絵本リードアラウド認定講師講座第3回報告その2〜『Swimmy』reading comprehension

『Swimmy』は深読みを誘う絵本、これを課題にしたからには、指導者たちも深読みをしたい。講座でも、何層にも読み取れる内容解釈やテーマをディスカッションした。

指導者である私たち自身の、読解を深めることが、生徒への発問の質とわたしたちの朗読そのものの質に大きく関わる。自分が考えてもなかった解釈など、この日の講座に何か発見があったら嬉しい。

 

模擬指導は、前年度までは発問内容も台本のようにあらかじめ渡していたのを改め、今年度は発問の「種」だけまいて、そこからどういう切り口で、どう語りかけるかは、指導者の技量次第とした。それぞれ、磨きをかけて欲しい。

模擬指導では、字面(英文解釈)指導のための「小さい」発問と、内容やテーマについて、reading comprihensionに関わる「大きい」発問を、全員に担当ページで発してもらった。

「大きい」発問では、子どもに問うのに語彙まで大きく(抽象的)になってしまう傾向が見えた。

発問は簡単な言葉に「翻訳」すること。

発言が出にくい場合は特に、答えやすいYes/Noの質問からにする。

これらを、生徒の口を開かせるために心がけたい。

 

指導者が読解を深掘りすると(しすぎでも)、生徒たちは「ん?」と思いながらも、「先生がそれほど楽しんでいるのだから、面白い本なのかも」と感じて読む気になってくれることも多い。

 

さあ、リードアラウド講師のみなさん、これからも絵本を楽しんで、楽しさを子どもたちに伝播しましょう!

 

 

 

 

絵本リードアラウド認定講師講座第3回報告その1〜『Swimmy』の指導

5月のワークショップ終了!

課題書はかの有名な『Swimmy』だ。

英語指導者としての指導対象は、年齢的には小学校中学年以上、英語の力的には3年以上と考えるのが現実的だろう。

英語の難易度レクサイルでいえば、570Lとかなり上等な英語レベルだ。ネイティブなら2〜3年生でやっと自分で読んで意味がわかる程度か。

本書を非英語母語者に学ばせる、つまり音読(fluencyも高く)と読解もさせるのには、指導者の力量が問われる。

まずは、リードアラウドの手本になる読み方、表現力のレッスンをした。

 

本書ほどの語数、語彙、文の長さや難易度がある場合は、生徒にはシャドーイングで読み方を指導する。そこで指導者は、特別にfluencyを磨かないと効果的な指導ができない。

今回の表現レッスンは、「だら〜とただ正確に読むだけ」から「メリハリがあり、だれがどうした、といったポイントがわかる読み方」にするというものだった。

 

うーん。

時間が足りない。

なのに、重要な技術だ。

主部と述部の意識、そして主語と述語の強調があると、「なにがどうした」が、とても聞き取りやすくなる。

それからもうひとつ、「いいことなのか、悪いことなのか」を表現できると、話の展開が聞いてわかりやすい。

 

ところがこれが、自分で練習してきてもわかったが、英語の非母語者には難しい。もしかしたら、難しいと意識さえしていないかもしれない。まずは今回、意識をもってもらえただろうか。

意図していない語(特に冠詞や代名詞、接続詞など)に力が入って、それが重要語をぼやかす。その結果、あちこちに意図せず強調された単語があって、聞く人にはガヤガヤとした雑音になって、文の本筋がわからなくなる。

リエゾンがうまくない、という点もある。

滑舌の演習と同じく、身体に分からせる種類の技術なので、今回の演習はぜひ復習をしてもらいたい。

(つづく)

 

絵本で英語を教える〜英語教室向けカリキュラム講座

英語絵本を主な教材にして日本人の子どもに英語を教えてきて、ここ数年でそれなりにカリキュラムと呼べるものがかたまってきた。

そして、一番の変化は、このカリキュラムで学ぶ子どもたちの力がついてきたことである。

 

これまで数回、その時点でのカリキュラムの公開と解説をしてきたが、先日は最新版、

絵本でどう子どもたちに英語力をつけるか、

どんな考えでカリキュラムを作っているか、

そしてその最新版カリキュラム3年分の公開と、

指導の進み方を客観的に測るアセスメントの方法などを公開する講座を開いた。

この講座のためのレジュメをまとめながら、今更ながら力が湧いてきた…。

これまでの生徒のアセスメントの結果が示すように、英語圏の子どもにより近い英語の力を確実につけながら、面白いと思って続ける気になるーこんな英語の学び方、させてみてはいかがだろう。

先生方の参考になればと思う。

英語grammarでコツコツ土台作り〜キッズブックス英語スクール

スクールの小学生アドバンスクラス で、リードアラウドと並行して、Grammarの英語圏G3レベルを指導している。

前回はCapitalizationの章。そこで気づいたことがある。

わたしの記憶では、日本の中学高校ではあまり重要とされてなかったようで印象が薄いトピックなのだが、英語圏では、これ、G1から、学年が上がるごとに徐々に詳しくしながら、高校まで繰り返しコツコツといった感じでとりあげている。

英語圏のこうしたgrammarでのきちんとした指導のおかげだろう。さすがに、本や映画などのタイトルや、標語、広告、印刷物の見出しの書き方などで、大文字と小文字の使い方がきっちり正しく統一されているし、大学まで行った大人には「常識」になっている。

翻って日本で、近頃さかんに目にする公の英語での広告や表記など、ヘンなことが珍しくない。それだけでなく、英語圏の「文法」にそって正確に書いたものを、(英語が専門でない)編集や校正で直されることもある。

少なくともCapitalizationに関して、日本の英語での「普通」が、英語圏の普通になっていない気がする。

 

英語圏のワークブックでの丁寧な取り上げようから推測すると、基礎的で日本では軽んじられている感のあるcapitalizationでさえ、英語圏では、きっちり身につけるには小学生の1年生からずっと繰り返し学ぶことが必要と思われているようだ。

小学生から英語を学ぶことになった日本の子どもたち。せっかくの機会に、土台となる文法、そして簡単そうなcapitalizationも、少しずつでも継続してしっかり学んで欲しい。そうすれば、きっと古い世代の日本人よりも若いうちに、たぶん高校3年生になるまでに、かなりの英語の力をつけられる。

 

Girls & Boys, Be Ambitious!〜キッズブックス英語スクール

英語絵本のリードアラウドで英語力を総合的につけさせようと工夫を重ねているが、数年前から、英語歴3年以上の生徒には文法の知識も伝え始めた。

 

その成果かどうか、最近、英文を作る力およびその兆しをみる。

先日のこと。

Grammarのwork、ある一コマのイラストを見て、「Exclamation文(感嘆を表す文)を書きなさい」というもの。

イラストには、ボーイッシュな子ども(男女不明)に、大人の女性(?)が見立てた新しい上着を広げて見せている場面が描かれている。子どもは戸惑った表情をしている。

これにexclamation文のキャプションを英語でつけるという問題。難しいだろうと思う。

そんな予想していたら、それを覆す「できた」の声があっという間にあがった。

その生徒が書いた文が、これ…

「Wow! You is a girl!」

「is」にはひとまず目をつむり、この即興の「オチ」に座布団一枚!

「ありゃ、あんた女の子だったの!」、

多分男子だと思って男子の上着を買ってきたら、その子は意外にも女子だった!

というオチ。ちょっと失礼な文だけれど、そこは多めに見て、こんなことをすぐに英語で書けるのは素晴らしい。

 

こういう遊び心をもって、または間違えるかも、という危険を冒しても挙手して発表するという気概を持つ生徒に、心から拍手を送りたい。