スクールでは年に二回、発表会をしている。
4月からリードアラウドしてきた絵本は、棚にしまいっぱなしにするにはもったいない。
それに絵本は何度も音読して、自分で読めるようになると、聞くだけと違って、口にのせた「音」での面白みや、読解力がつくことで「オチ」などのユーモアがわかったりする。
あやふやだった部分は、繰り返し読むことでより鮮明に見えてくる。英語の「解像度」が上がるのだ。
そして、英語を人前で読む、表現するという経験である。これは、英語でのコミュニケーションの自信につながり、ちょっとやそっとでは消えない今後の強みになる。
さてさて、今期の準備について。
特に小学生の親子クラスの生徒は、そろそろ「観客」を意識しよう。
緊張せよというのではない。
ただ闇雲に読まず、お客様をentertain する意識を持とうというのだ。
「聞かせる」「聞いていただく」ために、舞台に立つ。この意識を持とう。
そのためには、
まずは、一番遠いところに座っている人にも聞こえる声を出す。
間違ってもいいから、はっきりした声を出す。
(間違えたら言い直せばいい。そのために先生がいる)
「いい加減でいい」というリラックスではない、「もう読める」と思うことからくるリラックスを目指そう。
次は、観客に「ウケ」てみよう。
言い換えれば、その本のツボ、自分のリードアラウドのツボを表現して、観客を楽しませる。
「ここですよ!」とわかるように一息置いてから、観客の顔を見る。
そして、より大きな声や感情を出して読む。
とりあえず講師が指導をするから、まず生徒はそれをこなす。
頭で分かってから表現する、という方法もあるが、表現を学んでから分かる方法もある。
こうして読解や解釈が肉体化すると、強い。そして子どもは特に、その記憶を長く持ち続ける。