どうしたら子どもを本好きに育てられるか。本嫌いが育つわけについて言及している斉藤惇夫さんの講演を紹介した記事 から、逆説的に考えてみる。
本嫌いはこうして育つ、と斉藤惇夫さんは言う。
読んでくれる人がいなかったか、テレビばかり見せられていたか、あまりに文章も絵も物語もひどい絵本、あるいはワークブックや総合絵本、つまり勉強に役立つように見えるものだけ与えられていたか、折角読んでもらっても質問されたり、お説教されていたり
まとめると、次の通り。
- 本を読んであげない
- ひどい出来の絵本を与える(本をよく選ばない)
- 勉強に役立つように見えるもの(ワークブック、教科書的な総合絵本など。主に教材や学習出版社)を与える
- 読んであげながら(お勉強的な)質問をしたり、お説教をする
ところで、リードアラウドの一つの自慢は、選書だ。わたしは英語絵本を日本の子どもたちに読んでもらうために選書を始めて、もう27年。ほとんど毎年アメリカ出版界最大の本見本市に行ってもきた。毎日のように様々なニーズに応える選書もしてきた。目の前を通った本の数はかなりなもので、そろそろ選書のプロと言うのを許してもらえるかなと思う。
その選書プロとして我が選書の特徴は、
英語が母語ではない日本の子どもに
表現ある音読(リードアラウド)させる(その結果として内容も理解させる)本。
そして、これまで選んできた本のほとんどは、上の2.と3.のカテゴリーには入らないはずだ。
リードアラウドのスクール、講座、教室などに、子どもから一般大人、英語指導者まで様々な人々が集うが、そこで取り上げてきた絵本は、少なくとも「本嫌い」は生まない選書のつもりだ。ぜひ自信を持って家庭で、そして学校や教室で読んだり、読んでもらったり、読んだやったりして欲しい。