「やった!」スクール冬の発表会その2:小学生クラス〜キッズブックス英語スクール

スクールのベテラン級は、小学生クラスの2〜3年生だ。英語を学んで3~4年、ひとりはインターナショナル・スクール生。学んでいる本には、かなりの長文もあるが、発表会では小さな聴衆も飽きない、読み聞かせに適したものを選んだ。

ユーモアの表現に大人も工夫を求められる本、『The Book With No Picture』を、ただ指導者の口移しで覚えたのではなく、ちゃんと内容をある程度理解してから口に乗せているなと思わせる読みをしてくれた!読み手を大人に想定したと思われる本なので、口調も語彙も大人っぽい。それを、3人がよく読みこなしてくれた。

練習時にはゲラゲラ笑ってどうなることかと思ったが、発表はきちんとすぎるほど、きちんと読んだ!

これまでの経験で言うと、発表会を前にひとりひとりに、ちょっとした負荷を与えると、発表会でそれをたいていがクリアし、その後の力が一段高みで定着する。今回はこの本を年少の子どもたちの前で読み聞かせることは、ずいぶんな負荷だった。それに加えて、英語によるMC(各演目の紹介)も分担させやらせた。スクールに入って日が浅いのに、堂々とした声と表現でMCをこなしたHさん。その影響もあってか、みんなが堂に入ったMCっぷり。ダブルの負荷をクリアしてくれた。

小学生も3, 4年になると、そろそろ親の言う通りにはならないから、動機付けも今後は家庭にあまり頼れない。代わりに、スクールが生徒に「エンジン」をかけなければならない。発表会にはこれからも動機付けの装置として、しっかり役目を果たしてもらおう。

『Click Clack Moo The Cows who type』Nさんは難しい語彙もクリア、ナレータのキャラも浮かび上がるようなリードアラウド。Hさんは、ときに生身の会話みたいな読みかたと、いい発声で盛り上げた!手紙部分のTくん、練習するとこの出来だ!「どや顔」とでもいうのか、自信にあふれる表情が印象的。

「やった!」スクール冬の発表会その1〜キッズブックス英語スクール

12月は毎年恒例のスクールの「冬の発表会」。本年度は練習する回に風邪をひいて休んだ生徒がいたり、また直前の土曜日をレッスン日に設定していなかったり、ちょっといつもより練習不足の懸念があった。

そこで文明の利器、スカイプで個別に補習を少しした。レッスン時間は短いが、それをしたことで、みんなに「喝」を入れた形になったようだ。

発表会、みんなのリードアラウドの出来栄えは見違えるようになった!

たとえば、英語を始めて4ヶ月足らずの「入門親子クラス」の5歳。Perfectのプレゼンだった。この年齢にこの英語歴の場合、読字はぽつぽつ程度でも耳と記憶力が優れている。そこにご家族の働きかけと発表会が学習の動機付けになり、本人にエンジンがかかったという素晴らしい例だった。ほぼ暗記だが表現があって、まるで会話しているようだった。先輩小学生たちも内心、たじたじだったかも。

そしてその先輩、ベテラン親子クラスの面々だ。リードアラウド、最初の関門は、大人でも子どもでも声の大きさだが、この日は素晴らしいことに全員その関門をクリアした。普段の声を知っていると、この日の声の仕上がりの素晴らしさに感動も大きい。実にいい声だった!

表現指導の第一歩は、十分な声量を人前で出させることだ。英語を教える多くの先生方の悩みもそこにあるが、本発表会では全員それをクリアできたことがとても誇らしい。また、声量に多少の違いあれ、それぞれに表現する意図が現れていたののは、指導者へのご褒美かも。

Part 1:KさんのくったくのないカメにKくんの迷いのあるカメ、最高!Part 2:CさんとNさん、女子カメの友情もリアル!

さらには、読字の進歩も!小学生1~2年生の時点で、英語圏5~8歳程度の英文を読めている。本を広げ、こくこくと頭を動かして読む姿だけでも、愛らしさ健気さに胸が熱くなるが、英語を読んでいるということを思うとさらに感慨深い。

この年齢でここまで来られたには、これまたご家族の働きかけがあってのことだ。本当にありがたい。そしてこれからのスクールの大きな目標を考える。それは、この子どもたちに、自力の「英語学習エンジン」を回させること。年二回の発表会は、さし当りの動機付けだが、スクールで学ぶことが、これから生涯続く「英語を学ぼう」という気持ちに繋げられたら、こんなに喜ばしいことはない。

絵本リードアラウド認定講師講座第9回報告その2〜リードアラウド研究会

リードアラウド指導法のチャームポイント(?)は、なんといっても参加する子どもとのやりとりで読み進めるところだろう。

その指導の要は、問いかけをすること。今年度の認定講座の指導法演習の締めは「問いを立てる」だった。

『The Book With No Pictures』を手に、指導者たちが初対面の子どもたちを前にリードアラウドをする…、ちょっと怖いかもしれない。なにせ、子どもが和めて、話をするきっかけになる絵がないのだ。真っ白のページに文字だけ。「取り付く島がない」本で、読み手泣かせだ。

さあ、この本を使ってどう問いかけていこう?

今回の模擬授業は、ページごとに一人が受け持って問いを立てていく、という方法をとった。始めて見て興味深いことに気づいた。これまでなんども指摘してきたのにもかかわらず、真っ先に先生が説明して始めてしまうことが多いのだ。例えば開口一番、「このページ〜〜〜だね?」って。疑問符はついているが、自分の見解に同意を求めているだけ。

この「〜〜〜」の部分を、どれだけ子どもは言いたかったか。「ああ、先生が言っちゃった」とがっかりする子ども。そんな子ども心が、なかなか思いやれないのが先生であり、大人のようだ。

最初の一語は、「あれ?」でいい。ここで「絵がな〜い!」という声が聞こえるだろう。子どもの声を聞きながら、「普通の絵本とどこが違う?」。子どもの発言を促し、教えたいところを彼らの答えで浮き彫りにする。

この日の模擬授業で、みなさんの「また言っちゃった」の表情がしばしば見られたということは、自分たちが問いにすべきだったところを先回りして答えてしまっている、という自覚があるということだろう。問いを立てるのはまだ、自由自在というわけにはいかないが、できていない自覚があるところには成長があるはず。今後に期待する。

子どもの英語絵本への興味を保たせる鍵のひとつは、問いかけ。自分自身の子ども時代の経験からも、そしてこれまでの教師経験からもこれは言える。問いかけて、子どもの好奇心を喚起すること!

本講座のベテランたちの「問いかけで進める」指導を見ていてもまだ、もどかしく感じることがしばしばある。来年度は、「問いを立てる」を分析的に考えると同時に、問いがどんどん浮かぶようになる「心のストレッチ」を、積極的に参加者のみなさんといっしょにしていこうと思った、最終回だった。

絵本リードアラウド認定講師講座第9回その1〜リードアラウド研究会

早いもので、今年度の最後の認定講師講座。課題書は『The Book With No Pictures』。古典的な名作もいいが、いまの子どもたちに支持されている新作にも挑戦するのがリードアラウドだ。

聴衆である子どもとのやりとりも挟み、読んでいる大人がこの絵のない絵本の「約束」に翻弄されていく。その様を演じるように読みたい。こうでもかと読むに困ることが書かれた「表」の文章と、読まされた大人の本音を書き起こしたような「裏」の文章で成り立っている。

ただお行儀よく読んでいては、面白さが表現できない。まずは、普段からお行儀のいいみなさんの「筋肉」をほぐすのが大切だ。ふた通りの読み方に差をつけるために、volume controlも重要。この二点に表現演習の重点を置いた。

「Ha-ha-ha」と息が続くまで大笑いを続けたり、ペアで距離を変えながら動いて声を送り合ったり。感情をいろいろ変えて「Hello」の声を送る。また、3メートルほど離れた相手に向かって一節を大声で読む。

体を使い、腹から声を出し、感情を表に、とくに相手に向かって出す演習。感情の解放をする演習は、あとの朗読に一番の効果を生んだようだ。

みなさんの思いきりがよくなった。台詞の途中ではなく頭から、感情や声がこれまでよりガツンと出る。この「頭から」が重要。聞いている子どもに、いいショックを与えられるのだ。

「いい大人がとんでもないヘンな声を出す」ところにも、本書の面白さがある。そのためには、しずしず読むおしとやかさは邪魔だ。

 

感情の解放の要となるのが、多用されている擬声語の部分だ。ここは、子どもとのアクティビティにもなるゲームで、一石二鳥の演習をした。

「BLORK」だの「BLUURF」。

まじめな大人をおちょくる音だ。演習前、たいていのみなさんは、音の原始的な面白さを楽しんでいるように見えなかった。ところが、「sound circle」ゲームのあとでは、かなりリラックスして楽しそうだった。

「Tongue Twisters」も効果的だ。意味のない語の連続(gibberish)のある部分は、早口にするとより面白い。練習して、口の快感も体感してもらった。

 

最後にひとりずつ行った朗読では、少し疲れが見えたものの、子どもの笑いもいただけそうなかなり楽しい仕上がりに。

最近めきめき力をつけたHさん。意外にも本書がぴったり。「いい大人がとんでもないヘンな声を出す」効果が抜群だった。「あまりよくない大人」風のわたしなどより、ずっと効果的な朗読か。ざぶとん二枚。

The Book with No Pictures

(つづく)

リードアラウド、耳も肥え講評力も〜リードアラウド研究会

「声に出して読む英語絵本」というリードアラウドの講座を、カルチャーセンターで開講しておよそ2年。ずっと受講して下さっている方々は、自身の朗読が上達しているのはもちろんのこと、もうひとつ、朗読の良し悪しが講評できるほど、耳が肥えてきていることに驚嘆する。

先日、講座に体験生が一人入った。課題書の前半は、前回のレッスンでじっくり演習済みなので、さらりと復習程度だけ。後半がこの日の山場、この部分については体験生もほかの受講生と同じように、感情の解放演習や、感情を言葉に自動的に乗せる練習などをこなした。

最後に、グループに分かれて通読して講評をし合う。そこで体験生の朗読に「先輩」受講者がこう講評した。「今日いっしょに練習した後半と、彼女はやっていない前半の読みが、くっきり違います。一緒に練習した感情表現が、後半の言葉には乗って、臨場感がある読みになってきました。でも、前半はそうではなく平坦。レッスンをしたところとしていないところの差がはっきり出てていました」。

「ははあ」、まさにそのとおり。わたしの出る幕はなし。他の受講生もふんふんとうなずき、体験生はキラキラ。大人でも褒められると、とても嬉しいものだ。講評への賛辞ももちろん忘れなかった。

「なんか違うな」と気づく耳を持つだけでも素晴らしいが、その違いが何なのか、なぜなのか指摘して、具体的に褒める。かつ、今後の目標、体験生の場合は課題書の前半も感情表現を考えて言葉に乗せる練習をすること、も示唆することがいい講評だろう。

講評をし合い高め合うことを、リードアラウドではとても大切にしている。