日本人なら、ときに英語が日本語の句に聞こえる、「空耳英語」を経験することがあるだろう。
たとえば、
Ah, hold me tight.が、
「アホみたい」
Wash your hands.が、
「わしゃ、変」、のように。
わたしが自分の経験でよく覚えているのは、Led Zeppelinの曲、謎の「ホラホララブ」。
「ほらほら、ラブ」って言われても…?
歌詞カードをみたら、Whole Lotta Love(Whole lot of Love)だった。
小学生で英語劇や英語の歌、英語キャンプを経験した子が、文の一節や一句をこういう「空耳英語」的にそらんじて、意味をわたしに尋ねてくることがある。
そういうとき、かなり気になっているわけで、たとえば「わしゃ、変」と聞こえる英語なら、
Wash your handsと、書いてみせてやる。
リードアラウドをやっている生徒たちは英語の語句(print)が読めるので、「ああ、なーんだ」と大笑いになる。
そのときに、print(文字)とsoundが、しっかりと結びつき、強く記憶に残る。
ペアで1セットの役に立つ記憶になるところを、「わしゃ、変」という「空耳」のまま脳内を漂よわせていては、まったくもったいない。
音に興味をもったときに、文字を教えたい。
英語で歌えるが、歌詞は読めない子も、よく見かける。
おそらく頭のなかは、「空耳英語」や「じゅもん」が漂っている。
歌は、英語の文字と結びつけてあげないと、英語力とほとんど結びつかない。
せっかくだから、英語の歌も、文字を指差しながら、つまりprintとsoundをセットにして記憶させたいものだ。
こんな「空耳英語」現象をみるにつけ、英語絵本で語句を指差しながら、print-soundをマッチさせて読ませる、リードアラウドは英語力をつけるのに有効だなと思う。