文明の利器、ネットを使ってのオンラインのリードアラウドのレッスン。
できるもんである。
先日は鹿児島の方とつながった。
「(リードアラウド認定講師)講座に出たいのですが、子どももいて、おまけに鹿児島なので」
と、オンラインでのレッスンに初挑戦だった。
個人教授で密度が濃いとはいえ、60分。
この絵本1冊
初対面の受講者に気持ちの解放を促し、指導法と朗読法をするりと伝授できるか。
何度もやってきたが、それでも毎回、少々の緊張がある。
60分のレッスンを「有効だ」と感じてもらえるだろうか…。
レッスンの「効果」を確認するのによく使う手は、「BEFORE/AFTER」
—レッスン前と後の朗読を比べることだ。
「比べる」ことで、自分の朗読を客観的に聞く耳ができ始める。
そして、具体的に朗読のどこがどうよくなったかの、わたしの指摘がわかってもらいやすくなる。
自分ではかなり流暢に英語が読めても、英語のよくわからない子どもにも話が見えてくるような、表現豊かな英語絵本の読み方ができる人はまだまだ少ない。
1回のレッスンにしてはかなりのよい変化が受講者に見られる、と自負はしているが、1回でできることと、できないことはある。
できるのは「気づくこと」。
言ってみれば、わたしの一番の仕事は、この気づいてもらうことかもしれない。
それから、
いくつか身体的な訓練が必要な技術や心の習得、それは1回でマスターは難しい。
たとえば、感情を言葉に乗せることなど。
身体に覚えさせなければならないので、なかなか時間がかかるものだ。
でも、1回のレッスンで、そういった表現に必要な身体の使い方をして、そのパルスのようなものが身体を「かすった」記憶は残る。
この記憶は貴重だ。
願わくは、2回、3回と忘れる前に受講して、徐々に深い記憶に刻んでいけるといい。