Unfortunately, 『Fortunately』をご一緒できないみなさんへ~指導者向けリードアラウド・ワークショップ

『Fortunately』を使ってのワークショップだが、いろいろ重なって欠席者が続出の回になる予定。
Fortunately

せっかくの本である。
この本の醍醐味の一部を分かち合いたいと思う。

これまで指導者としての「表現豊かな朗読」(同時に、生徒たちに求める朗読レベル)の技術として、Vocal Variable Controlを毎回、項目を分けて練習してきた。

本書の朗読に特に効果的と思うvariablesの項目のひとつがpitch、声の高低だ。
light, medium, dark voiceを使い分ける練習を、今回は予定した。

Pitchに加えて、上級者は、qualityも追求する。

本文は、fortunatelyとunfortunatelyの語が、幸運な展開と不運な展開とともに交互に繰り返される。

年少者の場合は、明るい・暗いの2種で読み分けられるだけで十分とすることもあるが、小学校中学年以上では飽きられてしまう。

同じfortunatelyでも、unfortunatelyでもニュアンスがいろいろだ。
そこで、qualityのコントロール。 

そこを生徒にも指導することで、emotionsを言葉に乗せて、英語の体得へと導ける。

本書の作者は、マルチな才能のひと、Remy Charlip。
ダンサー、振り付け師、演劇者としても有名だった。
ダンスや振り付けも考えての絵本ではないと思うが、本書には演劇性は確かに織り込まれている。

本人による本書の朗読はみつからなかったが、他のパフォーマンスを見て、その言葉(台詞)の優れた演劇性を確認した。

「たかが絵本」だが、「されど絵本」。
たった二つの相対する語、fortunatelyとunfortunatelyをどこまで読み分けて、単純で荒唐無稽な物語を、子どもたちに面白く聞かせられるか。
面白く指導できるか。

真剣に向かい合うのも、実に人間ならではのことで、また楽し。

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