ついに本年度最後の課題書『The Polar Express』をする回がやってきた。
この1年、各人それぞれ上達したが、この会のみなさんが特徴的に、あることが上手いのに気づいた。
講評である。
参加の回を重ねると、講評がとても専門的になって、多くの気付きとその指摘が、的を得ていて具体的だ。
なんだか誇らしくなる。
みなさんに、講評できる耳、いいところ、もう一息なところを聞き分ける耳が育ったためだ。
どこが、どういいのか。
どこが、どうもう一息なのか。
「なんとなく」ではなく、強弱、緩急、間の取り方がいいやら、言ってくれるので、講評を受けたものは、お世辞ではない本当の評価がもらえたと感じて、とても嬉しくなる。
また、「もう一息」と、どこに改善点があるかの提案ももらえ、その後の練習が効率的にもなる。
このように、他人を講評できるということは、自分の朗読の良し悪しも聞きわけられるということ。
つまり、上手になる可能性が高い。
ところで、当たり前といえば当たり前のことかもしれないが、講評のよさ、的確さは、ほぼ年季に比例しているのも、興味深かった。
たまに、「耳年増」的な未熟者もいる(たぶんわたしはその例か)。
そういう人たちは、一流のパフォーマンスをより多く聞いたり観ていて、いいものがわかる。
ただ、自分がそれだけパフォームできるとは限らない。
でも、理想が高いので、進歩する可能性も高い。
または、評論家になることもある。
さて、講評が上手になった、みなさん。
これからも機会を作って、よい朗読、よい演技を見たり聞いたりして、さらに高みをめざしましょう。
(報告 つづく)
発表会:1月7日
新年度開講:3月予定(詳細は1月7日に発表)