語数の多い英語絵本の予習〜リードアラウド研究会

あと数日に迫った認定講師講座第六回、課題書は語数がこれまでの最大級の『How the Grinch Stole Christmas!』だ。

最初はただただ読むこと、と先日のブログに書いた。あれから読み続けていたら、今頃は、気になる語彙が出て、それだけでなく、だんだんともっと気になって気になって仕方なくなって来たのではないだろうか。

なんども読んでいるうちに、内容が頭に入ってくるのだが、少し不案内な単語があると、そこで読むのをつっかえたり、表現がなくなったり、間があいたり…心あたりはないだろうか。

たとえば、he snarled with a sneer. (p.15)とあって、読めるが今ひとつ表現が決まらない。その直前のthe Grinchの台詞は、sneerを浮かべてsnarlしたいのだが、どうするのか迷う。sneerがどういう笑みなのか、トゲトゲしくというsnarlはその笑みを浮かべながらどう言ったものか。

実際に「あのときのあれだ」と思い当たる英語での経験がないと、身体がついてこない。そこで、頭で想像して作らないといけない。これが難しい。でも重要だ。読み手があやふやだと、絶対に聞き手には意味が伝わらないのだ。

こういう個々人の不案内な語彙を、しらみつぶしにつぶしていくのが、予習の第二歩だと思う。

おそらく、この辺でみなさんは時間切れかな?

15日を楽しみにしています!

認定講座の課題書予習法~リードアラウド研究会

9月のリードアラウド認定講師講座の課題書は、ちょっと文の量が多いコレ!

早くもクリスマス準備である。本書は英語圏で「クリスマスと言えば…」とすぐに挙げられる大ロングセラー。だけれど、凝った英語のrhymingが満載の原書の楽しさが、翻訳では伝わらないようだ。日本での知名度や読まれる機会はあまり高くない。

日本人の、いくら英語ができる人でも、本書の味をうまく伝えるのには、ちょっと骨が折れるかも知れない。英語がうまくこなれていないのに、おまけに英語の初級者である子どもたちに読み聞かせても、よさが伝わらないだろう。

そんな、おもいっきりチャレンジングな絵本を選んでみた。この本、どう練習しようか。

昨年度の講座に参加していたベテランは、『Crow Boy』を思い出して欲しい。あの努力だ!あれができたのだから、これもできるはず。

ベテランだろうが新人だろうが、まずは、ただ読む。表現のまずさなど気にせず、まず読む。最初から最後まで、集中力とdecoding力がこれで養われる。間違わずに読むこと(decoding)は、プロとして最低限の矜持。何度も読むにつれ、苦手な語がこなれて自分のものになっていくのを経験的に知っている。

愚直に、だまされたと思って今日から毎日1回でいいので通しで読もう。1週間も経つと、自然に次の段階が見えてくるものだ。

その頃に、また次の練習方法をお知らせしようと思う。

この夏の読書 in English:その2〜キッズブックス英語スクール

『Counting by 7s』を 読み終えたうえで、お勧めのわけを考えてみたい。

・すいすい読み進めた。

1 chapter が10ページ前後(1ページに25行)で、息切れしない。区切りがよく、一時止めるのにちょうどよく、再び読むときも「どこで止めたか」探してイライラしない。

・難しい語彙、長い文が少ない。レクサイルで言うと770L。

ところどころ、主に「天才」的な頭脳の持ち主の主人公のキャラクター表現として、科学的な語彙や少々高尚な難しいもの使われているが、別にすると、英検2級未満で準2級以上の人なら、不案内な単語が1ページに5個はないと思う。

科学的な単語は記号だと考えれば、文の内容理解はそれによってあまり邪魔されない。

・登場人物たちが興味深い

主人公ウィローはhighly giftedな12歳の少女で、園芸おたくで不登校。愛情溢れる里親のもとで育てられていたが、交通事故で両親を一度に失くす。

その他、

親友となる女子高校生マイは、しっかりもののベトナム移民二世。マニキュアサロンを経営している逞しく情に厚いシングルマザーと、学業不振でTVばかり見ている兄がいる。

これらに関わることになるのが、学区のカウンセラー。ウィローとマイに出会いの場を意図せずに提供。生きがいも自信もない中年に突入したアメリカ男性。ひょんなことからウィローとマイ一家と同じ屋根の下に住むことになる。

「居場所がない子」「里親制度」「エネルギッシュな移民とアメリカ社会」「夢も希望も見出せない人」「やる気のないティーン」などのテーマが興味を呼ぶ。

そして、もちろん大切なのが、物語。

・内容がドラマチックに進行する。

始め、どんどんと不安が募り、はらはらする。

主人公の不運と悲しみに、また周囲の人物の優しさやがんばりに涙も。

先を知りたくて、ページが進む。

・ハッピーエンドが待たれる。

その予想があって、安心して先を読める。もっと先を知りたくなる。早く安心したくなる。

 

 

 

この夏の読書 in English:その1〜キッズブックス英語スクール

夏休み中、最初に読み終えた英語の本は、コレ。

『Counting by 7s』。

他の人に勧めたいと思った。

でも、なぜ?

勧めようとする動機を考えるのに、まずはどうして自分がそれを手に取って、レジに並ぶ気になったかまでを反芻してみる。

 

1. 表紙、いいな

緑がかった青に、朱がかった赤の差し色という配色が洒落ていた。

緑青色の魚がたくさん上に向かって泳いでいるところに、朱赤の魚が1匹、下に向かって泳いでいるイラストにも興味が惹かれた。

読んでからわかったが、これはうまい比喩だ。school of fish という言い回しを下敷きに、学校に馴染めない「赤」が好きな子どもを主人公にした物語であること表している。

 

2. ちょっと厚い?手に取ると紙が厚めなだけで、ページはさほど多くない!
それに行間が広く余白も多い。詰まった感じがなく、読みやすそう!

本の厚みは紙自体の厚さにもよるので、見かけではなくページ数を見るように。300pp前後がミドルリーダーのよくあるページ数だろう。

行間が詰まっていないと、文を追いやすい。(どの行を読んでいたか迷子になりにくい)

分からなかった単語も、改めて見つけ出しやすい。

上下の余白は、だいたいchapterごとに取られている。この余白の多さは、各chapterが短かい印。

心理的にも身体的にもchapter=余白が「休憩」になり、スタミナ切れを防いでくれる。

本書はこの他に、各chapterの初めの数語の字体だけを筆記体に似せて、他とのアクセントにして、ここでまた少し気合いが入る。

3.どんな話かな。評判は?

気になる内容や作品の良し悪しは、ペーパーバックの場合、最初にハードカバーで出版されたときの書評が、裏表紙や表紙の裏、その後のおまけのページ(遊び紙?)に印刷されているのを読む。

わたしの場合は、どんな作家が推薦文を寄せているかも気になる。

本書は裏表紙に、書評のほかに主人公の12歳の少女の紹介として「7 things to know about Willow Chance」というものが挙げられていて、この主人公や物語に興味をもった。

「なんで7?」は気になったまま、わたしはレジにGO! したというわけだ。

(つづく:その2  読んだあとで「この本を勧めるわけ」)

子どもに絵本の「読み方」の教えを乞う〜リードアラウド研究会

7月8日の神保町・ブックハウスカフェの「赤ちゃんと英語えほん:Let’sリードアラウド」では、三歳の子どもも参加してくれた。

子どもと英語絵本をどう楽しむか、を大人に説くときに、特に強調するのは、「できるだけ子どもの目で見る」ということだ。

この日も、さっそく課題書『Shh! We Have a Plan』を開き、「絵から想像して、どんな話か語りましょう」と、まず表紙の絵から始めた。

Shh! We Have a Plan

「四人いて、三人がシーと指を口にあてている……」と大人。

そこに可愛らしい声が響いた。
「さんにんがシーいっちゃだめしているのを、チビちゃん(右端を指差しながら)がギロッとみているの」と三歳。

おお、確かに、疑いの視線みたいなものを、右端の人物は発している……。
「あ、そうか」「気づかなかった」と、感心する大人たち。

「子どもが見るものを大人は見ない」ということをちょうど指摘したかったわたしに、子ども自身が目の前で鮮やかな対比を示してくれた!

また、見開き二ページで一場面になっているところ。
大人が左ページから事象の変化を述べようとしたところ、またまた可愛い声がさえぎった。
「ここ、ここにbirdieがいるよ」

そう!
この場面、最初に見るべきなのは左でなく、彼女が指差した右端にいる象徴的なピンクの鳥なのだ。
でも大人ときたら、順序にとらわれて左側を。この場面一番のものに目がいっていない。

本書のテーマであろう、美しく珍しい鳥を捕まえて一攫千金を狙うような汚れた大人と、美しいものを美しいまま愛でようと思う子どもの対比。
まるでそれがそのまま、この日の大人と子どもの本の解釈の差にも出たようで、愉快だった。

物語の伏線となる登場人物の視線の動きや、テーマの象徴であり、真っ先に読者の目をひくよう描かれたもの(青の基調色の中の鮮やかなピンクの鳥)を見逃すのは、大人。
わたしたちは、悲しいくらい鈍になってしまっている。

絵本を「読んでやろう」と偉そうに言うわたしたち大人は、ただ文字が読めるだけで、実はちっとも絵本が読めていないことが多いと自覚しよう。
だから、まずは文字を隠して、絵だけで物語を読んで、子どものときの目を少しでも思い出そう。
この日は、生身の子どもを先生に、子どもの絵本の読み方をよく学べた貴重な日だった。

○次回のブックハウスカフェのリードアラウド
TEL:03-6261-6177
申し込み

「赤ちゃんと英語えほん:Let’sリードアラウド」
日時:8月19日(日)11:30-12:15
教材:『Ten Little Fingers and Ten Little Toes』
Ten Little Fingers and Ten Little Toes

・「みんなで英語絵本:Let’sリードアラウド」
日時:8月19日(日)13:00-13:45
教材:『Walter Was Worried』
Walter Was Worried