カルチャーセンター夏学期終了(その2)〜リードアラウド研究会

『Walter Was Worried』で頭をほぐしたあと、もう少し細やかな心情や変化のある『We’re Going on a Bear Hunt』に取り掛かったのは、三回目のレッスンから。

発音やフレージング、ピッチ、声の強弱などの演習を行い、ついに五回目にして最終調整。これまでの演習のおかげか、すでに露わになった感情を、今度は1.2倍ほど大きく出す。さらに緩急の差も1.2倍くらいに……。

そして『Walter Was Worried』ではひとりずつ、『We’re Going on a Bear Hunt』ではペアで発表をしてもらった。今期の始めのころとは、言葉の響きが全然違う。言葉が浮き彫りになっている。面白く聴ける、エンターテインメント性がでてきた。読む人も楽しそう。生き生きしている……。

いやはや、もう別人の朗読だ。講師としても、やりがいがあるってものです、これは。

Walter Was Worried

We're Going on a Bear Hunt: Anniversary Edition of a Modern Classic (Special)

英語絵本リーダーズシアター@ブックハウスカフェ~リードアラウド研究会

久々の大島によるリーダーズシアターは、「ちいさいお友だち」も7〜8人くらい、「おおきいお友だち」はその倍以上?集まって下さり、大賑わい。

「ちいさいお友だち」の中には、本当にまだほんとうに小さい、「パパママ」クラスから飛び級?した子どもたちも混じっていた。

リーダーズシアターらしいのは、最後に子どもたちにステージに立ってもらって、本文の台詞を読み合うところ。

この日は、5年生も混じってとても心強かった。

「大きいお友だち」が特にやる気まんまんで、声が大きいのが大変よろしい。おかげさまで、「ぎょぎょぎょ」という感じで目覚めた子どもたちもかなり頑張って声が出た。

いつも思うのは、緊張を解くことが大切だなあ、ということ。なによりも、「失敗とか恥をかくということは、ここではないんだよ」ということを、開放的な空気を醸しながら伝えなければならない。

静かだった子どもたちが、笑い始めるのがいいサイン。「どう思う?」といろいろ問いかける中、答えがあちこちから聞こえ始めたら半分以上、成功だ。

短い時間で初対面の子どもたちに、表現指導するのは難しい。今回は、「のび太」と「ジャイアン」というよく知られたキャラを、課題書の登場人物ふたり、「Duck!」と言い張る子と「Rabbit!」と言い張る子に頂いた。わかりやすくてよかったようだ。大人の表現もあっと言うまに区別がつくようになった。

あるところは、しつっこくやることも、印象付けに大切で、それは成功に強く影響する。本書では、登場人物ふたりの口論が大声になって、せっかくのduckだかrabbitだかの動物が消えてしまう場面を、しつっこく指導することを心がけた。

大きな声を出すように、「そんな声だと驚かないなあ」など、ダメ出しを数回。やけになったような、かなりの大声を出させたところで、次のページへ。謎の動物が消えている…。「あ〜あ、逃げちゃったじゃない」という台詞の意味が自然と腑に落ちるという寸法だ。

子どもたちがここのページをめくったとき「ああ」と言ったのが耳に入り、ヤッター!といい気分になった。物語をいっしょに楽しむ空気、本当に好きだ。

本の良さにも、本当に助けられる。選書、命!盛り上がってそれだけで終わらない。最後にもう一波乱、オチに第二の謎の動物が出てきて、子どもの目が光る。なんだコレ?大人にも正解がわからないものは、子どもは大好きだ。anteaterという言葉も新鮮、brachiosaurusも難しいけれど、子どもの方が知っていたり。最後の最後で盛り上がり、イザ、リーダーズシアターだ。

(ひとりで本を持って立てる)子ども6~7人、それに心強い5年生も加わって、対大人と十分に読み合えた。リーダーズシアターの楽しさが伝わった!

Thank you ブックハウスカフェ!Thank you みなさん!

●10月21日(日)11:30〜12:10 パパママ(with あかちゃん)講座、『Piggies』

13:00~14:00 リードアラウド(4歳から)『Go Away Big Green Monster!』

Public Domainの本の朗読~リードアラウド研究会

現在の書籍では、たいてい著者がなくなって70年たったものは、public domainとなって、いくつかのサイトから自由に無料で読むことができる。

そうしたpublic domainの本を朗読したものを一般公開しているサイトがある。

そのなかのひとつ、LibriVox:

https://librivox.org

で、いくつか朗読を聞いた。

 

例えば、Dr. Dolittle

https://librivox.org/the-story-of-doctor-dolittle-by-hugh-lofting/

読み手は全員ボランティア。

public domainの本を朗読した音声を送れば、簡単な審査ですぐにでも誰のでもアップしてくれるようだ。

「だれでも」ということなので、当たり前だろうが、玉石混交。

なかなかリードアラウドしているみなさんのお手本になるようなものには、ぶつからなかった。

日本人が日本語を朗読して、それが表現と言えるレベルまで達しているわけではぜんぜんないのと同様だ。

英語はほぼ正確だが、調子がそぐわない、平坦、イメージがあわない、などどうもピンとこない。

 

それでもMother Gooseの朗読でいくつか、まあまあと思うものも。

doramatic readingと称する朗読だが、readers’ theaterと同じことをしているグループのものだ。

ちょうどわたしたち程度?

の仕上がりか。

 

アンデルセンは好きなので、これらの朗読もいくつか聞いた。

H.C.Andersen Fairy Tale Collection

https://librivox.org/hans-christian-andersen-fairy-tale-collection-by-hans-christian-andersen/

たくさんのあるなかで、「Ezwa」とクレジットされた朗読者のものは、悪くなかった。

 

ということで、なにを思ったかと言うと、

わたしたちもやっちゃえば?

である。

 

Mother Gooseはすでにpublic domainだ。となれば、『Three Little Kittens』は録音して発表するのはOK。

児童文学ではこんなものがpublic domainだ。

リスト1

リスト2

ちなみに、日本語の本の朗読も提供できる。

今の所、芥川龍之介作品と小川未明作品があるが、ぜんぶ同じ朗読者(男性)。

 

リードアラウドで培った力を、そして女性の声を発表してみるのもいいのでは。

 

表現豊かにする効果的な演習:pitch〜リードアラウド研究会

どうすれば、みんながそう時間をかけずに、表現上手になれるか。

 

カルチャーセンターは、理想的な「試験場」だ。

参加者がつぶぞろい、皆さんやる気がある。

また、英語の朗読は初めてで、そんなに読み方にクセがない。

 

先日は、いくつか準備した演習がぴったりで、誰の耳にもわかるほどの効果が。

 

pitch(声の高低)演習。

Low, Middle, Highの3種の声のpitchを、L, M, Hと譜面のように本文の語句の下にふったプリントを用意した。

 

ある程度滑らかに読めるようになってから、こうしてpitchを変えることをはっきり意識すると、ぼんやりだった音の高低差がはっきりし、語句に変化がつき、イメージで言えば朗読が「キラキラ」してくる。

 

印字されたpitchの指示を見ながら読むことは、喉に自分のL, M, Hはここだ、と意識させるような作業なのだろう。

 

上がるところまではっきり上がり、下がるところまで、はっきり下がる。

メリハリもつく。

そしてpitchの違いに伴って、感情の違いも言葉に乗ってきやすくなり、表現が深まる。

 

これを「譜面」なしで、できるようにするには読み込むこと。

あとは練習だ。

 

「聞いていて楽しくなる朗読になりました」

「いろいろ違う表現が出て、朗読が生き生きしていました」

「聞いていて飽きない朗読です」

など、互いの講評でも上達が確認できたようだ。

リードアラウド認定講座第3回が終わった!その1〜リードアラウド研究会

思いっきり声を出すには広い場所が一番と、今回は36人も収容できる部屋を借りておこなった。
いつもながらこの講座では、わたしにも何かしら発見があり、いまだ絵本、朗読表現法、指導法の探求に興味は尽きない。

ここで今回の発見を。
まず声について。
「声、特にlow pitchの響きは、一朝一夕には生まれない(でも「数朝数夕」には生まれてくる!)」

癖がさほど強くない人なら、ちゃんと意識して発声練習をすれば、どうやら数カ月後あたりから変化がはっきりでてくるようだ。
というのは、今年度の新人のひとりが、まさにそういう成長を見せつけてくれているから。
受講前に別のところで聞かせてもらった朗読と、3〜4カ月間、リードアラウドの指導を受けてきたいまの朗読では、あきらかに声の奥行きが違っている。
いまは、声が響き始めている!

このすぐあとに続いているのが、先月から仲間入りした一番の新人だ。
目下、彼女は、low pitchの出し方で苦労している。
低い声を出すときに、喉の管がどこか開き足りないようで、共鳴が十分でない。かすれる。
声の通り道を広げる稽古が必要だ。
この通り道は筋肉質なので、筋トレに似た練習がいる。
筋肉質の喉の管を、あくびをするときの感じで、卵サイズにまるく広げればいい。
声を出すとき、反射的にそうなるよう、癖をつける。
その癖をつける練習が必要だ。

先日、偶然、歌舞伎役者(片岡孝太郎さん)の台詞の練習方法のインタビュー記事を読んだ。
密室状態になる車の中で行ってるとのこと。
駐車中の車にひとり入って、窓を閉めおもいっきり声をだして練習するそうだ。
彼の父(片岡仁左衛門さん)も、いまだにこの方法で練習しているとのこと。
人間国宝もそんな練習をするのか……と少し意外な感じもあるが、声や表現はそれほど真剣に稽古すべきものということなのだろう。

リードアラウド、新人たちが頑張っているなか、旧人も油断大敵である。

(続く)

Mr. Rabbit and the Lovely Present