リードアラウドで英語を学んで6年余の中学3年生。
英検2級を甘く見て(?)、準備期間ほんの2週間程度、つまりは「実力」で受験したところ、案の定の「不合格」通知。
でもその「不合格」の内容が、悪くなかった。
すれすれの不合格。
それは、本人への戒めのためにもよかった。
結果を無造作にわたしに見せながら、その中学生が言った。
「いっしょに不合格になったともだちに、『キモい』って言われた」
「?」、わからない。
「リスニングの点が、異常にいいから」
ということらしい。へえ、それキモいか。
「リスニングのテストは、ふつうに何言っているのかわかるし」
今風に、ちょっと自慢げ。
わたしたちリードアラウド指導者も、いっしょにちょっと自慢げに
「ほほう」
そんな中学生に少々戒めの言葉を言っておいた。
英検2級程度の語彙、熟語は、「ふつうに」は身につかないと。
こういう標準テストでは、求められる語彙熟語だけは特別に勉強しないと、いい点数はとれない。
たとえばSATを受けるネイティブでも、「ふつうに」は身につかない。ちゃんと暗記したり、語源を学んだりするものだ。
リードアラウドがここで「キモい」くらい貢献したのは、リスニングだった。
「ふつうに」できるようになるようだ。
ネイティブ的に自然な速度や抑揚、言葉のこなれ具合、そして表現の聞き取りなど、確かにリードアラウドのレッスンでは日常的にやっているが、その実利的効果が、ひとまず日本の英語学習でいう「リスニング力」に出るらしい。