どうすれば、みんながそう時間をかけずに、表現上手になれるか。
カルチャーセンターは、理想的な「試験場」だ。
参加者がつぶぞろい、皆さんやる気がある。
また、英語の朗読は初めてで、そんなに読み方にクセがない。
先日は、いくつか準備した演習がぴったりで、誰の耳にもわかるほどの効果が。
pitch(声の高低)演習。
Low, Middle, Highの3種の声のpitchを、L, M, Hと譜面のように本文の語句の下にふったプリントを用意した。
ある程度滑らかに読めるようになってから、こうしてpitchを変えることをはっきり意識すると、ぼんやりだった音の高低差がはっきりし、語句に変化がつき、イメージで言えば朗読が「キラキラ」してくる。
印字されたpitchの指示を見ながら読むことは、喉に自分のL, M, Hはここだ、と意識させるような作業なのだろう。
上がるところまではっきり上がり、下がるところまで、はっきり下がる。
メリハリもつく。
そしてpitchの違いに伴って、感情の違いも言葉に乗ってきやすくなり、表現が深まる。
これを「譜面」なしで、できるようにするには読み込むこと。
あとは練習だ。
「聞いていて楽しくなる朗読になりました」
「いろいろ違う表現が出て、朗読が生き生きしていました」
「聞いていて飽きない朗読です」
など、互いの講評でも上達が確認できたようだ。