リードアラウドで使う英語絵本とは

「洋書」から「英語絵本」と、世間も正確に英語の絵本の呼び名を修正しつつある今日この頃。
始めから「英語絵本」といってきた、エヘン、英語絵本界の呼称パイオニアとして、もうひとつ呼称関係ですっきりしないことがある。

「ほんもの」絵本と、ただ絵がついている英語の本、両方とも「英語絵本」と呼ばれていることだ。

リードアラウドは、できるだけ深く解釈して表現を考えて読む。
そうする価値のある絵本でなければ、解釈していくのが大人だけでなく子どももばからしく感じてしまう。
結果として、教材ではなく本の出版社が長い絵本出版の歴史を踏まえて、英語圏の厚い絵本作家層の数ある作品から吟味し出版した本を使っている。

北米の名門美大には絵本コースを持っているところも少なくない。
入学も難しいそんな大学で、文学、芸術的にもビジネス的にも訓練を受けた若者が、自分の作品出版を目指して切磋琢磨し絵本作家になってきた。

そこには、お金もからむ。
英語圏は広いおかげで、いい絵本を出せば関係者が潤い、ビッグビジネスにもなりうる。
映画化されることも少なくないので、そうなれば「アメリカン・ドリーム」だって実現する。
そんなことも大いに、優秀な作家・作品を生む要因になっている。

もともと水準が高いところに、たとえばロングセラーとして長年愛されてきた本は、それだけの力がこもっている。
つまり、解釈するのに値する、そして何度も読んでもあきない。

「リードアラウドで使用する絵本は、どういう本ですか」
と尋ねられて、こういう価値ある本格的な絵本のことを、ひとことで「ほんものの絵本」とか答えられると簡単だなあ。
でも、「ほんもの」だと、その反対語は「にせもの」……。
それじゃ、さし絵つき英語教材などに失礼すぎるし。
「名作絵本」?

呼び名はなんにしろ、大人が読んでも深い、面白い、興味がわく、文学・芸術的にも水準が高い英語絵本を、リードアラウド(ワークショップスクールなど)では使っているのである。
リードアラウド、「選書の妙」もつくしたいと思う。

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