「表現読み」という朗読法の指導者、渡辺知明さんがツイッターで、朗読する本選びについて、こんなことを書いていらした。
作品選びも朗読の実力の内なのである。
選んだ作品から読み手の朗読観が分かる。声で表現するたびに奥行きが発見できる作品か一度読めばよいという作品か。
ことばの背後に感情や心情のある作品と情報のみの新聞記事のような作品とのちがいである。
だから選択作品で読み手の実力も見当がつけられるのだ。
リードアラウドで、わたしも同じことを思っていた。
選書している自分が実力があるといいたいのではない。
いいたいのは;
指導者に、
子どもたちに、選書を提示した時点から、
リードアラウドの伝授が始まっている、
ということ。
何度も読むことになる本に内容がなかったり、一度読めばもうよいと思う作品だと、それは、読み手にも聞き手にも不幸なこと。
読み方は深まらず、
聞いてもおもしろくない。
絵本のなかにも、たくさんそのような作品がある。
わが子や孫に読む本なら、いいだろう。
でもリードアラウドはプロの仕事だ。
何度も読み、奥行きを表現したい。
それに値する本を選びたい。
また、奥行きのある表現を聞いてもらって、聞き手も幸せになれる本を選びたい。
ということで、
現在、新年度のもろもろの選書で呻吟中。