本年度のワークショップ9回が終わり、残すは発表会ばかりとなった。
9回目というか8回目前後ごろからはっきり見えてきた、参加者たちの本年度の嬉しい変化を挙げようと思う。
・Hさん
『Puff, the Magic Dragon』で「物語口調」が、極まった。
言葉ひとつひとつを大切にして、型にはめたのではない自然な感情の流れを、読みに表出させる。
そして物語は、聴く人に語りかけるものに!
・Mさん
朗読では、旺盛な遊び心で場を盛り上げる力をもっているが、指導現場で「頭の中が白くなる」ことがあった。
それが、安心してみていられる指導に!指導力の著しい向上があった。
もう冷や汗でない、嬉しい盛り上がりが原因の汗に。
・Rさん
「流暢な」朗読でも、語り口が合わないときに「うるさい」と感じさせる癖のある読みだった。
本年度、最後の最後に、つきものがとれたような、自然な語り口をついに獲得!
・Yさん
高音がきれいで魅力的。でも、そこに感情の起伏が思うように乗らなかった。
だが、ここ最近では高音だけでない、ピッチにバラエティが出たうえ、それらに感情が乗るように!
・Hさん
物語を語るというより、英語という「教科」を意識させがちだった。
(この傾向は、当然のごとく英語の先生にとても多く、「欠点」とは意識されていないことが多い。しかし、朗読という芸術的には完全に欠点で、とても直すのが難しい)
ところが、表情豊かな語り部に大変身!
朗読中の、顔の表情筋と身体に動きが出て、書かれている言葉が身体化した模様。
・Nさん
頼りがいのある経験豊富な先生なのに、本ワークショップで「1年生」としてゼロからスタート、という気概にまず敬意を表したい。
リードアラウドに求められる、場面を彷彿させる読みと、そうでない読み。
それを聞き分ける耳に、現在変化中。
また、これまでの強固な読みの型(くせ)の一角が崩れ、物語のなかのキャラに血が通い始めた!
・Kさん
本の構成を理知的に考えドラマチックに読む力は、早い時期に見え始めていた。
回を重ね、それに磨きがかかってきた!語り口調はとてもいい。
そして近々に気付いたのは、声が強くなったこと。前に出る、美声に。
9回に欠席の方々についても、後日、ふりかえりを記したい。