講師の煩悶〜英語絵本リードアラウド・ワークショップ出身の講師たちの場合

リードアラウドの表現方法、指導方法をワークショップで学んだ講師たち。
その彼らが、実際に子どもたちを前にリードアラウドをする。

そうしたとき、リードアラウドの回数分だけある煩悶が「指導記録」に綴られる。

先日読んだのは、こんなだった。
(以下、ある講師の指導記録からの引用。「→」以下は、それぞれにたいする大島の見解)

結果的に失敗だった。
理由は準備不足。
自分の(塾の)クラスでは何度も読み聞かせている本なので、何とかなるだろうと思ったが、自分でたてた指導計画がラフすぎた。

→慣れるまでは、生徒への発問を書いた付箋紙を本につけておくのも手。

自分ではできるつもりでいたものの惨敗だった。

→「惨敗した」という結果のみの記憶は早く忘れる。建設的なことを考える妨げになる。

(自分に不足しているものは)子どもたちを集中させる術、
どんよりした雰囲気を変える方法、

→声にメリハリをつけるだけでも、随分変わる。声は重要!
また、「さあ!」「はい!」という間投詞的な呼びかけでも。
もうひとつは、「じゃ、ここでクイズ!」と声をあげ間をとる。
それから、指導したいことを、質問形式にして発問。

自分の集中力を切らさないで最後まで何とかつなげていく気力が、圧倒的に足りない……。
加えて自分の体調管理も、自分の小さいクラスよりも更に重要になる事を肝に銘じた。

→集中力は、体調にも左右されるので、本当に体調管理は重要。
ただ、60分程度の場合、集中力が強いと体調不良が飛んで行くことも。
集中力をつけるのは、シアターゲームの演習もいいかも。

録音を聞くと、まだまだ声が小さいし、子どもたちをひきつけるような喋り方ができていない。
もっと抑揚をつけるのが良いのだろうか。

→「vocal variables」の訓練が効果的。
声の高低・緩急・強弱の差をもっと大きくつけられるように。
声質を変えたり、varizblesを自在に変えられるようになりたい。
子どもとのアイコンタクトも、照れがあって弱いのかも?
目を見て話しかける。

また、前回の反省として気をつけたつもりだが、まだMさん(パートナー講師)の後追い(同じ言葉を追っかけて喋っている)になっている部分があった。

→不安要因がそうさせる。
何を言ったらいいかわからなくならないよう、言うべき台詞のいくつかを書いた付箋紙を、言うべきページに貼っておく。

先生(大島)に比べて、しつっこさが足りない。
飽きさせないように、ポイントを定めてしつっこく繰り返す、のは難しいが効果的だと思った。

→小学生低学年程度までは、子どもはしつっこいものだ。
ウケた冗談を何度も言ったり、何度もおどけたりする。
そこで、低学年以下の子どもたちを相手にする場合は、彼らに合わせる。     
大人の尺度で「しつっこさ」を測らない。
発達心理学的な傾向に合わせる。

もうひとつ、指導に必要な「しつっこさ」もある。
確認したり、定着を図るためだ。
 
適当なしつっこさ、というのがある。
「適当」は、子どもたちの表情で測る。
    
講師に余裕がないと、表情がなかなか見れないものだが、いつも隅々まで子どもたちの顔を見て話す努力をする。

英語絵本リードアラウド・ワークショップ 2016年度へのお誘い

これまで、英語絵本リードアラウドのワークショップにご参加を頂いたみなさんへ。

お元気ですか。

リードアラウド・ワークショップも始めてから、はや10数年が過ぎました。

本ワークショップのカリキュラムは、これまでの参加者みなさんとの共学のおかげで、嬉しいことに、年々表現の本質と指導の本質に近づくものになっている感じがしています。

特にこの数年は、これまで以上に、よく見えてきたことがあります。

ひとつは、リードアラウドの目指す朗読と指導の技能それぞれに、おおよその「うまくなっていくいくつかの段階」があること。

もうひとつ、その段階段階には、効果的な鍛錬の方法があること。

そこで…

3月17日から始まる2016年度の本ワークショップは、段階別の目標を設定し、それぞれの到達を認定する、認定講座としました。

認定は、外部に向けては、

「深い知識と表現力を持って英語絵本を、人々に楽しませ学ばせることができる人」

と、みなさんを知らしめる一種のお墨付きにもなります。

しかし、

参加者みなさんの技能向上の道しるべとなる、

これに一番の意味を置いています。

みなさん、ご一緒にリードアラウドを、そして英語絵本のプレゼンテーションの技能を極めて行きませんか。

詳しくはこちらをご覧下さい。

シアターゲーム「Building a Story」を中学生たちとやってみた〜キッズブックス英語スクール

中学生ともなると、これまでいくら英語絵本のリードアラウドを楽しんできた生徒でも、「幼稚そう」と感じると、指導者に冷めた視線を送ってくる。
ヘタにお遊びだけのゲームなどしては、指導者として軽蔑されるだろう。

とはいっても、クラスで読んだ本、たとえば今月の『Millions of Cats』を、英語でディスカッションしたり要約したりは、まだ力不足。
「勉強」として取り組まなければできないので、そう楽しめるわけでもない。
ではどうしたら、中学生が長めの物語の読解を深め、英語技能を磨きつつ、「勉強」を強く意識せずに、楽しむことができるだろうか?

そこで、シアターゲームの登場だ。
数あるゲームの中から、「Building a Story」にチャレンジ。
結果を先に言えば、成功!
無表情だった中学生が、「うーん」と眉を寄せて考えたり、思いがけず「The End」で話を終わらせたときはニヤッとしたり、小学生時代の無邪気な顔をのぞかせたのだ。

このゲームでは、数名が輪になって座り、「one sentence at a time(ひとり1センテンスずつ)」などのルールを決め、グループでa storyを作り上げる。
普通は、自由なお話を作って行く。
今回はアレンジ版として、『Millions of Cats』の物語を、各自の言葉で再構築させた。

帰国児の小学1年生にも同じ本を読ませていたので、ゲームに混ぜた。
しかし、いくら英語を学んできたといっても、まだ1年生。
物語を大づかみすることが難しい。英語力というより理解力的にゲタが必要なため、本を見ながらでもよいというハンディをつけた。
中学生も、実は少し難しいかもという心配はあった。
ところが、嬉しいことにそれは杞憂となった。

シアターゲーム「Building a Story」は、これからも使えることがわかった。
物語を理解(Reading comprehension)し 、センテンスを頭の中で作り(writing)、語り(speaking)、他のプレーヤーのセンテンスを聞き取る(listening)という4技能が使え、そのうえ楽しいゲーム。

めでたし、めでたし!

大人のみなさんへ〜『The Happy Day』を一緒にリードアラウドした子どもより

大人のみなさん。
いつもたのしい英語えほんをいっしょに読んでくれてありがとう。
The Happy Day

このあいだ、『The Happy Day』を読んだときに、思ったことを書きます。
リードアラウドという読み方でした。

リードアラウドには約束があってそれを使って、表紙を読んでみる。
初めてのやり方で、先生のいい方も面白いから、読むのが楽しかった。

3つ目の約束で、感じを出して読むというのが、特に面白いと思った。
「表紙の絵を見て、どんな感じがする?」
って聞かれて、だれかが「動物たちが笑っていて、うれしそう」って言った。

「じゃ、うれしそうに読もう」
ということになったけど、すぐにうれしそうになれなくて、もぞもぞ読んでしまった。

わたしみたいに、すぐに「その感じ」が出せない子のために、準備運動みたいなことが出来たらいいのに。
すぐに英語じゃなくて、「うれしいッ!」とか「やっほー」とか普段の日本語で言ってみるといいかな。

それと、「何で動物が嬉しそうなのか」も、ちらっとみんなで考えたかった。
クイズみたいに聞いてくれると、がんばるんだけどな。

「ジャンプしてみようか」
と先生が言ったので、(勉強中なのにいいのかな)と半信半疑で、椅子から立ってみた。
立つだけでも感じが変わって、なんとなく嬉しくなった。
おまけにほんとに跳んだら、おもしろくなった。

その後に、「The Happy Day」を読んだら、だいぶわたしもみんなも、happyな感じだった。

表紙では、だんだん動物の名前が気になってきた。
bearやmouseは知っていたけど、カタツムリや「???」って感じのネズミの大きいのみたいな動物。
英語の名前を知っている友だちもいたかも知れない。
みんなであてっこもしたかった。

ページをあけたら、白黒なのでちょっとびっくり。
表紙は黄色があったけど、中は全体的に白黒。どうしてかな。

最初、動物たちは雪の下でみんな寝ている場面だった。
静かで、ゆっくりした感じ。
自然とそんな読み方になった。
でも、全登場動物が寝ている場面を読んでいったら、ちょっともう飽きたみたいな人がいた。

「何の動物が次に出てくるかな」
とか、ここでもクイズみたいに聞いてくれたら、飽きなかったかな。
動物の名前も英語で覚えられるし。

動物の名前だけでも、英語のかっこいい発音で言えたらいいなって憧れているから、何度でも言い方は教えてもらいたい。

sleepingしている場面から、sniffingの場面になった。
でもここから、全動物画sniffingするんだろうな、って予想できたから、わたしは、もう少し早くここらは読んで先に行きたかった。

先生は丁寧にゆっくりで、ありがたいけれど、もうちょっと早く進むのがよかった。
まあゆっくりでも繰り返しじゃなく、たとえばいろんな動物バージョンのsniffingなどを、やらせてくれたら、とたんにおもしろがっちゃうけど。

sniffした後は、全部の動物がrunする場面。
ダイナミックだなあ、と思った。
runだしダイナミックで早い感じで読んだら、よかったかな。
最後の発表会の時は、その感じが出せたと思う。

ダダッーという感じで走ったたくさんの動物が、急に立ち止まる。
Stop。
runしてstop、本当に走って急に止まる動作をしたくなった。
それまでずっと座っていたから。

でもなんでstopしたんだろう?
考えていたら、先生が教えてくれた。
でも、自分で当てたかったなあ。

sleep→sniff(何かが臭ってきた)→run(どこだ?と走る)→stop(これだ!と止まる)
この動作を、すごい数の動物たちがやるんだ。

すいすい読んじゃったから、よくそのときは考えなかったけど、考えてみたら、大スペクタクル!

なんで止まったんだろうっていう知りたい気持ちが、盛り上がる。
STOPって、声を大きくして言ったら、気持ちよかった。

その後、laughして、danceするんだ。
笑って踊っている動物たちの輪の真ん中、本だからページを開けたら見えたけど、何だか自分も輪をかき分けて、その真ん中を見る気持ちになった。

そこにあったのは花。
白黒だったのに、そこだけ黄色。

わたしは冬眠していた動物じゃないけど、動物たちと同じに「うわっ」って言いたくなる。
「Oh!」
と書いてあるところ、こういう気持ちで言うんだな。
みんなで声を合わせて言ったとき、すかっと、そして嬉しい気持ちになった。
ずっと白いところにぽっと一カ所だけ黄色、この場面を頭の中で想像したのもよかったかな。

そして発表会。
みんなどれかの動物の動作を読む係りになる。
5種の動物を10人で分けて読むから、ふたりずつ。

だれとだれが組かを分けて、まず練習。
どこを読むか、目を離さないでいるのが難しい。
それに、すぐに自分がどの動物の係りか忘れてしまうし。

先生と確認しながら、最後、ひととおり劇みたいに読んだ。
they で始まる文で、全員の声が合うと、気持ちよかった。
それに、みなさんの拍手をもらって、もっと気持ちよくなった。

2016年度英語絵本ワークショップ3月19日から開講

新年度の英語絵本ワークショップは、「リードアラウド認定講師講座」という名を合わせ持ってスタートします。

詳細と申込み要項は、今月中にHPに発表します。
費用や時間、場所は変わりません。

以下にプレビューとして少々お知らせします。

ワークショップ、本講座の目的は、
リードアラウドを正しく理解し、リードアラウドの方法で、朗読と指導を実践できる指導者の育成と、リードアラウドの普及。

この講座で認定の内容は、以下のとおり。
リードアラウド指導者の技能を4つの等級に区分。
所定の条件(講習受講の時間や、技能などリストアップ)を満たすものを、各等級のリードアラウド認定講師とする。

認定の目的は、リードアラウドの朗読と指導の課題を、等級ごとに分け明文化すること。
こうすることで、各自の目標を具体化させる。
同時に、対外的に、リードアラウド指導者の技能を保証する。

認定後は、1年に1回、ワークショップに参加することで技能の保持をし、
そのことにより認定資格は更新される。