2022年度第3回目の『絵本リードアラウド認定講師講座 2022』の課題書は、英語圏で絶大な人気の絵本『The Gruffalo』だった。
Gruffalo?
Yes, Gruffalo.
みなさんには馴染みが薄いかもしれないが、英語絵本の中では「子ども支持率が高い系」だ。
お父さんお母さんが選ぶメルヘンチック(「お花畑系」?)な本が物足りなくなる、5歳から小学生低学年あたりの活発な子どもの興味を大いに引いてくれる。
英語教師には、ちょっとした救世主的な一冊。
認定講師講座に集まった先生たちが、これに挑戦した。
故事成語「虎の威を借る狐」を基に、虎をGruffalo、狐をmouseに据えた物語だ。
mouseを世渡り上手な利口者と肯定的に捉えるのも、権力者の力を頼みに威張る小者と否定的に捉えるのも自由。
しかし……この日の参加者によるmouseは、なんにせよキャラクターが薄い!
いったい何者なのか!
登場人物の肉付けが「薄い」のには、パターンがみられた。
- 型で演じている(自身の考えるのステレオタイプのひとつに当てはめているだけで、登場人物としての肉付けがされていない)。ベテラン先生に多い。聞き手に、よくある型と認識され、すぐに飽きる。興味が湧かず、長続きしない。
- 声色を使っているだけ(声を変えただけで表現がない)。「変声」で子どもの注意を引いても、表現が伴わなければ、すぐに飽きられる。
- 違和感(声や口調からにじむキャラクターが、物語と合っていない感じ)ありあり。深く読解していないのかもしれない。子どもたちの読解を混乱させる。
- 掘り下げ、強調、練習が足りない(方向性はよい)。
さあて、みなさん。自分はどうだったか。当てはまるパターンはないか。録音を聞いてみること。
次回のプレゼンテーションを楽しみにしている。
参考映像: