「すらすら」vs. 「Fluent」~リードアラウドの役目

生徒募集中のリードアラウド小学生クラス
その体験入学者のアセスメントをしていて、ときどき、デージャブ(既視感)を覚えることがある。

リードアラウドというオリジナルな指導法で、子どもたちの英語をよりレベル高く、実際的なものにしようと、試行錯誤しながら目指すわがスクール。

そこに興味をもって訪れる親子は、大きく分けるとふたつのタイプがある。

ひとつ。子どもの英語はまだ白紙の状態で、本を尊ぶ精神があって、本を通して、情操や文化も学べたら、と思っているタイプ。

もうひとつは、幼児期にインターナショナル環境にいた小学生。英語を使う幼稚園とか、実際に英語圏の外国とかにいたが、日本語環境になって、親御さんはわが子の英語力保持に頭を悩ませているというタイプ。

この二つ目のタイプ。
その子たちの英語をアセスメントして気付く「不思議な」現象、それに
既視感を覚えたのだ。

「不思議な」現象、それは…
英文がすらすら読めるということ!
そして、それなのに、内容について尋ねると、ほとんど「?」。

そのギャップに、まず評価者として驚く。
最初は信じられなかった。

読み下せるのにcomprehension(読解)ができてない。

評価の項目はいくつかあるが、comprehension以外は、「ほぼネイティブ並み」という素晴らしい評価が出る。
ネイティブでもそうは読めない子もざらにいるのに、ほぼよどみなく読めて
素晴らしい力を見せる子が、ほとんど内容をつかんでいない。

英語力アセスメントの評価要素中、こんなに一要素、comprehensionだけ弱く、読み下しは優れているというのは、非英語圏の勉強家の日本人ならではの特徴かもしれない。

おそらくフォニックスをしっかり学ばせ、単文や単純な文を読み下すことを、プリスクールや幼稚園でやってきたのだろう。
いわば、「森」は見ずに「木」を見てきたのかもしれない。

「すらすら」読みは、内容理解がともなっていないので、とても無機的だ。
PCのアプリ、「スピーク」に似ている。
文字通り機械的。

でも、人間の言葉は有機的なはず。
単語や句や節、文には、ニュアンスという高等な要素がある。
それを込めて読むには、内容理解が必須。
逆に、内容理解が伴えば、読み方にニュアンスが出てくる。

そこで…
リードアラウドへようこそ!
reading fluencyを身につけるのが、リードアラウドの目標でもある。

文字を音声化するだけの「すらすら」と、comprehensionに裏付けられた表現豊かなリードアラウドの「fluent」は違う。