絵本:Children’s Choice vs. Parents’ Choice

日本人向けに英語の絵本の選書にかかわる仕事をしてきて、20年以上が経つ。
「見る目」を磨いてきたつもりだが、特に心がけていることがある。

子どもの目も持つこと。それも特に男の子の。

親の目、先生の目、おばさんの目、本屋の目といった「複眼」で選書しているが、そこで忘れないように加えているのが、子どもの目だ。

アメリカに、Children’s Choice Awardと、Parents’ Choice Award というのがあって、どちらもいい本が選ばれているが、受賞作はほとんど重ならないのが、なんだか愉快だ。

選考機関が別なので、単純に比べられないが、それでも親が子にいいと思う本と、子ども自身が好きな本はずいぶん、違うものである。

ところで日本には、もうひとつ独特の、大人の女性の「洋書絵本好き」という層があって、また違った好みを持つ。

美しかったり、清楚な可愛らしさを持つ本、ロマンチックな本だ。古典的でもある。決して、ゲラゲラ笑いが起こらない本。

わたしが選書のコツなどを尋ねられて、よく注意を喚起するのは、この日本の大人の女性が好みそうな本ばかりを子どもに選ばないように、ということだ。

なぜかといえば、男の子が、ついてきてくれないことがよく起こるのである。
女の子は、たいてい両刀使いだからそう心配はいらない。

男の子を英語絵本に巻き込むために、女性らしいレディのみなさんはちょっと自分の趣味ではない、ゲラゲラ笑うユーモラスとか、ちょっと怖いとか、やけにリアル(鱗とか描き込まれているとか)、色が派手とか、そんな絵本も手に取ってみて欲しい。

Children’s Choice Awardsは、どうも男の子の票が集まったような本が多い気がする。
だから参考になるかも。