アセスメントでわかる英語指導の塩梅:小学生クラスの場合〜キッズブックス英語スクール

これまでの経験で言うと、英語学習歴ほぼゼロの状態から、スクールの「親子クラス」で順調に学んでいくと、3年目ごろには、英語圏のG1程度の文が初見でも「読めてくる」。「読めてくる」というのは、文章を音声にできるという意味だ。

この3年目の生徒ほぼみんなに共通して、アセスメントであぶり出されてくる現象がある。英語母語者の場合は、G1の実年齢の6〜7歳によくみられる。それは、読み下しの上手さと、読解の浅さのギャップだ。読解は、浅いというより、からっぽに近いことも少なくない。かなりスラスラ読めるのに、なにが書いてあるかさっぱりわかっていない。

これは、英語圏ではかなり前から問題になっていたが、日本では小学校英語などで英語学習の低年齢化が進んできた、せいぜいここ10年くらいに見えてきたことだろう。もしかしたら、まだ問題として気づいていない英語の先生もいるかもしれない。

スクールでは、アセスメントのおかげで、この不思議な現象が問題化していた。でも、近頃はその現象への対処も、だんだんわかってきて、落ち着いていられるようになった。「小学生アドバンスクラス」に進級するまでには、ほぼ解決。あとはどれだけ、英語圏の同年齢のレベルに近づけるかという問題になる。

その対処方法について、ここでふれない。なにしろ英語の指導では、いつも生徒の進歩の診断が大切にして、要所要所で指導の修正や補強が求められることを、身にしみて感じている。

2021年前期リーディングアセスメント終了:その2〜キッズブックス英語スクール

英語圏G4レベルでアセスメントをした、英語学習歴4年以上の生徒たちが、順調に伸びているには、わけがある?

 

多分、その秘訣は指導に取り入れている、シャドーイングではないかと思う。

第二言語習得論でも、その効果がいわれているものだ。

レッスンでは毎回、Lexil(英文の難易度の指標、0Lから1000L以上まである。『ハリーポッター』シリーズが800〜900L程度)が300~500Lの本を、指導者の生声または録音の声の後について読ませている。

短いものであれば1冊、チャプターブック(いくつかの章に別れた読み物)なら1章程度を生徒は読む。

 

完全な形のシャドーイングは文字を見ないでやるが、わが生徒の場合は、まだ本を手に、手本のすぐ後について声に出して読む、シャドーイングの初級スタイル。

 

それでも最初のうちはたどたどしく「シャドー」になりきれず、ときどき待ってあげないとついてこられなかったが、近頃では、本人たちも「動く歩道」に乗って歩く気分のように、すいすい。スピード感を楽しんでいるようにも聞こえ、とても頼もしい。

 

こうして気づけば、ひとりで読ませても、読み飛ばしが多かった生徒はそれが激減し、抑揚なしで「お経のよう」と言われた生徒からは棒読みが消えていた……。

 

素晴らしいおまけは、知らない語彙にヒントをあげれば、どんなことが書いてあったか、それなりに大意もとれるようになったこと。

 

リードアラウドで目指す、fluent reading(読解をともなう表現ある読み)には、シャドーイングが効く!

このことを、はっきり意識できたのも、定期的なアセスメントをしているおかげだと思う。

2021年前期リーディングアセスメント終了:その1〜キッズブックス英語スクール

年二回、実施しているリーディングアセスメント。今年度の第一回目の採点と親御さん向けのコメントをつける作業が終わった。

最初に忘れてはならないのは、そもそも、英語圏向けのアセスメントが使えるというだけで、スクール生のreading力は、素晴らしいということ。たとえばG1(1年生)用のpassage。

I love my mother. She is very nice.  She loves me, too.  My mother is tall.〜

といった調子の136語の文章で、日本の中学1年の2学期程度のレベルかもしれない。このG1レベルで評価するのは、わがスクールでは、だいたい2年ほど学んだ生徒。いまスクールに通っている小学校3年生から6年生の生徒は、もっと上のG2からG4レベルで、英語学習歴が3年以上になる。

アセスメントで評価するのは、「Word recognition accuracy(どれだけ言葉を正確に認識できるか)」「Fluency-Automaticity(どれだけすらすら言葉を読み下せるか。一分間に正しく読み下せる単語数で測る)」「多面的に測るFluency Scale」「読解」などの指標だ。普段のレッスンで、「よく読めるようになったな」「意味がよくわかっているな」と感じていたことが、アセスメントによって、ある程度、客観的な数値であぶり出さる。生徒の成長を確認できることがありがたく、また今後の指導を考えるもとになる。

まず、G4レベルの生徒たち。だいたい小学校高学年だ。G4レベルの文章は、G3に比べ密で長く、語彙が難しくなっている。放っておくと、ただ単調な棒読みになり、読む速度(ペース)が遅くなる傾向がある。加えて、わからない単語が増えるので、投げやりになりがちだが……。

ふうーっ、よかった。生徒たちのペースが上がり、フレージングはかなり自然で、イントネーションもそれなりについている! 読み急いで誤読が多い傾向があった生徒は、余裕が出たのか、激減といえるくらい誤読が減った。棒読みになりがちだった生徒も、すっかり足を洗い(?)、フレージングの意識が芽生え、抑揚もときにかっこよく、かなりいいペースで読むことができた。

なんとも嬉しいこと。ここ一年の「秘策」が効いたのか。(つづく)

キッズブックス英語スクール体験レッスン

英語ネイティブの英語の学び方〜G3で非ネイティブを大きく引き離す

小学生アドバンスクラス では、今期のGrammarはこのworkbookのG3(写真はG1)を使用している。

G1、G2と学んできた項目や順番はほぼ同じだが、おおざっぱに示された分類や約束事が、学年があがってより細かい理解を求めてくる。

先日は「Action Verbs」の項目だった。G1では「Action Words」というくくりでざっくりと、G2では「Verbs」という呼び名が紹介されて、文中のどれか、わかりやすい初級単語で学んだ。

G3になって、Verbsだけで5項目、ページ数が5倍もある。「Action Verbs」はそのうちの1項目。

ここで、「もうaction verbsは知っている」つもりの生徒に、そして「もう指導した」つもりの指導者に、ちょっと意外な展開がされる。

 

「Circle the action verb in () that paints a more vivid picture of what the subject is doing。」と、ウォームアップのあとに指示される。「よりvividな絵が浮かぶ動詞はどちらか」という二択問題だ。こんな展開、考えたことがなかった……。

こんな問題だ。

 

Father (whispered, talked) to the baby.

The puppy (ate, gobbled)down his food.

The ball (fell, bounced) down the stairs.  これら、カッコ内の動詞のどっちがvividか?

 

これは、grammarといいながら、synonymsの問題でもある。

直喩的な初級動詞だけに止まらせず、ある行動を言い表すのに、ニュアンスのある別の単語もあることを、G3で動詞の文法の枠で教え始めている。

もう、ここで日本の今までの中学英語はおいてきぼりになると思った。

これまでは、「語りかける、話す」はtalkかspeak一辺倒で、「囁く」whisperを「語りかける、話す」の一種と考えたこともないだろう。「食べる」はeatに決まりで、「がつがつ食べる」gobbleは知らないまま。ballが階段を落ちるは、fallと言えたら上出来で、bounceなんて大学生でも思いつかないかもしれない。

G3ごろなのだろうか、日本人の英語がおおきくネイティブに置いていかれるのは。

 

「なんで同じことを別の(難しい)英語で言うのか」と、

腹立ち紛れに、語彙の暗記に明け暮れる高校生に、これまで何度か尋ねられたことがある。

これが(動詞の場合の)答え。

to paint a more vivid picture of what the subject is doing

 

絵本で英語を教える〜英語教室向けカリキュラム講座

英語絵本を主な教材にして日本人の子どもに英語を教えてきて、ここ数年でそれなりにカリキュラムと呼べるものがかたまってきた。

そして、一番の変化は、このカリキュラムで学ぶ子どもたちの力がついてきたことである。

 

これまで数回、その時点でのカリキュラムの公開と解説をしてきたが、先日は最新版、

絵本でどう子どもたちに英語力をつけるか、

どんな考えでカリキュラムを作っているか、

そしてその最新版カリキュラム3年分の公開と、

指導の進み方を客観的に測るアセスメントの方法などを公開する講座を開いた。

この講座のためのレジュメをまとめながら、今更ながら力が湧いてきた…。

これまでの生徒のアセスメントの結果が示すように、英語圏の子どもにより近い英語の力を確実につけながら、面白いと思って続ける気になるーこんな英語の学び方、させてみてはいかがだろう。

先生方の参考になればと思う。