5時間半で3冊の絵本朗読を学ぶワークショップという初めての試みが終わった。
ひとことで感想を表せば「充実」。
3冊もの絵本をいっぺんに、ほぼぶっとうしで、参加者自身に身体を使って学んでもらった。
企画した時点では「もしかしたら蛮行?」とも思った。
だが、結果は
NO! It wasn't.
意義ある結果が出せたと思う。
参加者の熱意のスタート地点が違うのかもしれない。
なにしろ、この広い世の中からこのワークショップを探し出し、「どんなものか、よく分からなかったけど」(参加者談)申し込んだのだ。
「はじめに」「目的確認」「ボイストレーニング」とアジェンダが進み、1冊目のテキスト『David Goes to School』の解釈が始まるあたりから、参加者の熱気がうねり始めた。
最初にグループに分かれてやってもらった朗読と、全員で解釈し終わったあとの朗読では、くっきり違ってくる。
学んだことが、ぐんぐん朗読に反映するのが凄い。
何人もの登場人物の読み分けに挑戦した、『Cat the Cat, Who Is That?』でも然り。
楽しい笑い声も響いた。
「わたしがわたしでなくなった」と感想をもらす参加者も。
そして3冊目の『How Do Dinosaurs Say Good Night? 』では、疲れが見えるどころか、3冊やってきた上達が見えた。
圧巻だった。
ワークショップが参加者の(朗読に必要な)表現を発露するきっかけになった、と実感した時間だった。
今回のワークショップは、ひだのあるプリーツスカートのアイロン掛けの方法を学ぶようなものかも。
ワークショップのあとしばらくは、スカートにちゃんと「ひだ」が付いている。
でも日が経つと、だんだん「ひだ」が取れる。
そこで、自分でアイロン掛けをしてみるが、ちょっと曲がってしまいうまくできない……。
ワークショップ後の学び方を、この例えで考えてみる。
○頻繁にアイロンを掛ける=ワークショップで学んだ方法を思い出し、朗読の練習をする
○スカートをはく=実際に朗読して誰かに聴いてもらう
○ほかのスカートのアイロン掛けも学ぶ=再びワークショップに参加して、いろいろなパターンを学ぶ(秋・冬・春・夏でテキストが変わります)
こうして、ワークショップで色んな本の朗読を学んでいくうちに、いくつかのスタイルが見え始め、次第に自習力も身に付いていく。
つど、自主的に練習を重ねて行けば、アイロン掛けに必要な「腕力」、つまり声の張りが出てくる。
次回の「英語絵本朗読ワークショップ2013冬」は、2013年2月3日(日)開催予定。
また、朗読方法と指導法が学べる「絵本リードアラウド・ワークショップ2013」は、2013年3月から2014年1月まで1回程度、全10回(通年参加)の予定(概要は近日発表)。
『David Goes to School』
『Cat the Cat, Who Is That?』
『How Do Dinosaurs Say Good Night?』