2018年夏にもう1冊『When You Reach Me』~キッズブックス英語スクール

お盆も終わり、夏休みも残すところ約2週間。大人はもう英語で読書の時間はないかもしれないが、これなら短い章に分かれているので、細切れの空き時間にも読めそうだ。

『When You Reach Me』

1978、9 年のニューヨーク、裕福でNY文化の中心ともいわれるupper west sideに住む中学生と、その生活や周囲の人々がリアルに描かれる。それに加えて、主人公の10歳の少女が受け取る謎の手紙と、書かれた謎のメッセージというミステリーの要素、そしてその解決の鍵がタイムスリップの観念にあるというSF的ひねりが楽しい。

アメリカTVのクイズショー、The $20,000 Pyramid,の最終挑戦者となる主人公の母の夢がロースクールに入って弁護士になることだったり、主人公の家庭が裕福というにはいま少しの経済状態で、給食や弁当の代わりに毎日、1ドル程度のピザを食べるとか、高級アパートとそこの住人の雰囲気とか、街角の人情のある店主がいるが品揃えがいまいちなコンビニとか、描かれる詳細が関心をそそる。

読了する鍵とも言えるchapterの長さだが、これまた短く、ページ数も少ない。小休止しながら、謎の答えを求めて最終ページまで辿り着けそうだ。ベストセラーであり2009年のニューベリー大賞受賞作。表紙が最近変わったがオリジナルも新作も、大人が小脇に抱えても悪くない。

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