本講座の2本柱、表現方法と指導方法。
その指導方法だが、今回は特に難しさを感じる「発問」に注力した。
おそらく指導者自身が今、子ども時代の頭に「同期化」できれば、発問なんて簡単なことだろう。子どもの頭の中は「はてなマーク」だらけのはずだから。
しかし、大人、それも指導者としては、テーマや、作者が意図していること、構成や背景など分析のうえでの質問にしたい。その分析にのっとった、読解や英語の指導、情操につながる質問だ。
これまでの台本のような、「すべき発問」を書いた授業計画も作らないわけではないが、それをなぞるだけの講座にはしたくない。
リードアラウド指導者として自立した、台本なしでそれらしく授業を進められるような演習を、と最近は思う。
というわけで、「主人公がどういうひとか尋ねる」などと記して、あとはみなさんには模擬授業中にその場で、生徒向け口語での発問にしてもらう。
ここで生徒たちにも「主人公はどういう人ですか」と尋ねないこと。
くだく。「主人公の名前は?」「仕事は?」「普通の売り方をする行商人?」「性格は?」「どこで性格がわかる?」「お金持ち?」…
のように、答えやすく、また本文と照らしやすくしていってもらった。
答えにくいものや答えがないもの、問題の意図がわからないもの、も出る。それには、その場でツッコミを入れて修正していった。
授業は生きものだから、結局はライブでやっていくのが一番かな、と思うこのごろである。