昨今は家庭で、主に親が子どもに英語を教える、英語で一緒に話をする、など「おうち英語」が珍しくなくなってきた。
今日は、わたし自身の「ばあちゃん」としての「おうち英語」協力態勢(?)について。
現在、少々遠方に住んでいる3歳になったばかりの孫がいる。
そばにいないからと、「紺屋の白袴」そのまま、1歳半になるまで「英語絵本リードアラウド」をしたことがなかった。
1歳半のときに、幸い1ヶ月あまり「里帰り」したので、毎日会うことになって、やっと始めた。
ご想像通り、わが書棚には英語絵本がいっぱい。
「リードアラウド研究室」に入った研究動物のように、孫はあれこれ本を見せられ、「ラボ主任」であり「ばあちゃん」であるわたしにその反応を見られることになった。
何冊も読んだが、大成功だったのがこの2冊。
わたしが自分で選んでおきながら、ちょっと意外な感じがした。
しかし、改めてリードアラウドしてみて、1歳半にも惹かれる魅力が散りばめられている、なるほどなとよさを再認識した。
ボードブックで今でも手に入れやすいのが左の『Who Says That, Cat the Cat?』だが、これが一番のお気に入り。
何度も読んだ後、本棚に差しておいても、また見つけ出してくる。
ある本を好きになるには、その本が持つ魅力のツボにはまったからだろう。
本書は、いろいろな動物を訪ねて周り、それぞれの鳴き声を聞かせてもらうという筋だが、こんなツボがある:
ツボ1. いろいろなペットや農場でよく知られた動物がでてくる
ツボ2. マンガ化されてアウトラインや色がはっきりした絵である
ツボ3. 会話で展開される。鳴き声があがるところで、リードアラウドの得意とする読み方、「リアル」な表現が生かされる
ツボ4. 読者(子ども)に問いかけ、答えを考えさせる
ツボ5. 「?」で一時止まって、つぎに一種のどんでん返しがある
と、実に「なるほど」というツボを押さえた本なのである。
すっかりこの本にはまった孫は、ほとんど1日一回、「ばあちゃん」の顔を見るとこの本を持って現れるようになった。
そして最後の「どんでん返し」になると、描かれたとおりに実演をしてくれるのである。
追加のツボ6。
作者は、読者となる年頃の子どもの愛らしさを、よく心得ている。たぶんかなりの子どもたちが、我が孫同様に、大人がとろけてしまう子どもらしい仕草を、最後のシーンで家人にすることを想定しているのだろう。
このリードアラウド洗礼の1ヶ月後、ふたたび離れ離れになった孫だったが、2歳になって、やっと「リモートがあるじゃないか」と気づいたわたしと、リモートで
「Book time!」
を始めた。
そしたらある日、カメラの向こうで何やら探し回って、ある本を手に画面に寄ってきた。
それは、なんと、持ち帰った『The Cat the Cat 』……。
という経験を踏まえ、「おうち英語」実践中のみなさんへ。
「おうち英語」に関わるのは、お母さんが多いが、じいちゃんやばあちゃんも、「extended 」おうちのひと、おうち英語の要員にしてしまおう。
意外にも、「昔取った杵柄」とか言って、英語絵本を読んでくれるのではないかと思う(みんな遠慮していたりする)。
もし腰が重そうなら、その主な原因はリモートなどの手続きだったりするので、セッティングを手伝って。
じいちゃん、ばあちゃんに、「おうち英語」の力強い一翼を担ってもらおう。
https://readaloud.jp/readaloud/wp-admin/post.php?post=14283&action=edit