃむしゃむしゃ」食べているわけだが、文字だとどうも音が違う。
でも、子どもと一緒に口を尖らせchompを続けて言うと、「しゃむしゃむしゃむ」と聞こえてくるから面白い。
Slurp!
これは、「ぴちゃー」と水分が多い感じ。
pが決め手。それっぽい音にするには練習がいる。
Gulp.
「ごくん」。これはどうだろう。
「がぼ」と「ごくん」を合体させたような音か。
Guを深いところで発音するのがコツ。
Grumble Grumble!
お腹がごろごろする音だ。
「ごろ」の「ろ」を、rumbleと深く低く言うとそれっぽい。
などなど、「英語耳」での聞こえ方と「日本語耳」での聞こえ方の違いが面白い。
そして、一生懸命こんな音を発音しようとしている大人のことも、子どもは面白がってくれる。
英語には擬声語から動詞になった語が多い。
音から入ると印象深く、自分の語彙になる。
学習にもなるのだ!
もともと生理的な音からできた語なので、知っていればそんなにかけ離れた発音はしなくなるだろう。
さてさて、今度、神保町のブックハウスでこの本をリードアラウドするが、いろいろ音を試す子どもたちの顔が思い浮かぶ。
いまから楽しみだ。