Hey dude, time for practice【We Found a Hat】〜リードアラウド研究会

過去のブログで紹介した映画、台詞部分は5:50あたりから始まる。ここに再録しておく。

11月の課題書は、「21世紀的絵本」と言ったが、「男の絵本」とも言えそうだ。これまで「絵本、子育て、女」のイメージが強かったものが、「女」の部分が「男」になっても違和感がなくなってきた。そこで、男親や男が共感しやすい、男の作者がこれまでの絵本の発想から自由に発想した絵本が増えてきたのだろう。

本書はそのいい例だと思う。そこで、読み手にも発想の転換が必要だ。これまでのいわゆる「かわいい」「母性的な」読み方を簡単に当てはめたら、せっかくの味を壊してしまう。

本書の登場人物(カメ)の心理は、男か女でも男に近い部分を活性化させるとするっとわかる。特にカメA(hatを自分のものにしたい1匹)は、多くを語らず、喜怒哀楽を抑えた、男に多く見出せる類型だ。

前回のいわば伝統的な絵本、『Little Gorilla』とは好対照。

上記に添付したClint Eastwoodの台詞術、参考になると思う。皆さんの「型破り」な読みを、楽しみにしたい。ちなみに、Mr. Eastwoodに仕事でお会いしたことがある。ガーンと衝撃的な、口数の多さ。おしゃべりさん、でした。

絵本リードアラウド認定講師講座第7回報告:その2〜リードアラウド研究会

リードアラウド認定講座の自慢のひとつは、粒ぞろいな参加者。もともとりっぱな「粒」のみなさんが忙しい時間をさいて集まって下さっているのだ。講座の3時間を意味のあるものにしなければならないと、毎回身が引き締まる思いで立っている。

そんなみなさんが互いに講評しあう、そういった時間は、他ではなかなかないはずだ。そしてそれは、とても重要で貴重な時間だ。

ということで先日の、第7回。『Little Gorilla』の朗読の講評、みなさん同士の講評は一応時間を作れたが、わたしが付け加えたかった修正点、改善点は時間切れで尻切れとんぼ。思い出す限りここに挙げてみたい。

・「序」の部分。家族紹介を兼ねている場面である。ママの愛、パパの愛、たっぷりとそして両者の違いを出したい。「祖父母」はまとめてセットにし、落ち着いた感じ、または猫可愛いがりのような、祖父母らしい愛で。「叔父叔母」はちょっと気楽な愛か。こうした少なくとも4種の違ったニュアンスの「…loves him」にしてみよう。あたかも作曲をする調子で、高低とリズム、rateなどを考え、楽しい変化をつける。

・「only one day old」ではどこが驚きなのか。ONEだろう。この一語をフレーズのなかで強調する。

・「破」の頭、「Pink butterfly」はそれまでと異次元感を出すようにと、演習もしたのでかなりよくなった。しかし、自分が「このくらいか」と思う度合いより、いつももっと大きく変化をつけること。そうすることで、空間がずっと広がり聞き手が空想しやすくなる。色のイメージを自分でも頭に浮かべて、その間合いは自分の頭のなかの「絵」に合わせたらいい。規則的でない、ランダムな間があくといい。

・様々な動物が、個性的に登場する場面。何の動物なのか、動物名はクリアにcrispに。へんに粘りっこいアクセントやイントネーションをつけないで、子どもたちの耳にわかりやすく。動物名が浮き立つように、名を挙げた後、少しの間をとるのも効果的だろう。

・「急」に入る直前、「Then one day…」は、口頭でも説明したように、変化が訪れる予感をさせる大切な文。then のpitchを際立たせ、余韻を含んだ喉の奥から出す声でone dayを続ける。

・「急」、little gorillarがgrowする場面だ。この繰り返されるgrowは、速度や間隔を変えたいが、あざとい感じはいけない。ベテランは、特に注意!ナレーターがサーカスの興行師のように、「さあさ、みなさん。このゴリラ、どんどん、どんどん、大きくなりますよ、さあご喝采!」なんて感じで言ったら、違和感を感じる。素直な無垢な驚き。「えっ、おっきくなって、さらにおっきくなって…ええええー、おっきくおっきくなって、うわっ、こんなに!」と読者と一緒に驚く。

・そして最後の一文。本書のテーマを考えてみよう。するとおのずと強調する語が浮かび上がる。浮かび上がったら、強調が他に分散しないように、強調する一語に気持ちを集中させて一気に読む。Everybody still loved him…余韻を残しておしまい。

『We Found a Hat』で絵本朗読をmodernizeする~リードアラウド研究会

第7回認定講師講座の課題書『Little Gorilla』は、古典的な20世紀の読み方でしっくりくる本だった。次回11月の第8回の課題書『We Found a Hat』は、たぶんそうはいかない。

21世紀らしい本なのだ。21世紀の申し子みたいな、キャップを後ろ前にして被って、いつでもジーンズにフード付きのスウェットを着ているような若い作家の作品である。

これまでの絵本を読んでくれる「おねえさん」「おばさん」「おばあちゃん」のイメージを消して、「21世紀読み」にチャレンジしたい。

作者の読みがこれ。

これを発表している意味を考える。1. 作者は「朗読家」ではないこと、読むプロではないことを認識しているので、手本として読んでいるのではない。2. 原作者として、この本の背後のイメージをみせている。3. 作者だが素人朗読者として頑張って表現しようとしているのが、ハードボイルド。4.「この線でプロのみなさん頑張って欲しい」と思っている

賢明な作者は「敵」を作らないために、直接的に本書の読み方について発言していないようだが、わたしは、このビデオは作者からのリクエストと解釈する。

ならば、リクエストに応えてみようじゃないの。

まず、空気から作ろう。音楽が手っ取り早い。

イメージミュージックはこれ。

かなり長い間(ま)、沈黙のまま目が語る場面、枯れた声(確かにこれは陸ガメの「声」っぽい)。砂漠や夕陽、澄んだ夜空、ああやっぱり舞台は西部だ。カメは口数が少なく声はキャンキャンしていない(みかけ上)。ポツポツ必要最小限的な言葉を言う。などの参考、イメージはこちら。

リードアラウドの朗読は、こうした「21世紀の絵本」、旧来の家族観や男女観、子ども観などから自由な発想の絵本にも対応できる読み方にしたい。

絵本リードアラウド認定講師講座第7回報告:その1~リードアラウド研究会

ストローを使ってしっかり発声練習後、先月の課題書『How the Grinch Stole Christmas?』の復習。9人がずらりと並び、次々リレーで朗読していく。わたしと先月いなかった3人が「聴衆」だ。

リードアラウドの朗読の目標、その1  【絵本の楽しさを伝える】を軽くクリアした!(なんだか面白そうな本だな)と思ってもらえそうなものだった。(本を朗読するのは楽しそうだな)とも思ってもらえるだろう。感心した。

「目標その1」がクリアできた訳:練習を各自よくしたため。その結果、読み間違いするのではという不安のない、ごまかしのない自信が感じられる読みで、表現する余裕があった。この余裕があればこそ、読む人は楽しく感じ、かつ聴衆に面白さを届けられる。

ここまででも実にめでたいが、ヒトは考える葦である!どうしたら、さらに良くなるのか考えてみたい。

【改善点1】ナレーションとGrinchの声の分離。

意識はしているのだろうが、自分が思っているよりはっきりさせないと、聴衆にはわかりづらい。分離の度合をもっとはっきりさせること。具体的にはGrinchの声を深くかつクリアに、前に押し出す。つまり、台詞を言うときに顔を上げ聴衆またはイメージした対話相手に向かって語るようにする。または遠くに向かって言う。すると顎が上がり、声が前に行く。舞台上でたとえるなら、会話部分は舞台の上に実際に立っているひとが言うが、ナレーション部分は声だけ、肉体を持たない声として聞こえるものだ。ナレーションと台詞の間に少しの間を置き、異空間を作るのも一手。この日に演習したpitchを言葉の出だしから変える方法も、前者と後者の存在感を変える方法になる。

【改善点いろいろ】あとは、以上の部分を改善したあとに、さらにもっと見えて来るだろうが、さしあたり気づいたことをいくつか挙げる。

盛り上がるところなど感情の起伏が少々弱めのひとは、もっと盛る。クリスマスやそれを祝うWhovilleの人たちへの嫌悪感は比較的よく出ていた。対して、人々の家でグッズをとっていく場面など「ウヒヒ感」がもう少し欲しいひとも。物の名前を挙げるところはクリアかつ速く、ピッチも感情も工夫して読みたい。滑舌を磨いて。

クリスマスがなくなったはずなのに、歌声がきこえてくるところの不思議さ。Grinchの心臓が大きくなってクリスマスを受け入れるところ。これらの場面でのナレーターの感情をもう少し表現したい。嬉しい、Grinchのためにも村人のためにも喜んでいる感じだ。

次回、第八回講座後、16:40すぎからグレードアップしたみなさんのGrinchを録画するつもり。練習およびサンタ帽をよろしく!

『絵本リードアラウド認定講師講座』受講者の感想〜リードアラウド研究会

『絵本リードアラウド認定講師講座』に、諸事情で一日だけ参加のAさんが、感想を寄せてくれました。

先日は、体験入学?ありがとうございました。

みなさん、そもそもの英語のレベルが高くて、復習でお話を読んでいたオープニングだけで十分楽しかったです。

(註:『How the Grinch Stole Christmas!』)


実際に読むのはとても難しく、発音やリズムなど感情豊かに読む以前のところでつっかかっていた程度なのですが、
そもそもの論がしっかりしていて分かりやすかったので日本語の絵本で試しても効果は絶大だろうと思いました。


3歳の娘がいるのですが、日本語がわかるようになってきてなかなか英語の絵本は読んでくれなくなってしまいました。そこで、今回で学んだリトルゴリラを読んだら、反応が全然違う!最後まで聞いてくれました(笑)

(註:『Little Gorilla』)


日本語でも絵本より、DVDやYouTubeを見たがる我が子にまた絵本に戻った来てもらえそうな気配です。母、頑張ります❗
ありがとうございました。