5月の講座を終えた。
一番、印象的だったことから報告したい。
ちょっと長めの台詞(本文)がある課題書:
長いのを感じさせない読み方として、
緩急をつける
ことを演習した。
「緩」は、いい。
深いchest voiceがずいぶん、みなさん出せるようになった。
Kさん、そして声のpitchを落としたときのYさん、いい声です。
問題は「急」。
warm-upで、Tongue Twisters
・Six thick thistle sticks
・The shrewd shrew sold Sarah seven sliver fish slices
・Sister Susie sat on the sea shore sewing shirts for sailors
・Ten tame tadpoles tucked tightly in a thin tall tin
・Two toads, totally tired, trying to trot to Tewkesbury
これらを練習したときに、すでに問題は見えていた。
滑舌が滑らかではない…。
どこかゴロつく。
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英語の、Relaxed Pronunciation または
Condensed Pronunciation と呼ばれる発音の慣習(?)にそって読んでいないからだと気づいた。
例えば、
trying to trot to Tewkesbury
このtoを、「トゥー」と読んでは、いつまでたっても滑らかな早口にならない。
「タ」。
軽く、舌を上顎の裏に触れさせる感じ。
sat on the sea
だったら、カラオケの画面表示的に書けば、「サッオンダシイー」か。
「サットオンザシイー」では、語呂がごろっとしてしまう。
日本では、なかなかこの日常的英語の言い方の練習まで、教えてもらえていない。
わたしの経験で言えば、アメリカの大学の留学生向け必修英語クラスで初めて、それも、まっさきに習って、「目からウロコ」が落ちた。
少なくともアメリカの大学では、外国人学生の英語の問題点として、上位に認識されているようだ。
問題点とは、
英語の語句の組み合せによって、複数の語句がくっついて短縮されて発音されるという、英語圏での現象に対応していない、ということ。
言えてないと、聞けない。聴き取れない。
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先日のブログには、英語の先生は不自然に英語をゆっくり話したり読んだりしているのでは、と問題を投げかけた。
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今日は、日本で英語を学んだ先生の英語が「なんとなく滑舌がまどろっこしい」のは、
condenseされる語がcondenseされずにゴロっとしているから?
ーという問題提起だ。
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ただ、どの程度、英語の先生として品格と教養を保ちつつ、自然な英語にするcondensingをするか、これは注意が必要だ。
「品格」やら「教養」を肌で、英語に感じるには、英語圏である程度の期間、生活することが大いに役立つ。
また、肌ではなくとも、頭で感じることは、日本にいても努力で出来る。
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ちょっと、楽しい努力だ。
映画やドラマ
これらを、意識して聞くこと。
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話が少々、脇にそれるが、わたしが現在どっぷり漬かっているドラマは『24』。
このドラマの場合、登場する大統領の英語と、周囲が大統領に対して使う英語(決して「誘拐犯」や「テロリスト」ではなく)が役に立つ。
大統領と各種機関(FBIなど)の職員の電話でのやりとりや、側近の受答えなど、どこまでrelaxedした発音が許されているのかを、知ることができる。
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実際のcondensed pronunciation の例は、「つづき」で