待っていました!
本年度から「絵本リードアラウド認定講座」と名を変えた、指導者向けのワークショップが開講。
その第1回を終えた。
課題書は、『Bear & Hare Go Fishing』。
本年度は、各自がそれぞれのステージにそって目標を立てやすく、「リードアラウド認定講師基準表」を作ってみた。
新人はまずはI.「Reader」の基準を、
2年目の参加者はII.「Associate Instructor」、
3年目からはIII.「Instructor」を、
「ベテラン」と呼んでいる5年目以上のみなさんは、指導者の指導を目指すIV.「Master Instructor」の基準をクリアすることを目標にしていただく。
同じ『Bear & Hare Go Fishing』でも、これらのステージの違いで取り組みが変わってくる。
表現力の部分で、本年度新たに加えた「語り口」という要素がある。
この要素について言えば、本書は、まずはオーソドックスな語り口「物語口調」をマスターしたい。
さて、参加者が各自で自習してきた朗読はどうだろう?
いつもの楽しみ、聞かせてもらった。
共通することがひとつあった。
それは、口調について。
口調を意識していないか、意識し切っていない。
それは予想していたこと。
本の分析の時間に、考えてもらう時間を設けた。
人間は凄い。
考えてみるだけで、変わるから凄い。
考えることで意識が生じて、それだけでも表現がくっきりしてくるのだ。
この日もそうだった。
もうひとつ、朗読する声の柔軟性(Vocal Flexibilities)の演習もあった。
そこでは、語り手と観客の距離のイメージの差
(耳元で語っているつもり、から小劇場の舞台で語っているつもりまで)でどう読み違えるかを練習した。
口調の違いを生む要素のひとつだ。
課題書で、BearとHareについて語っているのはナレーターだが、そのナレーターはどこでどのくらいの人数に語っているつもりで読むのか。
これも意識の持ちようで、かなり違いを出せる。
このせりふを言う(読む)自分は誰で、どこから、誰を見て、誰に言っているのか。
これらを身体的にひとりひとりが身につけるまでの演習時間は、ワークショップ内で割けないが(宿題!)、意識の持ちようでかなり変わる、ということがわかった!
それは、ワークショップ最後、朗読の仕上げにちゃんと表れていた…。
13:30から始め、多くの情報が入れられた後、16:20ごろだ。
疲れもあるし、自習時間もなく、ぶっつけ本番…。
生煮えや混乱もある朗読だが、口調だけとっても表現が立体的になっている!
そして大きくなった。(立体的に、または大きくなるその一歩手前の場合もあるが、それぞれの最初の朗読と比べて相対的により深く、大きくなったのは確か)
めでたし、めでたし。
1ヶ月後の朗読、「三度目の正直」というか三度目の本気に期待が高まる。
P.S.
ステージがまだI. II.のみなさん。
まずは声です。
特に新人は、姿勢、呼吸、発声。
ワークショップでは、つややかな声が出るベテランもいるので、発声ではしょってしまいそう。
でも、ベテランでも発声は、いつも必要な訓練なので、これからもしっかりやっていきます。
(ベテランが発声指導をするような場面も作ります。ベテラン、覚悟を!)