以下は、何度目かの広島でのリードアラウドを終えたH先生の報告。
使った絵本は『David Goes to School』。
★★★★★★★
常連も増えてきて、4つの約束を覚えてくれている方もおり、序盤はスムーズに進められるようになってきた。
まず、本番に入る前にデイビッドシリーズ第1弾の”No David “をさらりと読み、デイビッドの印象をつけさせる。
とてもいいアイディア!
今回のウォームアップはシアターゲームのenergy circle。
テキストで一番沢山出てくる単語”David”を、はじめは小さな声から徐々に大きくしていって最後は最大級の声で出す。順番に1人ずつ、は難しかったので、親子ではじめはしゃがんで、最後は立ち上がってジャンプ!とからだの高さと連動させてだんだんと声を大きくしていった。
オリジナルのやり方になってしまったがずいぶんと楽しんでもらい、つかみはok!という感じ。
しゃがんでから立つなど、体を使ってのenergy circleはとても効果的。
特に幼児は体を動かす時間が、必須。
いよいよリードアラウドスタート。
(うちの子も含め)リアルデイビッドが動き回ってる中、進行していくのはなかなか至難の業。sit down!やpay attention!が実際に飛び交うような状況。
今のこの状態だね〜、とジョークを交えながら進めていく。
幼児がいるときは、このくらいの気楽さがないと、先生がまいってしまう。
実際に本文のせりふ「Sit down!」とかが使えて、この本は幼児にもいいことが判明!
絵が説明してくれている場面が多いので、説明はこどもがguessしにくそうな箇所だけにするよう心がけた。
説明はいつも最低限に。
子どもは「説明」と思うと、大人の言葉を頭に入れなくなる。
説明を質問、クイズに変えるといい。
大島先生から一番の楽しみ所、と言われたRecess is over!だが、場所の関係で実際に離れることが出来なかったので、遠くにいるデイビッドに聞こえるようにね!と念押しし、精一杯大きな声でリードアラウド。
体を使わせることの一環。
大声をどこかで出させるのも、子どもを飽きさせないようにする術のひとつ。
Again!?の場面は5歳くらいの子は説明しなくても推測出来ていたが、2~3歳の子にはまだ難しそうだった。
尿意をこらえている場面だが、そうか!
おむつ時代から遠くない子どもには、生理的にわからない???「大人の話」?
最後の3ページはそれまでの怒った声とうって変わって、やさしい声を意識してリードアラウド。
声の質を大胆に変えることでも、メリハリをつける。
そして、本書の主題も「怒り」ではないことがはっきりする。
ただ叱られる本という印象で終わらせないことも大切。
リードアラウドは読解も大切にする。
テキストでは最後、星型のステッカーを先生がデイビッドにあげていたので、実際にご褒美のステッカーを持っていってGood job!と、こどもたちの手に貼ってリードアラウド終了。
これもgood idea!
気づきや反省:
・テキストは小学校入学時の話だが、幼稚園入学時のこどもにも通じるところがある。小さい子にはちょっと難しいかな!?と思わずに、そこをもっとフューチャーすべきだった。
デビッドの魅力、偉大。幼児にもOKな本と、ここでもわかってよかった! いい報告を感謝します。
毎回ワークショップ前はプレッシャーで気が気でないのだが、終わってみて参加者の楽しかった!や、また開催してください!という声を聞くと本当にやって良かった、と思う。
また前回、前々回参加の方は必ず、今までの本おうちですごく楽しんで読んでるよ!と言ってくれるので、リードアラウドの効果は当日よりも、うちに帰ってからその効果がより発揮されるのだなぁ、と感じる。
この「うちに帰ってから効果が発揮される」は、特に嬉しい。
そのはずだと思っていても、なかなかそれを聞けないので、こういう生の声を教えてもらえるとほっとする。
リードアラウドの指導者のみなさん。
自信を持って、やっていきましょう。
H先生、新たな発見、わたしにもありました。
報告をどうもありがとう!