何度も読んだ『The Happy Egg』で新たな発見〜リードアラウド研究会

長年のリードアラウドで、それぞれ差はあるけれど一冊の絵本を、練習やレッスンで何度も何度も読んでいる。

それでも、あるとき急に、絵本の新たな解釈が湧き上がることがある。

先日、久しぶりに『The Happy Egg』『大人英語セミナー』のレッスンで読んだときも、そんな体験をした。

 

『The Happy Egg』は、本文がシンプルで、多くを語っていないため、特に解釈が難しい本だ。

以前から疑問に思いながら、質問が出ないのをいいことに、そのまま思考停止していたことがあった。

登場する白と青のトリについてだ。

絵本の内容を一言でいうと、白いトリが青いタマゴを温め、(青い)ヒナがかえるという話になる。

疑問は、「なぜ白いトリが温めた卵から、青いトリが孵化するのか」「自分のタマゴでないのに、温めてあげた?」ということだ。

 

いやー、疑問のままにしておいたのが恥ずかしくなる。

これ、自然界に実際にある、托卵という現象だろう。

トリが違う種のトリに自分の卵を託す。託されたトリは、ちゃんと温め孵化させるという自然界の不思議だ。

 

白いトリは飛べないが、青い卵から孵ったトリ(ムクドリ?)は空を飛べる。

白いトリは、何日も座って卵を温めかえったヒナが飛べるようになると一緒に喜ぶ。

作者は、自分ではなく他者のための行動、利己主義ではない行動をとることで、他者だけでなく自分も幸せになるという大きなテーマを描いている。

It could someday sit on other happy egg.

という最後の文を、幸せが繋がっていくと解釈できれば、この一文の読み方や表現方法が変わるだろう。

絵本のリードアラウド、飽きることがないなあ。

 

The Happy Egg

 

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