文鎮堂おすすめBOOKS:再びThe Hunger Games

ついにThe Hunger Gamesの映画版を見た。
アメリカなどでは3月に公開されたもの。
YAの超ベストセラー、デストピア(ユートピアの反対)小説。
『バトルロイヤル』に似ていると言われているが、わたしはそっちを知らないのでなんとも。
ローマ時代のコロセイムでの見せ物的戦いや、アメリカなどのクイズショーやショービジネスのばからしさ、イラク戦争をTVで「観戦」していたわたしたちを彷彿させる。
思いのほか読みやすい英語で、夢中で読んだ。

その映画、大ヒットで映画史上の記録をいろいろ塗り替えた。
「SFアクション映画」とも分類された、女主人公が抜群の運動能力で生き延びる。
主演女優に賞賛の声も挙がっている。
小説を読んだ人にも違和感のない、ほぼはまり役の女優だ。
映画もおすすめ。

本書の紹介文を以下に採録する。
The Hunger Games
By Suzanne Collins
レクサイル指数 810L

 08年の発刊以来、ヤングアダルト部門でベストセラーを続けるSF3部作、本書はその第1部。北米が一度終焉を迎えた後、post-apocalypseの物語である。
 新国家は、圧政によりthe Capitalと呼ばれる2地区が他10地区を搾取し支配していた。かつて逆らった地区は征討され消えた。そのpunishmentと、非当事者たちの「娯楽」を兼ね、Hunger Gamesが、毎年行われている。各地区から抽選で選ばれたティーン男女24人が、生存者ひとりになるまで、危険溢れる戸外で壮絶に殺し合う「ゲーム」だ。その光景は、TV中継され茶の間に流れる。そして今年、極貧の第12区で選ばれたのは、生きて母妹を支えなければならない16歳の少女と、その少女に恋するパン焼きの少年だった……。
 娯楽番組のひとつのように、TVで実際の戦場のニュースを見ている自分に慄然とし、本書の着想を得た作者。その厭戦感は、現代的で共感を呼ぶ。
 

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