連日だった今月の講座。ベテランが顔をそろえる年間のコースと、新人の一日コース。
共通していていたのは、「アクティビティ」「シアターゲーム」として行う表現演習を少し多めにしたプログラムということ。
これの長所はなんといっても、朗読する自分の表現力が上がると同時に子どもの指導に応用できるところ。一石二鳥である。
ベテランの多い「認定年間コース」で初めて試みた、Dabbing ゲーム。dabとは「吹き替え」のことで、外国語映画などに声優が日本語で吹き替えするように、動作だけする人に合わせてもう一人が台詞を当てるというもの。
読みながら自分でなんとなく動作をつけていると、「なんとなく」の無駄が多い。その無駄を省き、観客の内容理解を促す有効な動きにすることは、リードアラウド指導者の力になる。
この演習?いやいやゲーム?が、面白い。
やっている二人が面白さを感じるだけでなく、台詞術もマイム術も上がり、そのうえ観客からは、二人のちょっとしたズレや変な動きに大笑いが生じる。
台詞術でいうと、本物の間合いの感覚がこれでわかってくる。一人で読んでいると、リアルな会話よりも間が詰まったり、不自然な間が空いたりいわゆる「クサい」演技にもつながる。動作にかかる時間を、パートナーのリアルな動作を見ることで感覚的にわかるようになる…ための演習でもあるのだ。
実際に、この日の参加者のみんなの朗読「before/after」は、PiggieとGeraldの会話で成り立つ課題書『We Are in a Book』が、生き生きと3次元的に立ち上がって見えるものに、数段上達したと思えた。
