リードアラウド認定講座第3回が終わった!その3〜リードアラウド研究会

今回、ベテランと中堅のリードアラウド指導者と、読み聞かせのベテランでリードアラウドはまだ日が浅い人の朗読を聞いて、ちょっとした発見をした。

講評の時にも言及したが、自分の朗読を客観的に聞くのは難しいので、何をわたしが言っているのかわからなかった人もいるだろう。録音があったら今一度、自分の朗読を聴き直して欲しい。

 

この日のわたしの発見は、皆さんの語尾。

 

語尾というのか、ピリオドが来る直前の語句。

そこに、文の表現とは関係のない自分の癖が出るのだ。

 

いつも最後の言葉に、節のような力が入る人。「〜なのである」のように、良い表現「〜」の後に、余計な「なのである」という演説の口調のようなもの(言葉ではなく、節回し)がつく感じだ。

 

また、例えば少女の台詞を少女のように読んでいるところに、最後、地声の別の読み手のようなキャラクターがハッキングしてくる。

 

語尾がどうなるかは、それぞれの癖で十人十色なのだが、何しろ別のキャラまたはそぐわない表現がピリオドの前の語句に侵入することは共通している。

 

この傾向があった一人、彼女が昨年度の発表会で独白調の『Crow Boy』を読んだ時は、このクセはすっかり影を潜め、素晴らしい出来だった。

またもう一人、「おはこ」のある詩を読んだ時は、語尾は自然な詩の余韻を持ち素敵な仕上がりだった。

 

このほか、これまでの彼女たちの成功例を思い出しながら、今の「語尾問題」を考えた。

 

原因および解決法は。

 

表現をつけずに読み込むこと、ではないか?

 

毎日1回でも読む。途中まででもいいから、何の表現もつけず読む。暗記したぐらいスラスラ文が頭に入ったところで、初めて表現をつける。

 

おそらく、今回の課題書は登場人物3人なので、演じ分けの切り替えが頻繁に必要となる。

そのために生じる「タイムラグ」が、原因なのでは?

 

それは台詞の読み込みで、おそらく解消される。

 

キャラの切り替えで頭が忙しく、「この台詞はもうすぐ終わり、次に切り替える準備!」とアラームがなって、集中が途切れるのではないか。

集中が途切れると、一番自分がやり慣れた、つまり癖が出る… 。

 

さて、ベテラン、中堅の皆さん。いかが?

 

 

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リードアラウド認定講座第3回が終わった!その2〜リードアラウド研究会

リードアラウド(RA)の指導の肝に、双方向型指導がある。

生徒は座ってただ説明を聞く、という授業ではなく参加する。

参加させるためには、指導者はまず生徒の緊張をとること。

そして「豊かな表現」を導くには、感情をある程度、解放させること。

 

そのために、シアターゲームが有効という気持ちが、日々強くなっている。

今回も、指導者自身の表現のための演習として、そして同時にそれを生徒にも使える幾つかの、シアターゲームをした。

 

そこでまた、発見をした。

 

シアターゲームでの学びは、大人も楽しめる

 

ということ。そして、効果が望めるということ。

 

滑舌は、RA指導者の一つの表現技術。頭ではなく身体でのみ習得できる。

また、一時できても、放っておくとまた錆び付く。これまた筋肉トレーニングと同じ。

時々やらなければならない。

 

今回は、初めてゲームで滑舌演習をしてみた。

 

Bippity Bippity Bopというゲーム。

英語圏の人達には、特に滑舌のゲームという意識はないが、わたしが初めてアメリカのImprovisation workshopに参加した時に「これ、tongue twisterだ」と思った。

 

bとpとt、破裂音が続いて言いにくい。早く言うことがゲームに勝つ要素なので、it(オニ)にならないように、またはitから抜け出すために、早口でこの意味のない3語を言わなければならない。

 

得て不得手があって、なかなかitにならない人もいるのが、難といえば難だが、itがうまくなればみんな、いつかはitになる。

ゲラゲラお腹が痛くなるほど笑って、楽しく練習できることが、今回よくわかった。

子どもだけでなく、大人も多分、楽しい環境での方が、学びが身につくのではないか。

 

別の3語のtongue twisters、いろいろあるのでそれらを使って、時々やっていこうと思った。

 

(続く)

参考映像

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リードアラウド認定講座第3回が終わった!その1〜リードアラウド研究会

思いっきり声を出すには、実際に広い場所が一番と、

今回は36人も収容できる広さの、マンションの集会所を借りての開講だった。

 

いつもながらこの講座では、わたしにも何かしら発見があり、いまだ絵本、朗読表現法、指導法の探求に興味は尽きない。

 

ここで今回の発見を。まず声について:

 

・声、特にlow pitchでの響きは、一朝一夕には生まれない

(でも「数朝数夕」には生まれてくる!)

 

癖がさほど強くない人なら、ちゃんと意識して発声練習をすれば、どうやら数ヶ月後あたりから変化がはっきりでてくるようだ。

 

というのは、本講座の新人のひとりが、まさにそういう成長を見せつけてくれているから。

 

この新人、わたしが本講座以前に、別のところで聞かせてもらった朗読と、その後3〜4ヶ月に何回かリードアラウド指導を受けてきた今の朗読では、あきらかに声の奥行きが違っている。

 

今は、声が響き始めている!

 

そして、この彼女のすぐあとに続いているのが、先月から仲間入りした本年度の講座で、一番の新人だ。

目下彼女は、low pitchの出し方で苦労している。

低いところの声が出てくるときに、喉の「菅」がどこか開きが足りないようで、共鳴が十分でない。

かすれる。

 

声の通り道を広げる稽古が必要だ。

この通り道も筋肉質なので、筋トレに似た練習がいる。

 

その筋肉質の喉の「菅」を、あくびのときの感じに、卵サイズにまるく広げればいい。

 

声を出すときに反射的にそうなるように、癖をつける。

その癖をつけるのに、練習が必要というわけである。

 

先日偶然に、歌舞伎役者(片岡孝太郎さん)がどう台詞の練習しているか、というインタビュー記事を読んだ。

 

練習は、密室状態になる「車の中で」とのこと。

駐車している車にひとり入って、窓を閉めおもいっきり声をだして練習するそうだ。

 

この方法は彼の父(片岡仁左衛門さん)も、今だにそうしているとのこと。

 

人間国宝もか…と、少々意外な感じもあるが、声や表現はそれほど真剣に稽古すべきものということなのだろう。

 

リードアラウド、新人たちが頑張っているなか、「旧人」も油断大敵である。

 

(続く)

ちょっと長い絵本の練習法〜リードアラウド研究会

今度の認定講座の課題書は、年長生徒(小学校高学年〜大人、英語経験3年以上向け)指導にと選んだ『Mr. Rabbit and the Lovely Present』。

いつもの表現を中心にした練習とは、ちょっと違う練習が必要だ。

読み物と同じく、活字は一種類で、絵本のように視覚的に台詞や、特別な読み方をするところなどが選べない。

どんな練習がいいか。

 

1. 表現は後回しにして、平坦でもいいので音読する

 

2. ヴォリュームに慣れ、集中力を作るために、一回で通読する

 

3. 限られた時間しかない時は、1, 2に時間を向ける

 

4. 登場人物の誰の台詞か。本書の場合は3人に、声を分ける

 

5. 誰の台詞か間違えないように何度も通し練習する。時間が取れない時は、どれが誰の台詞か印をつける

 

(誰の台詞か混乱して読むと、聞いている方はもっと混乱するので注意!!

読み直しや躊躇による間はなくすこと!!)

 

6. 登場人物別の表現を考え、それぞれの台詞をそのように読む

 

7. 対話として、相手の台詞へのリアクションとしての間合いや、緩急、高低、強弱を工夫する

名優に学ぶ授業法~リードアラウド研究会

先生にとって授業は演劇、教室は舞台だなと思う。

81歳で現代の名優と言われる、山崎努さんの演技論にその思いを強くした。

 

準備期間中はどう演じようかと頭を悩ませていた。しかし撮影現場ではそのプランをいったん捨てる。それが理想だ

 

「演技はその場に応じて変わったほうがいいんじゃないか」

 

「その通りにやっても生きた演技にはならない。準備はあくまでも手がかり足がかりなんです」

「(ロッククライミングで言えば)滑落を覚悟の上で、新しい登り方をするのが、理想」

 

これなら間違いないということをやっていても、それで演技が死んでしまうのであれば、観ている観客は面白くない。

むしろ滑落したほうがやっている甲斐がある

 

下手であろうが多少うまくできようが、演技はそのとき、その場のもの

 

「演技」を全部「授業」におきかえると、ぴったりくる。

 

ということで、次回の認定講座のリードアラウド指導の仕方(模擬授業用)は、準備用にあらかじめ参加予定の皆さんに、遅くとも前日までに送っておく予定。

手がかり足がかりとして準備してみてください。