朝日カルチャーセンターで「声に出して読む英語絵本」という講座を担当している。
このところ、受講生の朗読が、回を追って上達しているのを実感する。
先日は『Fortunately』の仕上げ。
この日、特に注力したのは、絵本リードアラウド認定講師講座でも演習を続けている「Characterization(キャラクター造型)」。
即効を狙って、具体的にしたのが功を奏したかも?
本書の語り手であるナレーターのキャラクターを3パターン用意した。
- ユーモラス:
「こんなことありえないよね」と聴衆に共感を求めながら、「でも面白い展開でしょ?」と悪ノリして楽しませるコメディアン風キャラ - 達観:
人生を知る哲学者風で、高いところから事象を見ているキャラ - シリアス:
心配性の母のようなステレオタイプ。本気で心配し、喜ぶ。息子のことが誇らしい。近視眼的な愛が溢れるキャラ
この3パターンをみんなで練習し、調整後、
ひとりひとり、どのキャラクターのナレーターかを決めて読んでもらった。
驚き!
単調さや、行き所のない、わけがわからない情感が消えて、すっかり語りになったではないか。
fortunatelyなことと、unfortunatelyなことが次々起こる物語の展開を、面白く、そして興味深く聴衆に語りかけ、飽きさせない。
みなさんの表情も、晴れやか。
「楽しくなっちゃいました」
「いろいろ、見えていなかったものが見えてきました」
嬉しくなる感想をいただいた。