不条理劇のような絵本『The Rock from the Sky』は、5つの話に分かれていて、ページ数も96と分厚い。
というわけで、ワークショップも2回にわけ、初回の今回は主に分析、読解から指導者自身の表現力磨きを、そして次回はそれぞれ指導計画を作り、それにそって模擬指導をして指導力を磨くものにした。
聞き手に、それも主に子どもを対象に、空から巨大な岩(たぶん地球の外からの隕石)が落ちてきつつあり、地球外生物のようなものが地上で破壊行為を始めるといった不条理な状況や、登場人物(カメとアルマジロ)それぞれのユニークな性格、そして各話で進行するよく説明できない出来事などを、飽きさせず面白く語るには、こちらがかなり読み込んでおく必要がある。
ディスカッションで、分析と読解を深めていく。
不条理な話である。「正解」はないだろう。
でも考える時間を持つことが、表現につながる。
何も考えないでいると、大人になった人間のさがか、これまでの型どおりに片付けようとしてしまう。
「正解を習う」ことに慣らされている日本育ちのわたしたちには、思考を深めるためのディスカッションの時間を、
もしかして、ディスカッションを「時間の浪費」と考えている節もあるかもしれない。
この日のディスカッション、どうみなさんに効いただろうか。
ワークショップの最後に、みなさんがもう一度、リードアラウド。
ぜんぜん違った。
登場動物の存在感が増し、そこにいるような感じがところどころに見えてきた。
ニュアンスがあって、おかしさがこみあげるところもあった。
さあ、その調子だ。
次回のワークショップに期待できるかな。