2022年度小学生クラス学習素材その1〜キッズブックス英語スクール

2022年度キッズブックス英語スクールが始まります。

本スクールはできるだけ、第二言語習得論(学)で分かってきた、母語ではない第二言語の、年齢相応の学び方を取り入れるよう努力しています。

中でも、シャドーイングという方法は、子どもから大人のクラスでも常に使っています。

 

これは、シャドー(影)のように、手本の音声をどんどん追いかけるように、声に出して言って行く練習です。

何とおりかやり方がありますが、子どもの場合は文字と音声の一致もさせたいので、耳で聴きながら、文字を指で追わせつつ、声に出して読ませています。

シャドーイングは、英語学習に必要なインプット(聞く)とアウトプット(言う、読む)を同時に鍛錬できるうえ、「認知を超えた上位の認知(メタ認知)」、つまり自分が学習している状態をその場で第三者的に認知する(自分をモニターする)ことができることから、学習効果があることが科学的に示されています。

 

あるとき、スクールでわたしたちが指導した起伏ある表現があって、おまけに子どもらしい生き生きとした表現も加わった、ほぼ満点のリードアラウドを披露してくれた生徒がいました。本人の潜在能力や実力もありますが、素材として渡ししていた音源で、シャドーイング練習をしたということも聞き、その効果を再認識しました。

 

以前はCD付きの絵本を探して、利用していましたが、昨今は出版社がCD付きをあまり作らなくなってしまいました。

そこで、シャドーイングの練習ができるように、新年度はYouTubeにあがっている、officialの音源か、許諾を受けている団体のもので、かつわたしの耳で「これなら」と確認したもの(これがなかなか、ない)、または「門外不出」の私家版などでご紹介します。

 

さしあたり、以下の3本。今回『The Rock From the Sky』はpart1です。

 

  1. David Goes to School
  2. Alligators All Around  
  3. The Rock From the Sky part 1

     

英語の「語彙問題(problems)」〜キッズブックス英語スクール

「英語で書かれたものをなんとか理解するためには、そこに使われている言葉の95%以上を知っている必要がある」ということが、学術的に言われている。

そして、既知の事実として、「読解力は語彙力との相関が高い」ことが知られている。

 

それでは、わたしたち日本人が学校の英語の教科書で、どのくらい語彙を学んでいるのだろうか。

以下に示されている。

 

学習指導要領に基づく英語教科書で学習する語数

  • 出典:「旧学習指導要領」(文部科学省) (http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/cs/index.htm) 各回「学習指導要領」より加工

     

     

    2021年現在は、一番下の段に該当する。

    今の小学5、6年生が、まじめに小学校、中学校、高校でそれぞれ教科書の語彙をすべて学ぶと、4,000から5,000語の語彙を持つ。                                                                            これでやっと、1951年の高度な教科書を選択した当時のエリート日本人高校卒業生と互角になる。しかし、アメリカの調査では、なんと、もっとも典型的な5歳児(!)が10,000語を知っていると言うから、エリート高校生も語彙数で言えば5歳児の半分でしかない。

   

   10歳児なら少なくとも20,000語の語彙があり、日本では大学院に進む人がやっと累積語彙数8,000語になる

   というから、歴然とした差だ。

   わたしが、最初にアメリカに行って、郊外の家にホームステイしたときに、いろいろわからない言葉があっ  て「それってどういうこと?」と近所の子ども(1年生くらい)に尋ねると、真顔で「おねえちゃんなのに、そんなこと知らないの?」と驚かれたのを思い出す。

知らない言葉だらけだった。

 

「語彙問題」、わたしが初めてアメリカへ行ったときからずっと抱え、あの手この手でそれなりに、一歩一歩取り組んできた問題を、今、改めて、指導者として考えていこうと思う。

アセスメントでわかる英語指導の塩梅:小学生クラスの場合〜キッズブックス英語スクール

これまでの経験で言うと、英語学習歴ほぼゼロの状態から、スクールの「親子クラス」で順調に学んでいくと、3年目ごろには、英語圏のG1程度の文が初見でも「読めてくる」。「読めてくる」というのは、文章を音声にできるという意味だ。

この3年目の生徒ほぼみんなに共通して、アセスメントであぶり出されてくる現象がある。英語母語者の場合は、G1の実年齢の6〜7歳によくみられる。それは、読み下しの上手さと、読解の浅さのギャップだ。読解は、浅いというより、からっぽに近いことも少なくない。かなりスラスラ読めるのに、なにが書いてあるかさっぱりわかっていない。

これは、英語圏ではかなり前から問題になっていたが、日本では小学校英語などで英語学習の低年齢化が進んできた、せいぜいここ10年くらいに見えてきたことだろう。もしかしたら、まだ問題として気づいていない英語の先生もいるかもしれない。

スクールでは、アセスメントのおかげで、この不思議な現象が問題化していた。でも、近頃はその現象への対処も、だんだんわかってきて、落ち着いていられるようになった。「小学生アドバンスクラス」に進級するまでには、ほぼ解決。あとはどれだけ、英語圏の同年齢のレベルに近づけるかという問題になる。

その対処方法について、ここでふれない。なにしろ英語の指導では、いつも生徒の進歩の診断が大切にして、要所要所で指導の修正や補強が求められることを、身にしみて感じている。

2021年前期リーディングアセスメント終了:その2〜キッズブックス英語スクール

英語圏G4レベルでアセスメントをした、英語学習歴4年以上の生徒たちが、順調に伸びているには、わけがある?

 

多分、その秘訣は指導に取り入れている、シャドーイングではないかと思う。

第二言語習得論でも、その効果がいわれているものだ。

レッスンでは毎回、Lexil(英文の難易度の指標、0Lから1000L以上まである。『ハリーポッター』シリーズが800〜900L程度)が300~500Lの本を、指導者の生声または録音の声の後について読ませている。

短いものであれば1冊、チャプターブック(いくつかの章に別れた読み物)なら1章程度を生徒は読む。

 

完全な形のシャドーイングは文字を見ないでやるが、わが生徒の場合は、まだ本を手に、手本のすぐ後について声に出して読む、シャドーイングの初級スタイル。

 

それでも最初のうちはたどたどしく「シャドー」になりきれず、ときどき待ってあげないとついてこられなかったが、近頃では、本人たちも「動く歩道」に乗って歩く気分のように、すいすい。スピード感を楽しんでいるようにも聞こえ、とても頼もしい。

 

こうして気づけば、ひとりで読ませても、読み飛ばしが多かった生徒はそれが激減し、抑揚なしで「お経のよう」と言われた生徒からは棒読みが消えていた……。

 

素晴らしいおまけは、知らない語彙にヒントをあげれば、どんなことが書いてあったか、それなりに大意もとれるようになったこと。

 

リードアラウドで目指す、fluent reading(読解をともなう表現ある読み)には、シャドーイングが効く!

このことを、はっきり意識できたのも、定期的なアセスメントをしているおかげだと思う。

2021年前期リーディングアセスメント終了:その1〜キッズブックス英語スクール

年二回、実施しているリーディングアセスメント。今年度の第一回目の採点と親御さん向けのコメントをつける作業が終わった。

最初に忘れてはならないのは、そもそも、英語圏向けのアセスメントが使えるというだけで、スクール生のreading力は、素晴らしいということ。たとえばG1(1年生)用のpassage。

I love my mother. She is very nice.  She loves me, too.  My mother is tall.〜

といった調子の136語の文章で、日本の中学1年の2学期程度のレベルかもしれない。このG1レベルで評価するのは、わがスクールでは、だいたい2年ほど学んだ生徒。いまスクールに通っている小学校3年生から6年生の生徒は、もっと上のG2からG4レベルで、英語学習歴が3年以上になる。

アセスメントで評価するのは、「Word recognition accuracy(どれだけ言葉を正確に認識できるか)」「Fluency-Automaticity(どれだけすらすら言葉を読み下せるか。一分間に正しく読み下せる単語数で測る)」「多面的に測るFluency Scale」「読解」などの指標だ。普段のレッスンで、「よく読めるようになったな」「意味がよくわかっているな」と感じていたことが、アセスメントによって、ある程度、客観的な数値であぶり出さる。生徒の成長を確認できることがありがたく、また今後の指導を考えるもとになる。

まず、G4レベルの生徒たち。だいたい小学校高学年だ。G4レベルの文章は、G3に比べ密で長く、語彙が難しくなっている。放っておくと、ただ単調な棒読みになり、読む速度(ペース)が遅くなる傾向がある。加えて、わからない単語が増えるので、投げやりになりがちだが……。

ふうーっ、よかった。生徒たちのペースが上がり、フレージングはかなり自然で、イントネーションもそれなりについている! 読み急いで誤読が多い傾向があった生徒は、余裕が出たのか、激減といえるくらい誤読が減った。棒読みになりがちだった生徒も、すっかり足を洗い(?)、フレージングの意識が芽生え、抑揚もときにかっこよく、かなりいいペースで読むことができた。

なんとも嬉しいこと。ここ一年の「秘策」が効いたのか。(つづく)

キッズブックス英語スクール体験レッスン